2023/04/14

カナダのパスポートを取るの巻

3月8日にZoomで市民権宣誓をしカナダ人になり、言われた通りちょうど2週間でCitizenship Certificate(市民権証明書)が届いた。「届く」って郵便?宅急便?トラッキングナンバーは?と思ったら普通の定型外郵便だった。こんな重要書類も普通郵便でお届け、それがカナダ。



まずはFederal(国レベル)とProvincial(州レベル)とそれぞれ別のWebサイトで選挙の登録を済ませた。市民権を取る一番のメリットは参政権を得られるということだろう。参政権とは失って初めてその大切さに気づくものだね...失うというか外国に住んでいても日本国籍があるなら日本の選挙の時に在外投票できるのですが、ずっと住んで税金納めまくっているカナダの政治に一切関与できないというのは辛かった。

次にパスポートを申請することにした。日本は二重国籍を認めていないので自らの意思で外国の国籍を取得した場合日本国籍が失われ、パスポートも使えなくなる。特に旅行の予定とかないのですが有効なパスポートを持っていない状態はなんか不安なので大急ぎで書類を用意した。→How to apply for an adult passport in Canada

10-20営業日で郵送受け取りできるレギュラーコースの他に追加料金を支払って2-9営業日で受け取りできるお急ぎコースと、さらに追加料金を支払って申請翌日に受け取りできる超特急コースもあるのだが、わたしはレギュラーコースにした。お急ぎコースと超特急コースは直接パスポートオフィスに行って並んで申請と受け取りする必要があるが、レギュラーコース希望の人は対面もしくは郵送で申請し受け取りは郵送のみ。入手したばかりの市民権証明書の原本を郵便で送り、パスポートが出来上がるまでキープされ、また郵便で返してもらうまで待つのが嫌だったので今回は対面で申請することにした。日本と同じで5年間有効のもの($120)と10年間有効のもの($160)が選べる。

3ページ分の申込書は氏名とか住所とかそんなんで簡単なのだが、新規取得の場合ハードルが高いのがguarantor(保証人)とreferences(参考人)を見つけてくることである。→References and guarantors for Canadian passport and other travel document applications

応募者を2年以上知る人物で、カナダ国籍の18歳以上の大人で、カナダのパスポートを既に持っている者が保証人になることができ、自筆サインを求められる。参考人は保証人とは別に2人必要で、やはり応募者を2年以上知っている18歳以上の大人で、カナダ人でなくてもいいけど確認の連絡に対応できる人でなければいけない。そして家族親戚や配偶者は参考人になることができない。わたしは仲良し女子たちを飲み屋に集めて一気に解決しました。愛してるぜ、my ladies. 


証明写真は日本のような自動写真機が無いのでLondon Drugsの隅っこで撮ってもらいました。いくらなんでもブスすぎてびっくりしちゃった。実物はもっとカワイイわよ!2枚の証明写真のうち1枚の裏に日付と店のスタンプが押してあり、そこに保証人のサインをもらうのを忘れずに。もう1枚の裏面は白紙。London Drugsはもしも写真既定に満たず申請が拒否された場合は無料撮り直しと$50のギフトカードでお詫びしますというポリシーなので、カナディアンパスポートとだけ言っておけばあとはおまかせで大丈夫。何度も「顔がテカりすぎ」と撮り直しされた。ちゃんとパウダーはたいたのにこの輝きは消せやしないのさ。

プリントアウトしてサインした申込書、証明写真2枚、市民権証明書の原本、身分証明証の原本(BC州運転免許)、料金を支払うためのクレジットカードを持っていざ申し込みへ。

Canadians still enduring long passport wait times amid system shakeup

去年の夏などはパンデミックの影響で審査が滞りまくりからの〜渡航規制解除からの〜ずっと我慢してたバケーションに今年こそは意地でも行くぞ勢が殺到からの〜といろんな要素が重なりパスポートの入手が極めて困難だったとニュースになっていた。8時半の開館時間に申請できるように前日からパスポートオフィスの外で野宿をする強者までいたらしい。今はそこまでではないけど、相変わらず常に混んでいるっぽい。

バンクーバー近郊ではWaterfront駅前のSinclair Centre内と、Richmondと、SurreyのSurrey Central City Shopping Centre内にパスポートオフィスがある。この三箇所はいわば直営店なのでレギュラーコースでも10営業日で受け取り可能で、お急ぎコースと超特急コースも受け付けている。直営店だと公式サイトから待ち時間の目安を確認することができるが、口コミを読む限りあまり正確ではないのかも?木曜日の朝に見たらそれぞれ2時間30分+待ちと表示されていたけど結局行かなかったのでわかりません。わたしは特に急いでないので比較的空いている代わりにレギュラーコースのみの受付で20営業日後受け取りという、いわば取次店であるService Canadaに行くことにした。パスポート申請の他にSINナンバー、バイオメトリクス、失業保険、子ども手当なども扱っている総合市役所のようなところだ。Service CanadaはWest BroadwayだけじゃなくてKingsway, North Van, Richmond, Burnaby, New Westminster, Surreyなどにもあります。

Service Canada Centre
1263 W Broadway (W Broadway x Birch)

直営店でも取次店でもオンラインで訪問日時を予約するのが推奨されると公式に書いてあるのにいつアクセスしてもどこにも予約枠が表示されないので直接窓口の人に聞いたら、混みすぎているため予約受付を中止しているとのことだった。予約の意味とは。

朝の開館前に並ぶかもしくはあえて午後に行くのがコツと聞いたので午後に到着。ブースはたしか8つくらいあって見た感じ20人くらい椅子に座って待っている様子なのでそんなには待たないかなと思ったけどしっかり2時間待った。オンライン予約システムが閉鎖されてるのにどんどん予約の人に抜かされるのでどこで予約を受け付けているのかというと、前日に来館して並んだのに閉館時間までに順番が来なかった人を優先的に通しているらしい。わたしが申請した翌日にRedditのスレッドが立っていた。LPT: if you don’t have an appointment then show up late to the passport office 2時間並んで書類不備だったら泣いちゃうのでよーーーく確認しよう。一応並ぶ前に軽く書類をチェックしてくれる人がいて、身分証明書を持ってきたかと証明写真のうちの一枚に保証人のサインをもらったかというのを念を押しして聞かれた。いよいよ申請を受け付けてくれた女性職員がものすごく丁寧に「市民権取得おめでとうございます」と言ってくれたので2時間待った疲れも吹っ飛んじゃった。トイレは綺麗だけど椅子以外何も無いので水筒とか軽食とか本とか持っていったほうがいいです。WiFiはなし。

なかなか大変だったけど無事完了できて良かった。5月8日までには郵送で受け取れるということで、オンラインでステータスを確認することもできるらしい。カナダのパスポートがあるとアメリカ入国が楽になる。陸路で入国する時など高速料金所みたいなところでチラっとパスポートを見せるだけでビザ無しでも最大6ヶ月間観光ステイすることができる。逆に日本に行く時は外国人として厳しい入国審査を受けることになるんだと思う、多分。


思ったよりずっと早く10営業日で届いた。これはさすがにCanada Postのトラッキングナンバー付き速達&受け取りに本人のサイン必要でした。写真写り悪すぎ問題については完成品は画素数が大幅に下がったおかげで割といい感じに仕上がっていた。"Nationality / Nationalité: Canadian / Canadienne"にちょっと感動。

中身は日本の最新版のに
比べるとやや地味ですが、

ブラックライトに当てるとこんなすごいことになっているらしい。
ブラックライト持ってないので画像は拾い物

次回は領事館で日本国籍を取り消す話です。またね。

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