2012/01/18

移民の歌

4時ぐらいにビンビンに目覚めてしまう。これが時差ぼけか。外、まっくら。バンクーバーの日の出は遅い。(8時。)そろそろ明るくなったじゃろ、とカーテン開けたら


 な、なんじゃこりゃー!!!!!!津軽海峡冬景色!人っ子ひとりいねえ!ここ数週間こんなに降ったことはなかったらしい。大当たりだね。うん。バリバリの東京っ子なので雪自体に興奮してとりあえず散歩。

やっぱかわいいな、俺。

写真だとわかりにくいのですが、じゃんじゃん降ってます。今日は散歩しつつ部屋探しをしようかなあと思っていたのだが、これは無理だ。かといってホテルにボーとしているのももったいないので、室内レジャーをすることにする。ググったら近所の映画館でフィンチャーの『ドラゴン・タトゥーの女』がかかってるみたいなので観に行った。日本でも2月に公開が決定しているんだが、これを先に観てTwitterの映画クラスタに自慢してやろうという魂胆である。


900 Burrard Street
Vancouver
BC, V6Z 3G5

どーん。ピカピカ新しいシネコンです。雰囲気は六本木のTOHOに似てるけど3倍くらいでっかい。ひろーーーーーい。チケットカウンターまでロープがダーっと張ってあるんだけど、だーーーーーれもいない。元気よく「『ジュラゴンタッチュウー』ぷりーず」と言ってみた。料金は一般12.99ドル、日本円で言うと980円くらいです。少し安いけどすごい安くもないね。当然自由席でした。ガラガラ。映画の感想はまた別にpostします → Cinema Review: The Girl With The Dragon Tattoo
ホットドッグのコンボを食べてみたが、これが映画と同じくらいの値段だった。高い。いや、すごいケチな人みたいになってるけどやっぱ欧米はファストフード激安なんでしょと思っていたせいで、決してケチなわけではないよ。シャンプーみたいなボトルにピクルスとマスタードが入ってるんだけどよりによってケチャップが空。兄ちゃんに「The ketchup server doesn't work」と言ってみる。わたしにとってはこの程度の英語でも一苦労なのだ。よくここまで来れたもんだよ、まったく。


海外で映画観るのなんか初めてだったんで、やっぱスクリーンに向かってポップコーン投げつけたりするのかとひやひやしていましたがそんなことはない平和な上映でした。ここの5番スクリーンはやはり六本木TOHOのスクリーン7くらいの大きさで、音も最高。ああ、贅沢。CMがあって予告編があって本編。マナーCMなし。エンドロールの時はもう明るくなっちゃって誰も最後まで観てる人がいない。


ちなみに予告編で流れた作品はこちら

そしてジョナ・ヒルの新作 21 Jump Street (予告編)!これは絶対観たい。見習い警官(ジョナ)が相棒のチャニング・テイタムと一緒にクラスメイトとして高校にドラッグ乱用の実態捜査のため潜入するコメディらしい。もうこのプロットだけで涎が出る。TVシリーズのリメイクで、あのスーパースターも出てるの?予告編では見当たらないのでカメオかも。こちらでは3月に公開予定。 


さて、映画は当然字幕なし。どこまで理解できるかと思ったらこれがもう全く何がなんだかわからない。20%もわからなかった。日本で字幕の映画観ながら「こんくらい字幕なくてもイケるわ」とか思ってたけどあれは字幕をチラ見してるからわかった気がしていたらしい。言葉がわからないので「怒った顔してるからこの人怒ってるな」とか「キスしたから二人は恋人か夫婦なの」?とか「うわ!痛そう!」とか、なんともプリミティブな映画体験ができた。映画は、かつて英語のわからない移民労働者の娯楽であった。台詞のあるコントや芝居、また文学は理解できなくても、サイレント映画なら見たままに楽しめたの。今日観た映画のことは、一生忘れないと思う。


英語字幕があればまだマシかも、と思ってDVDを買ってきた。スーパーで夕飯の買い物をしていたら、これが唐突に置いてあった。運命とは不思議である。誰かわたしのために置いたの?



大好きな『恋はデジャ・ブ』と、未見の『タラテガナイト』。『恋はデジャ・ブ』みたいに明日は今日より少しだけ成長できるといい。(『タラテガナイト』は知らん)。

No comments: