バンクーバー在住7年目、世界を股にかけるフリーターちひろうさぎの日記と映画レビュー。

2018/05/15

ゆっちがカナダにやって来た(2回目)後編

Day4

また雨。半年間雨続きで残りの半年間は晴れ続きのバンクーバーの、ちょうど季節の狭間で天気が不安定。引き続きディランが車を出せるものの前日大冒険したせいもあり今度は近場でのんびりしようということになり地味なローカルスポットQueen Elizabeth Parkへ。これが思った以上に好評だった。数十分で余裕で一周できるこじんまりとした公園(といっても日比谷公園より全然デカイ)ながら、よく手入れされた庭園に季節の花が満開で、丘の上から市内を一望できる。もはやちょっとしたブッチャートガーデンではないか(ビクトリアの名所)(行ったことない)。ディランはけっこう花に詳しく、時々立ち止まっては匂いをチェックしていた。





てっぺんにあるドーム状の建物は熱帯植物園Bloedel Conservatoryで、不思議な草花や放し飼いの大小様々な鳥を間近で見ることができてとても楽しい。冬のデートにもピッタリよ。





公園内には割と敷居の高いレストランSeasons in the parkが入っていて、わたしもディランもずっと前から気になってたのですがなかなか機会がなくようやく初潜入。思ったよりはバカ高くないのね←ごちそうになったのによく言うわ笑。特別な日に行きたくなるような雰囲気を考えたら普通にコスパ高いと思います、ダウンタウンみたいにゴミゴミしてないし。軽くワインとおつまみをいただいた。サービスも満点。

誰だこのおじさん

パパとママにとっては最終日なのでWest Broadwayに移動しておみやげショッピング。酒屋と、カナダの成城石井Whole FoodsとカナダのマツキヨLondon Drugsが一箇所に集まってて便利。前回帰国した時のおみやげで一番ゆっちが喜んでいたのが歯磨き粉。日本と薬事法?が違うらしく歯がギンギンに白くなる。わたしはこちらに来てからというもののホワイトニングに行く時間もお金もないんだけど多分日本の歯医者で働いててホワイトニングしまくってた頃より白いんじゃないかな?シールを貼るタイプのもすごく効く割に安い。あと全然知らなかったけど日本で流行ってるらしいアメリカのブランド、giovannniのヘアケアも安い安いとゆっち狂喜していたな。うちにも無造作に転がってたけどお前そんないい奴だったのか。見直したぜ。

食料品では定番のスモークサーモンやロブスターの缶詰に加えて、わたしのオススメは変わったソース。変わり種のマヨネーズやケチャップとか、ベーコンやメープル風味のドレッシングとか。あと健康オタクの人が多いのでキヌアやチアシードといった健康食品は日本より種類多くて安いかも。魚由来の良質な脂質オメガ3のサプリも人気あるそうです。ポテトチップスやポップコーンは珍しい味があって、前回帰国した時に行きつけの店たちにお酒と一緒に持って行った。かさばるけど軽いし、盛り上がる。Whole Foodsは地産地消を推奨しているのでlocalという札がついている商品に注目してみて。メーカーもカナダ産であることを誇りに思っているのでMade in Canadaと書いてあったり国旗のマークがついていたりしておみやげに最適です。レジ横で買えるオリジナルのエコバックがかわいいので、小さいものをたくさん買ってエコバックに詰めて渡すのもいいよ。

夜は前日に窓際でと念を押して予約しておいた回転レストラン、Top of Vancouverへ。ダウンタウンでひときわ目立つあの建物の展望台のレストラン。客席がゆっくりと、しかし確実に回転していてバンクーバー全体が見渡せる。ここは前回ゆっちが来た時も連れて来たんだけど、観光の最終日に行くと「あそこが昨日行った○○だよ」「あそこに見える灯りがスキー場」と確認できてすごく楽しい。スタッフさんも慣れてるので「あの高い建物何?」と聞けば詳しく教えてくれます。






ここはレストランの物理的な位置も高いけどご予算も高め(汗)。てか数年前より高くなってないか?日曜だから?しかし観光地だから盛ってるんでしょとあなどるなかれ、お料理は相当ボリュームあって味もレベル高いので価値はあると思います。男性陣はステーキ、ママはサーモン、ゆっちはラムでわたしは鴨を頂いた。ワインリストは小さいけど地元BC州のものが中心。デザートとマティーニまできっちり完走。ごちそうさまでした。

