2016/12/09

Baby it's cold outside いとをかし冬

月曜の朝「ベイビー、雪だよ!見てごらん」とセビくんに起こされてメガネをかけると…



こんな光景が広がっていました。いつもは目覚めの悪いわたしも飛び起きて武装し、転がるように庭に降りた。


まるで宇宙に来たみたいに静かだ。雪が音を吸収するんだろうか?
※うしろにある宇宙船のようなものはルームメイトのチャリ坊がどっかからもらってきて改築したトレーラーハウスで、猫と遊ぶスペースとなっております。

冷えた空気を勢いよく吸い込むと、子供の頃駄菓子屋のアイスケースの引き戸を開けた時の味がした。バンクーバーではこうしてわざわざブログに書くくらい雪が珍しく、毎冬だいたい一回ずつちょびっと降るんですが、ここまでまとまった降雪は覚えている限りでは4年ぶりくらいかも。というわけでカナダにいるくせに雪ビギナーなVancouverites(NYなら「ニューヨーカー」、バンクーバーなら「バンクーバライト」)は毎度のことながら大混乱。バスや電車は完全にストップし、交通事故は多発し、ちょうど期末試験期間の大学は軒並み休講、本気の雪国出身者は「こんな程度雪とは呼べない」と憤慨、いう非常事態に。わたしは去年ゆっちが来たときに買ったスノーブーツを履いて普段通りテクテクと飲食店の仕事に向かったのですがビックリするくらいお客さんが来なかったねー。仕方ないので同僚と座ってコーヒー飲みながら外の様子を眺めて、閉店時間に帰る。この前ヒマすぎて勝手に早く店じまいしたらyelpにボロクソ書かれたので閉店時間までは帰れない笑。チッ。

記録的な降水量に見舞われ晴れの日が全くなかった秋から一転、ギラギラ太陽が積雪に反射してサングラス必須の一週間でした。週末にかけてさらなる降雪。バンクーバー国際空港発の飛行機も欠航が目立ったそう。年末大丈夫かなあ。まだ永住権の返事来てないですがもういつ来てもおかしくない状態ということで、ちょっと早めの自分へのご褒美と思って3週間ほど有給休暇を取ることにしました。22日で仕事納め。Vacation pay??何回説明してもらってもイマイチ仕組みがわかんないんだけど、どうやら毎月給料の一部を天引きされていてそれを長期休暇取りたい時に返してもらえるみたいな制度があって、初めて意識的に使ってみる。クリスマスは大好きな人みんなに会って美味しいものを食べて、年始にかけては2013年のNYぶりの海外旅行をするぞ!わーいわーい。

しかしその前にギフトショッピングを済ませなければ…。憂鬱だ。職場のクリスマス会に、シェアハウスの会に、彼に、彼の家族ひとりひとりに、それぞれプレゼントを用意してしかもYouTubeのチュートリアル見ながら自分でラッピングする。この時期宅配便は激混みなのでネットショッピングはもう手遅れで、やはり激混みのデパートに出かけてそれなりに気の利いたアイテムをできるだけ安価で仕入れて来なければならない。贈り物をするのは好きだし得意なほうだと自負しているけど、東京みたいに「ちょっとした」物が手に入る店がないもんだからひたすらストレスが溜まる。ポチ袋に現金入れて渡すだけの日本の正月がどんなにラクだったか…。ああそうだポットラックパーティの料理も考えなきゃなんだ。酒屋が閉まるからお酒も多めに買っておかなきゃ。彼の親戚に会うからセクシーでも攻撃的でもない服を用意しなきゃ。もう来年からクリスマスこそ海外逃亡したい。



雪があると夜になってもはっきり景色がわかるくらいに明るい。手を繋いで散歩に出かけようか。わたしは『冬のオペラグラス』を歌う。日本語がわからないきみは聞こえたままに真似して歌う。下手くそだなあ。雪がふたりの声を吸い取った。