ゆっちパパは英会話に通ったことがあるそうで、けっこう誰とでも普通に会話できていてビックリした。基本的な文法・文型を押さえていて、大きい声ではっきり発音し、恥ずかしがらずにどんどん話す。こういう人のほうが下手にペラペラ感を演出する人よりも強い。ディランも「彼の英語はちゃんと意味が通ってわかりやすい」と感心していた。あとおやじギャグ的なものも国境を越えてみんなにウケていた。


Day5

パパとママのフライト前にダウンタウンで軽めのブランチ。Medinaは今日(月曜の午前11時)も1時間待ち。ここ、入れたためしがない。どうせ期待してなかったので第二候補のFinch'sへ。バンクーバー礼賛映画50/50にも出てきました。



オシャレすぎて読めないメニューをどうにか解読しわたしは名物の生ハム・ブルーチーズと洋梨、胡桃のサンドイッチ。ゆっちは野菜に飢えていたのででっかいアボカドサラダ、パパママは定番のバターナットスクワッシュのスープと、はんぶんこにした生ハム・エダムチーズとトマトのサンドイッチ(注文する時にCould you cut it in half? と言う)。チーズ盛とかも出してるのにワインは無いんだね…一応聞いたけどやっぱり無いそうです涙。いやアル中じゃないよ!ワインと合わせたら100倍おいしい食べ物ってやっぱあるじゃん?今度は持ち帰りにしてもらおう。



Gastownで最終おみやげショッピングを済ませてパパママを駅まで見送った。またすぐ会えますように。

ゆっちと高級デパートNordstromを冷やかしてたらハッピーアワーの時間帯になったのでバンクーバーの南青山ことYaletownへ。駅の近くに使える店が密集していて、客層と治安もいいので普段の外食はほとんどここ。Wild Taleはいつ覗いてもガラガラすぎてスルーしてたんだけどあれ裏口だったのか!正面のパティオめっちゃいいじゃん!ハッピーアワーのお得感はなかなかのもの。当たりませんようにと祈りながら(数ヶ月前ノロわれた) buck a shuck=1個1ドルの生牡蠣や海鮮つまみを頂く。東京にいた頃ゆっちと毎週のように飲みに行ってたのがすごく懐かしいや。そこからスーパーに寄って適当なつまみ買って宅飲み。


実はうちのシェアハウスで猫を飼うことになったのだ♡人懐こい黒猫ちゃん。最初は嫌がっていたゆっちも徐々に和解していた。あと、日本語で「ネコ」というたびにニコが返事をしていて笑った。クラブとか行かないで飲み語り続け、11時には寝床に向かう我ら。バンクーバーのナイトライフはどうせめっちゃショボいのでこれでいいのだ。

Day6

やっと陽が出た!ハレルヤ!ディランは午後1時には仕事終わるので(働かなすぎ)、車でノースバンクーバーへ。ワーホリ時代一番最初に暮らしたシェアハウスのみんなと入り口まで行ったのに入場料高すぎて満場一致の「ないわ」で引き返したCapilano Suspension Bridgeへ。ほっほっほ。銀行員に進化したから小銭くらいならあるわよ。





大人ひとり$46.95。いや入場料高いだけあってきちんと整備されてるわ。メインの吊り橋だけじゃなくてツリーハウスみたいなのもあって冒険感満載。バンクーバー観光の定番中の定番なんだけど夏の繁忙期のギリギリ手前なので空いてた。BC州の居住者は一度入場料を払えば年間パスをもらえるという謎システムなので出口で登録しましょう。クリスマスのライトアップとかもあるんだって。また来る。

まだ夕食には早いのでこの後近所のLynn Canyonもハシゴした。ここはCapilanoとほぼ同じ規模の吊り橋があって入場料無料なんで、節約したい人はこっちで全然いいと思う。ただし無料だけあって良くも悪くもワイルド。歩きやすい靴と両手が空くリュックサックで出かけよう。Capilanoは高いところから遠く下を流れる川を眺めるかんじだけど、Lynn Canyonは水との距離が近く獣道を降りれば水遊びを楽しむこともできる。実は去年のちょうど今頃アプリで知り合ったディランとわたしの初デートがここだったの。ポッ。そういえば前回ゆっちが来た時はわたし別の彼と付き合ってて一緒に遊んだよね。次回会う時はどうなってることやら。高校の同級生は結婚して子供を産んでる子も多いけど、わたしとゆっちは欲望のままに旅したり買い物したり美味しいものを食べるインデペンデント・ウーマンさ。つまり最高さ。

今回の旅最後のディナーはまたまたSeasonsへ。眺めが良くて高級すぎなくて、なんかダウンタウンは疲れちゃうので家から近いところと思ったらもうネタ切れであった。ディナーも美味しかったよう。






東京は世界基準で言ったらありえない値段でありえないくらい美味しいものを出す店が多いけどやはりどこも狭っ苦しいので、こういう開放的な造りのお店にお連れしたいというのが今回通してのお食事テーマでした。ゆっちファミリー、ディランの分まで本当にごちそうさまでした!

日本のGWの時期のバンクーバーは6日間もあれば主要スポット網羅できます。というかこれ以上居てももうやることない笑。天気は微妙だったけどどこも混んでなかったから快適だった。観光シーズンの夏はイベントも多いしビーチでぼーっとするのも楽しいけど、とにかく人が多すぎてな…。わたしもゆっちファミリーもまた来る気満々で、次回はちょっと足を延ばして島のほう、ビクトリアとか行ってみようと話している。まだまだ魅力たくさんのBC州です。カナダは言わずもがな広いけどBC州だけでもめちゃ広い。

ゆっちが帰る日はわたしは遅番で仕事だったので一緒に朝ごはんを食べてからスーツを着て普通に出勤。ずっとフリーターで随分心配かけたね…。また会えるその日まで、お互いがんばるのだ。

2018/05/07

ゆっちがカナダにやって来た(2回目)前編

同じ高校に通ったものの一度も同じクラスにはならなかった親友ゆっちがカナダにやって来た!しかも2016年ぶりの二回目、しかも今回はパパとママまで連れてきやって来た!去年の正月の東京凱旋旅行以来の再会。

わたしとゆっちの15年間の友情はもはや語り尽くせるものではないが、パパとママにも家族の一員みたいにかわいがってもらっている。ビザが切れて東京で居場所がなかった時だってずっと泊めてもらったりごはんを食べさせてもらったり、話を聞いてもらった。大切な人達にわたしがものすごい執念で居座ることに決めた場所を紹介できた、夢みたいに楽しい時間の日記。

Day1

金曜仕事を終えてから来るゆっちよりも一日早くバンクーバー入りするパパママをお迎えするべく空港へ。空港からホテルのあるダウンタウンへはCanada Lineで一本、わずか30分程度。すべての駅は完全バリアフリーなので荷物があってもラクラク。ただし空港で切符を買うと旅行者から少しでも搾り取りたいが故?2ゾーンの運賃に上乗せして追加料金$5がかかる上に売場が混むので、わたしはゲストを迎えに行くときはいつも地元駅でCompass Card(=パスモ)を買って行って差し上げることにしている。2018年5月末からクレジットカードを直接改札機にタップすることで運賃を支払うことができるようになるらしいけど今回の旅には間に合わなかった。パパママ、10時間の長旅お疲れ様。ビジネスクラスでよく眠れたみたいで案外元気そう。ゆっちがどこでもスヤスヤ寝られるのは遺伝なんだな…。電車の中は英語だけでなくさまざまな外国語が飛び交っていて早速バンクーバーの多文化ぶりを体感してもらった。空港始発の電車だからではなく街中こんなかんじ。