2016/11/01

Itchy Thump 花粉症?に苦しむの巻

サンクスギビングのすこし後から突如ひどい目のかゆみに襲われ、コンタクトレンズを着けることができなくなった。掻いちゃダメ!とわかっているのにかゆくてかゆくて、もうたまらんー。アイスパックをあてると少しマシみたい。でも寝ている間に掻いてるっぽくて朝になるとかゆくてさらに痛い。ウサギのように真っ赤な目。目の周りの皮膚もウロコ状に荒れて、もうめちゃくちゃだー。アイメイクもお休みですっぴんメガネの日々。

というかちょっとは眉毛を整えなさいよ

病院に行くのがめんどくさいので自己診断。目やには全然ないということはpinkeyeなどのinfectionではなさそう。pinkeyeinfectionも日本語訳がわからない(いま調べたらそれぞれ結膜炎と感染症?らしい)。英英辞書で覚えたり、他の人に聞いて直接新しい言葉を覚えるから日本語訳がわからない単語が多い。英和辞書はそういう時に便利なのだな。

多分なにかのアレルギーなので薬局に行ってアイボン的なものとアレルギー対応目薬を買って使ってみたけどぜーんぜん効かない。パニクってpinkeye用の目薬まで買ってみたけどこれもぜーんぜん効かない。もしかして使い捨てコンタクトレンズの扱いに問題があったのかなあ…。どんどんひどくなって目を開けているのが辛いので結局医者にかかることにー。MSP(カナダの国保)入ってて医療費かからないんだからとっとと病院行けばいいんだけど、なんせ待つからめんどいんだもん。あと、ファミリードクターいないから近所のウォークイン行くんだけどそこのドクターがなんか感じ悪くて嫌いなのもある。わたしも移民するんだしいい加減ファミリードクター探さなきゃな。こちらでは目がかゆくてもお腹が痛くても眼科や内科と専門のところに行くのではなくて、歯科以外は全部一個のクリニックで診てもらう。そこで必要と判断されれば専門医への紹介状を書いてもらって、またアポを取って…と回りくどいシステム。ウォークインというのは基本予約なしで誰でも診てもらえる診療所で、ファミリードクターというのはかかりつけ医のこと。このファミリードクターを探すのはそう簡単ではなくて、あちこち電話して新患を受け付けているか聞かないといけないらしい。身体に関する心配事をなんでも話して、長期で健康ヒストリーを一括管理してもらうので人柄や相性も大事だという。オカマの友達は<本人がゲイの医師>に絞ってファミリードクターを探したみたい笑。下半身の話題はデリケートだもんね。

何時間待つかと覚悟して行きつけのクリニックの開店待ちをすると、雨の水曜の待合室はガラガラですぐ診てもらえた。やったぜ。「目が超かゆいんですけどアレルギーですかね?」と聞くとやっぱり「目やにはある?」と聞かれた。事前に調べておいたところによると目やには英語で、学術的にはeye mucusと言ったり、口語的にはeye booger(目くそ)と言ったりするようですがドクターはgooと言っていた。Do you get thick goo too?だっけか。このgooっていうのはなんとも説明しづらいんだけど…ほらアレよ、ネチネチドロドロした粘度の高いスライム的なもの?カスタード的なスタッフィングやドーナッツに乗ってるアイシングなど、お菓子の質感を形容するのによくgooeyと言ったりするんですが目やににも使っちゃうのね。この-yという接尾辞が便利で、いろんな言葉にひっつけることで<っぽい>みたいな意味で形容詞化できちゃう。目の症状についてもwatery=水っぽい=涙目と説明したよ。

一応目の中を見てもらったけど特に目立った傷とかもないし、両目同時期に急に炎症が始まり、目やにが全然ないならまあまずアレルギーでしょうとのこと。最近洗濯洗剤とかコスメとか変えた?まつエクとかした?と言うけどとくに心当たりはない。ていうか肌荒れとか虫刺されっぽい痒みとか起こるとカナダ人は真っ先に洗剤変えた?と聞いてくるんだけどそんなに洗剤って有害なのか?