ホテルにチェックインして荷物を置いたらなんだかんだで夕方になってしまった。夏時間の始まったバンクーバーは日が長い。足取り軽く大散歩。Coal Harbourから海沿いを歩き、ディズニーランド的な様式美が特徴のWaterfront駅舎を見学してからGastownへ。レンガ造りの雰囲気ある街並みは映画の撮影にもよく使われている(Fifty Shades三部作とか←観てない)。このへんは隠れ家的なバーやレストランも多くて飲食業界の友達と合流する時に指定される事が多い。15分ごとにチャイムのなるかわいい蒸気時計の前で記念撮影してから目の前にあるエレガントなレストラン、Water st Cafeで早めのディナー。ロケーションの割に観光客向けってかんじじゃなくて、前を通る度にちょっと年配のお客さんがテラスで優雅にブランチしていて気になってたのよね。大きな窓から差し込んだ光が白いテーブルクロスとワイングラスに反射して美しい。この日は混んでなかったけど後日通りがかったらやっぱり満席だった。すっと入れたのはたまたま運が良かったみたい。泡で乾杯。カナダのちゃんとしたお店では完全にコースにするか、アラカルトの場合アペタイザーを軽くシェアしてメイン(アントレ)は一人一つずつ頼むことが多い。わたしはこの日はラムを頂いた。ラム大好き。ゆっちがいなくても仲良しのパパママfeat.わたしで飲んで騒いで盛り上がれる関係も大好き。この前会った時に「いつかちいに会いにカナダに行かなくちゃな」と言ってたけどこんなにすぐ本当に来てくれるなんてうれしすぎる。




Day2

LINEのグループチャットでやりとりしつつ朝ホテルで待ち合わせ。時差ボケもなくゆっくり眠れたというパパママとUrban Fare (Bute x Hastings店) で朝ごはん。ここは海沿いにあるスーパーなんだけどデリが充実。カフェテリア方式で定番の朝食メニューも出してるし午後はしっかりめのごはんや日替わりのプレートもある。店内のもの何でも好きに買って、テラス付きの明るいイートインスペースで食べることができる。奥の席なんかレストランの雰囲気なのに安い。あんまり知られてないのか?空いてる。店員放っておいてくれるしカウンター席には電源もあるから軽く作業するのにもいいかもね。


レジ打ってくれたのがワーホリでこちらに来て一番最初にバイトした時に一緒だった仲間でびっくり。5年ぶり。あの頃のわたしは英語がほとんど話せなかったけどお互いB級映画が好きだから繋がれたんだよねえ、なんて思い出話を駆け足で。バンクーバーは狭いからどこに行っても知り合いに会う。

天気が良いのでスーパーの目の前から19番のバスに乗ってスタンリーパークへ。公園内二箇所にバス停があるんですが徒歩での散策に適したコースを歩くには最初の入り口のとこ(終点の一個前)で降りたほうがよい。しかしこんなに広かったっけ?ってくらい広いな。たまにしか行かないのでつい忘れる。広い海にかわいい貨物船、雪の被った山に高層ビル群というザ・バンクーバーな景色を楽しみながら海沿いを何キロも歩いた。レンタル自転車とかもあるんだけど使い方わからず。Shawがやってるバイクシェアってあれ、アプリで通信できないとだめだし地元民向けよね。



トーテムポールや灯台の辺りまで来たら折り返し。ママ、家庭用の小型トーテムを購入。笑



めっちゃ歩いたので公園内のレストランStanley's Bar and Grillでビール飲み比べ休憩。運良くパティオに座れた。目の前に咲き乱れた花のにおいや遠足で来ていた児童の言動が楽しい。この旅で素敵なお店にたくさん連れて行ってもらったけどここのサーバーさんが断トツ一位で心に残るくらい素晴らしいサービスをしてくれた。席を案内してくれた若い男子もとても感じが良かったし、みんなこの店が好きなんだろうな。思わずyou guys are truly amazingと賛辞を送った。接客を極めてる人ってすごいや。



パパママは一度ホテルに戻って休憩してもらい、わたしはちょうど一日違いの同じ時間の便でやって来た親友を迎えに空港へ。ゆっちは長時間フライトの後でもきちんと身支度を整えていて美しい。二回目なので要領よく電車に乗り込み、とりあえず家に荷物を置きに行く。今回彼女はわたしの部屋に寝て、わたしはブログを前から読んでくれてる人にはおなじみのルームメイト兼・兄のニコの部屋に寝て、その間ニコはガールフレンドの家にお泊まりという風にアレンジしてもらった。サンキューニコ。ゆっちも飛行機で爆睡して元気と言うので即行動開始。ダウンタウンでパパママと合流しグランビルアイランドへ。アイランドとは名ばかりで地続きの半島なのでバスやタクシーでもすぐ行けるのだが、あえてYaletownから小型船に乗って上陸。わたしもなにげに初めて乗った。アトラクションぽくて楽しい。


こんなに明るいけどもう6時すぎ。7時に閉まるマーケットを駆け足でめぐる。紙袋に隠したビールで乾杯しつつ、フードコートで定番のフィッシュアンドチップスをつまむ。カナダでは許可をとってアルコールを出している店か自宅以外で酒を飲むのは違法なので見つかると罰金を取られる。どこでも飲酒できる日本の文化に慣れていると大人なのに隠れて酒を飲まなきゃいけないという状況が可笑しい。

50番のバスに乗ってダウンタウンに帰るが、いつものルートが通行止めで迂回したのでえらく時間がかかった。後から聞いたらGranville橋から身を投げようとした人を説得するために閉鎖していたらしい。やれやれ。

ホテルで少し休んでからシーフードが食べたいというリクエストでダウンタウンの超人気店Joe Fortesに突撃するも金曜に予約なしで入れるわけもなくすぐ近くのデカ箱レストランCoastへ。すぐにパティオに入れた。夜になると肌寒いけどでっかいヒーターがあるから大丈夫。ゆっちの大好物クラブケイクに、シーフードタワーやロール寿司を頂いた。パパとママはもうすでに醤油とお箸が恋しいと言っていたので良かった。そういえばわたしも一食も和食を食べない日ってあんまりないかも。真っ暗な中ロウソクの明かりだけを頼りに闇鍋状態で蟹をほじる。ごちそうさまでした。




Day3

土日が休みの相棒ディラン氏を召喚し車で遠出。わたしは相変わらずのペーパードライバーです。サンキューディラン。あいにくの雨でもスケジュールの関係で今日しかないので強行突破、一路北を目指す。スタンリーパークを抜けてLions Gate Bridgeを渡りSea to Sky Highwayを1時間ほど走る。高速道路は無料。霧の中に海や小島が見えて気持ちのいい眺めなのだが後部座席のゆっち一家は案の定爆睡していた。最初の寄り道は冒険オタクの同僚がオススメしてくれたShannon Falls。車から降りた時点でゴオオオオオと滝の音がすごい。なんでfalls(滝)はいつも複数形なん?とネイティブスピーカーのディランに聞いたら「理由はない。それはそういうものなんだ」とのことでした。(あれ?つーかfallsでひとつの単語なのか)



ほんとにわたしたち15年間写真撮る時のポーズが変わらない。昔のプリクラもだいたいこの感じだよね。みんなは「華厳の滝よりデカイ。すごい。カナダに来たという感じがする」と喜んでいたが華厳の滝もけっこう大きかった気がする。

この日のメジャーイベントの一つ、Sea to Sky Gondolaの発着点まではここから徒歩でも行けるみたいですがダルいのでまた車に乗って一分で降りる。体力温存大事。このゴンドラの運賃が高え!$41.95もしよる。これでもウィスラーのPEAK 2 PEAKゴンドラよりは安いのね。ゆっちファミリーごちそうさまです…(というわけでこの旅はわたしのみならずディランの分まで全てゆっちファミリーのゴチです)。ウィスラーのゴンドラよりこっちのほうが絶対楽しいと同僚に念を押されてきた。というかウィスラーは多分まだ雪が残っている。


ゴンドラに乗って10分、標高885mまで登るんだけど途中からどんどん霧が濃くなった。山頂近くでよく見ると真下の断崖絶壁を駆け上ったりロッククライミングしてる人もいた。すごい根性だ。

山頂はすっかり真っ白でなーんにも見えない!


あちらに見えるのがなんとか山、と説明の書いたボードや入り口でもらったパンフレットなどを参考に心の目で景色を楽しむのじゃ…。わたしは霧大好きなので大満足。人っ子一人いなくて幻想的。写真の吊り橋付近と一番難易度の低いハイキングコースを散策しただけですがMAPによるとずーっと遠くの方まで歩いて行ったりそれこそロッククライミングしたりもできるみたいで、ハイキングが本気で好きな人がちゃんと装備を整えて行ったら一日遊べることでしょう。わたしたちはロッヂでビール飲んでカナダ唯一の名物料理プーティーンを食べた。日本語が一切わからないディランと英語がそんなにわからないゆっちファミリーがどうやってコミュニケーションをとればいいか少し心配していたが、Google翻訳を使ってキャッキャと楽しく会話していて21世紀だなあと思った。

ここからまた車に乗ってさらに北へ1時間、ウィスラーへ。この時期になってもまだギリギリ粘ってスキーやスノボを楽しむ人達がたくさんいた。我々は雰囲気のいいビレッジを散歩してお土産屋など覗きつつ飲酒。オリンピックのサインの前で写真を撮ろうと言ってたのに忘れちゃったよ!