今までとくに花粉症を意識したことはなかったんだけど、思いつくのはそれくらいしかない。季節が移り変わって治るといいけど。


目薬と、目の周りに使える軟膏を処方してもらった。薬代は保険が効かず実費なのだが、た…たけえー!$50くらいしたんですけど?!びっくりして内訳を聞くとこの2.5mlのちーっちゃい目薬が$40近くするらしい。トホホ。これで効かなかったらホトケのちい様も怒るぞ!一日に一回点眼すればいいって言われたけど一回でいいわけないやんと半信半疑で使ってみたらこれがむっちゃ効く。すっと充血がひいて夜まで快適。薬局にある目薬全種類コンプリートする勢いで買い漁ってたのはいったい何だったんだ。

というわけでどこか悪い時は薬局で焦って散財するより病院に行きましょう。お医者さんは超効く薬を隠し持っている。ていうかこういう事今までにも何度もあったじゃん…ちょっとは学ぼうよ自分…

2016/10/11

Happy Thanksgiving 感謝祭2016

今年のカナダのサンクスギビングは10月10日でした。三連休フルで休みをもらってのーんびり。去年は友達のシャナちゃんの家に集まったので、うちのシェアハウスでの晩餐会は二年ぶり。

本館と、裏庭に勝手に建てたのでたまに警察とモメている別館を合わせて10人、プラスフェレット二匹猫二匹のルームメイトのうち、二人が一流フレンチレストランの現役シェフということで期待高まります。前日朝まで遊んでたから起きてくれるかなーとちょっと心配であったが迎え酒パワーでがんばってくれた。シェ・クレムとシェ・ピエール、ありがとうー。


キッチンで集中する彼らの邪魔をしてはいけないのでわたしと恋人のセビは2年前と同じようにグランビルアイランドでお惣菜を買ってきて差し入れ。彼ががんばってシャックした生牡蠣と、数種のオリーブ、ボッコンチーニチーズがのマリネが大人気でよかったよかった。


巨大なターキー様!このカリフラワー丸焼き(別に焼いてターキーの横にもってきた)おもしろいな。大人数のときにぴったりね。他に付け合せは定番のポテトピュレ、グリーンピースとベーコン、キャラメライズド人参などでした。ターキーのお腹に入れて肉汁をたっぷり吸わせるスタッフィングはインスタントじゃなくて、トーストしたバゲットの角切り、香味野菜、胡桃、桃、あとは企業秘密らしい笑。グレービーソースは大量のスターチでぼってぼてに白っぽくなったやつが普通だけど、今回は少し澄んでいてコンソメスープみたいなかんじで、マッシュルームやハーブも入ってすごく上品な風味。ターキーとは思えないほどしっとりした肉質に即座に染み込んでもう最高だー!さすがにプロはすごい…。うちには他にプロの塗装業、音響、大工、DJ、車の整備士、科学者、旅行エージェントなどがいるのでだいたいのことは外注せずにDIYでやってしまう。




10人の住人とセビくん、一番仲良しの友達ヘイディとビルも来て総勢13人。家中のテーブルと椅子をかき集める。普段はみんなバラバラのスケジュールで生活しているので全員揃って食事をするのはたぶん初めて。壮観!美味しくて楽しくてうれしくて夢のような時間でした。ワインとウイスキーが何本開くやら。

この家に住んであっという間に4年。OG、OBなんかには「まだあそこに住んでるのか」と呆れられる。こないだ大家ニコと大喧嘩して、もう出ていく!今月な!と宣言して物件探ししたものの、結局金銭面で現実的でないこととニコとの話し合いで情に流されたせいで延期に。今までもいろいろあったけど本気で引っ越しを考えたのはそれが初めてだった。空っぽになった自分の部屋を想像しただけでつらくて毎日泣いたよ…。ニコも泣いてた。泣くほどつらいなら留まればいいだけ。だから引っ越しやめた。

この4年間でたくさんのルームメイトやその仲間が出入りした。セビくんとは一緒に住んだことはないけれど、彼はもともとわたしの前にわたしの部屋に住んでいた元住人である。(出会ったのは全然別の場所。ものすごい偶然。)この前、元ルームメイトがハウスパーティがきっかけで知り合った彼女と結婚した。ビザが切れて故郷のフランスに戻った別のカップルも結婚した。一時期うちのカウチに居候していて今はわたしの仕事のボスのピェリックくんはもうすぐパパになるそうだ。ビルは4年付き合ったヘイディのために実はもう婚約指輪を用意している。