↑これは前回の写真。ウィスラーはやっぱり雪があったほうがいいな笑。雨はいよいよ本降りで寒いのでバンクーバーに帰ります。ゆっちファミリーが持ってきてくれたスーツケースまるごと一個に詰まったお土産開封の儀をして、日本酒で乾杯。わたしのリクエストしたものやもらって特に嬉しかったものなどは別の記事にまとめて発表したいと思います。旅の後編は次回の記事で。

2018/03/30

Love on Netflix (2016)

2年前、ジャド・アパトーが手がける大人の恋愛コメディが独占公開と聞いてNetflixに加入するきっかけとなったLoveがシーズン3にて完結してしまった。


Love (2016) imdb

30代、仕事はそこそこ順調ながら恋愛はグダグダ。ウディ・アレンが言うところの「死んだサメ」の関係でも終わってみたら一応悲しい。Relationshipにおいて映画みたいに美しい瞬間は一瞬、なんてことにはとっくに気づいている男女が、長い夜のあとにコンビニにたどり着いた。今さら新しいロマンスを始めることなんか可能だろうか?



ドラッグでハイな状態でミッキーは叫ぶ。「『愛は求めれば与えられるもの』なんて言うけどさ。愛を求めて、待ち続けて来たのに誰もくれやしないじゃん。つーか愛に期待し続けたせいでわたしの人生台無しだし。」「だからといって、結婚なんかしちゃって毎日FBに赤ん坊の写真載せてる高校時代のあいつらが正しく幸せだなんて、とてもじゃないけど思えないんだよ。幸せって、愛ってそんなもんじゃないでしょ?」

同棲していた元カノの家から荷物を引き取ったガスは憤る。「なんでみんな正直に言わないんだ?『Relationshipなんてクソだ』って。人は恋愛を通して成長するだとか嘘ばっか!こんな嘘を流布するラブソングや小説や映画も全部クソだ!」

20代で一通り経験を済ませた結果に悟った「ああまたこのパターンか」と悪い意味で恋に慣れる感覚。こんなことばかり繰り返して一体何になるのかという虚無感。それでも人はまた恋に落ちる。「だけど卵は欲しいのでね」。

ミッキーとガス、二人の恋は一筋縄にはいかない、というか終始awkward(ぎこちなく、気まずい)。その大きな原因のひとつはミッキーが戦う深刻な依存症だ。アルコール、ドラッグ、そしてセックスと愛への依存はもう「クール」とか「破天荒」では片付けられないレベルに達してしまっている。少なくとも彼女はその自覚があってそれぞれの自助会に熱心に通ったりしているが、自助会でもメンバーや自分自身に嘘をついてしまう。ミッキーにとって愛やセックスはドラッグやアルコールと同じように彼女を傷つける毒であり、治療が必要な病でもあり、そう考えると一見普遍的なLoveというタイトルがまた違った意味をもってくる。

わたしはこのLoveをシーズン毎に違う男の子たちと見てきたのだが、彼らは概ね「彼女のキャラクターがムカつきすぎて全然同情できない、彼女には愛される資格がない」みたいなことを言った。彼らはGirlsについても同じことを言って、とくにGirlsは共感する要素がなさすぎて見続けることができなかったと言う子もいた。たしかにミッキーやGirlsのハンナは彼氏だけじゃなくて友達にも見放されるような自分勝手な女なのだが、キャラクターに感情移入できる事ってそんなに大事かな?そもそもみんなに好かれるのってそんなに大事な事なのかな?