飲んで騒いでソファでダラダラした青春時代にはいつか終わりが来る。就職したり結婚したり、単にプライバシーゼロの生活に嫌気がさして去っていった幾多の人々。ちゃんと時系列順にメモしておけばよかった!初期のメンバーで残っているのはニコとわたしの二人だけ。暗い幼少期を経てカナダに逃げてきた移民同士、ユートピア的な疑似家族に依存してしまうのは自然なことのように思われる。一時期は恋愛関係になったこともあったけど、いつからか互いにブラザー、シスターと呼び合うようになったね。いま、再開発で周りの家がどんどん立ち退きになっている。この家がなくなる日もそう遠くはないだろう。今夜は躁うつ気味のニコがたくさん笑っていたのを見てうれしかった。わたしたち、しあわせになれるよきっと。

ところで、ホルモン剤を投与されて無理やり大きくなったターキーを食べると急激な眠気に襲われる現象をTurkey comaと呼んだりする(こええよ!)。いつでも寝落ちできるように全員でリビングに移動。デザートを食べながらB級映画の話で盛り上がる。わたしはけっこうこのジャンルに強いつもりでいたんだがみんなのほうが詳しくてぐぬぬ…。カナダに来て驚いたことの一つが、外国人はごく普通の大衆のシネフィル偏差値が異様に高いということ。別に映画ファンを自称しているわけでもない人たちがとんでもない本数を観ている。話の流れでSharknadoとかいうドイヒー映画の話になり、それをみんなで観ることに。もう本当にお粗末でわたしは10分経たずに死亡。みんな必死にチイチイ起きて!今いいところ!と声をかけてくれていたらしいがなーんにも覚えてない。しかもこのSharknado、なんと3まであるらしい。3では竜巻に乗ったサメが宇宙に行くらしい…勘弁してくれー笑

翌朝は昼過ぎに起きてみんなでシーザー(カナダ生まれのトマトのカクテル)を飲みながら片付けをして、カウチに戻ってまたどうでもいい映画を観た。今度は一家全員で旅行に行きたい。大人になってしまう前の最後のひとときを目と心に焼き付ける。

2016/09/27

Yoga Hosersとカナダのステレオタイプ

アメリカはニュージャージーの出身でVFS(Vancouver Film School)に通い、放課後はもっぱらインディ系レンタルビデオショップの老舗Black Dog Videoでお宝を漁っていたというバンクーバーゆかりの映画人ケビン・スミスの新作が発表された。(彼について以前書いた記事はこちら)実の娘のハーレークイン・スミス(本名!)と、ジョニー・デップの娘のリリー=ローズ・デップが演じるカナダの女子高生二人組が、得意のヨガを駆使してナチスと戦うというキテレツなお話。アメリカ各地でプレミアをやっていて、9月一般公開と言われているのでカナダでももうすぐ見られるのかな?

地理的には隣人のカナダとアメリカはどちらも国土が果てしなく広く、基本的には英語を話という点は共通でも、知れば知る程文化が全然違う。どちらも愛国心が強くお互いのステレオタイプをいじるのが大好き。簡単にいえばカナダ人はアメリカ人を馬鹿だと思っていて、アメリカ人はカナダ人を田舎者だと思っている笑。予告編を見る限りYoga Hosersはよくユーチューバーが紹介しているカナダ人あるあるネタの劇場版みたいな作品だ。この動画の最初から順に解説すると、