ちょうどLoveを観ているときに読んでいたBad Feministで、女性キャラクターのlikabilityについて語られた章Not Here to Make Friendsに目が止まった。ここで例に挙げられている悪女は『ヤング=アダルト』のメイビスや『ゴーン・ガール』のエイミーで、プロにもアマにもレビューで「こいつは多分アル中」とか「精神病」とか書かれた。愛想を振りまかず、人から愛される努力をしない女性はビョーキとレッテル貼りされることでしか消化されず、人間としてのパーソナリティは無視される。これがunlikableな男性キャラクターではまた話が別で、彼らは反社会的な行動を取っているにもかかわらず「クレイジーだけどそこが魅力的な」「興味を惹く」アンチヒーローとして美化され、「ビョーキ」の一言で片付けられる代わりにその心の闇を分析される(『ライ麦畑』のホールデンとか)。フィクションの世界においても「女は愛されてナンボ」から自由にはなれないのか…。

Girlsのミミ=ローズ役でも強烈なインパクトを残したギリアン・ジェイコブス。
本人はteetotaler (アルコールやドラッグを一切やらない)だそう。

自由奔放なミッキーに振り回されるガスは相対的にまるで気の毒なお人好しのオタクのように見えるが、実際にはガスもミッキーと同じくらい壊れている。シーズン1の冒頭で元カノに言われたことがだいたい全てで、つまり彼は壊れた中身を取り繕って表面だけ誰からも好かれようと腐心する"fake nice"なところが、悪女丸出しなミッキーに比べてむしろたちが悪いのだ。八方美人でズルいし、その一方で怒りをコントロールすることができず急に大爆発することも珍しくない。シーズン1の最後にやっとミッキーが依存症のことを告白できた瞬間にとった行動だって無責任だ。まああそこで引いたら物語が終わってしまうわけだけど…。


2016年の シーズン1から3年間いつも春に始まるLoveは、LAのカラッとした日差しに薄着で出かけたくなるような高揚感が、何度繰り返しても楽しい恋の始めの雰囲気とシンクロしてとても良い。LAではUber含め車移動が基本で、ライフスタイルや人と人との関わり方がNYやバンクーバーと根本的に違うように見える。行きたい時に行きたい場所に自分で行ける自由がある環境でのデート状況しかり、車内でのawkwardな会話やその「間」しかり。全編通してウィットに富んだ会話が至高なんだけどシーズン3が一番笑った。

脇を固めるキャラクターたちがまた最高で、ミッキーのルームメイトのオーストラリア人・バーティはめちゃキュートだし、ガスのオタク仲間もいい味出してるし、それぞれの職場のメンツも濃く、いつのまにかお互いの友達が友達になってコミュニティが膨む感じが微笑ましい。ガスが住む家具付きの集合住宅、寮みたいで楽しそう。

ミッキーはラジオ曲のプログラムマネージャーをしていて、彼女が手がけるお悩み相談番組の精神医学博士(自称)がキモ面白くていい。ガスはひそかに脚本を書きつつ、現状はドラマの撮影セットで子役に勉強を教えるチューター。カリフォルニア州を始めとするアメリカの多くの州では役者の仕事が忙しい子供たちの教育を受ける権利を守るために撮影現場にチューターを置くことを義務付けている。規定のコマ数を満たすだけではなく子役が試験をパスできなければキャストをキープできないこともあるので大人は必死だ。ガスが手を焼く生意気ガールのアリヤ役を演じるのはジャド・アパトーとレスリー・マンの実娘アイリスちゃん。『Knocked Up』の時には赤ん坊だったのに!わたしのお気に入りはもちろん『フリークス学園(わたしのレビューはこちら)のロッソ先生とカウチェウスキ先生。「BTTF=Best Friend Forever」と言って老後一緒に暮らしてる設定とか泣かせるね。



ファイナルシーズンではアリヤや、バーティと無職の彼氏ランディ、ガスの親友クリスなど二人を取り巻くサイドキャラクターの'Love'も詳しく語られ、ますます別れが惜しくなる。醜い衝突 の繰り返しだった関係はどのように収束するのか、と思ったらなんとシーズン3の時点でまだ出会って半年やそこらという設定。嵐のような恋だ。依存症を克服して自身のアップデートを図るミッキーと、キャリアを猛進する決心がついたガス。たとえ傷つけあったって、前進しつづける限り二人の恋は死なない。



    ※注釈

    「恋愛というのはサメのようなもので、前進し続けない限り死ぬ。僕らの関係は死んだサメだ」---- Annie Hall (1977)