  • まず冒頭のI'm talking アブート your entire generation. と聞こえるのはaboutのこと。カナダ訛りでアブートと発音する、とよく言うけど聞いたことない。よっぽど田舎の人は言うのかな? (実際にアブート言う人の例 https://www.youtube.com/watch?v=8YTGeIq4pSI この人の英語すごく聞き取りやすい。カナダ人は田舎者なので基本的にゆっくり話す。) サウスパークでネタにされたのをきっかけに一気に広まった説。
  • 「先生、『現実世界』なんてここにはないんですよ」「カナダですから」
  • 「あーら、ルルさんとレモンさん」→バンクーバー発のヨガウェアブランド、lululemonから。日本からは撤退したものの最近また買えるようになったと聞いた。ヨガはカナダ、とくにバンクーバーでは流行を通り越しもはや常識。
  • 「マリファナでハイなのか?」(この台詞を言ってるの誰だかわかるかな?カメオ出演)カナダ人は大麻が大好き、というイメージはバンクーバー出身の大人気コメディアン、セス・ローゲンのせいもあるかな?
  • 「Sorry!」カナダ人はよく謝る。議論ですぐに折れるとかそういうことじゃなくて、日常生活のちょっとしたことにスミマセンスミマセンとよく謝る。こちらでの友達は移民とカナダ人の半々なのでこれは顕著に感じる。フランス人とか言い訳ばっかで絶っ対謝らないもんな。わたしももちろん謝らないほうの移民。カナダ人によく謝られる笑。こないだ観た大人向けアニメ『Sausage Party』(祝・日本公開決定)にもこのネタが出てきたのでこれから観る人は注目。


  • 主人公二人がバイトしているコンビニの名前がEh-2-ZED。A-to-Z(なんでも揃う)のもじり。Eh?エィ?というのは最も典型的なカナダ訛りで、「Right? せやろ?」または「Right. せやな。」みたいなニュアンスの相槌。同意するときなどは「ヤァ、エィ?(ほんまそれ)」。これはからかわれても仕方ないくらいに本当にみーんな言うので、しばらくカナダ人といると自然にうつる。さらにZEDゼッドというのはカナダ人が発音する「Z」のこと。アメリカの標準英語ではズィーと発音する。
  • Sorry about(アブート) that連発。
  • レジカウンターのうしろに置いてあるのはタバコ、ではなくメープルシロップ(これはさすがにギャグだよ)。カナダといえばメープルシロップですが日本で買うのと同じくらい高価なのでわたしは滅多に買わない。カナダ人必須アイテムのベーコンにかけるとあまじょっぱくて美味。冷蔵庫に入れないとすぐ腐る。
  • ナチをやっつける武器はアイスホッケーのスティック。ホッケーを応援するのは国民の義務。
  • ハーレークインのセリフ、I'm not even supposed to be here today! は『Clerks』の決め台詞。
  • タイトルのHoserはカナダ由来のスラングでLoser、Idiotみたいな意味。

他にもカナダでしか使わない独特の単語は山程ある。こういうのも映画の本編に出てきたら面白いな。

WashroomBathoom お手洗い わたしはクセでなんとなく今もバスルームって言ってる。
PopSoda コークやルートビアなどの炭酸飲料。バイト先でSodaくださいとか言われると「お、アメリカのどこから来たんですか?」っと話が盛り上がる。
Tuqueトゥーク。ニット帽のこと。トゥーク以外の言い方わからん。ビーニー?
Homo(genized) milk ホモミルク。これカナダだけなの?!3.25%牛乳のこと。
Housecoat これもカナダだけなの?バスローブのこと。
Double-Double ダボダボ。砂糖2ミルク2のコーヒーのこと。国民的コーヒーチェーンTim Hortons通称Timmyのみならず国内ならどこでも使える呪文。カナダ人コーヒー好きすぎ。
Runners スニーカーのこと。
Loonie, Toonie それぞれ1ドル硬貨、2ドル硬貨のこと。カナダでは札は5ドルから。
Mickey フラスクサイズ(375ml)のハードリカーのこと。本当に寒い地域ではロシア人のごとく携帯するのだろうか。ああバンクーバー人でもそういえばスノボ行くときとかポケットに入れてるわ。


地域や社会的階層によって文化やアクセントは異なるし、移民も多いし、ていうかフランス語圏もあるカナダだけど、全土に通じる「カナダルール」はまあこんなところかな。テレビや映画で見慣れてるつもりでもやっぱアメリカの人と話すと同じ英語でも全然違うなって思う。

2016/09/08

BCPNPで永住権を取るの巻⑤CICアプリケーション後

前回までのお話はこちら→
BCPNPで永住権を取るの巻①ノミネートまで
BCPNPで永住権を取るの巻②Flag Pole
BCPNPで永住権を取る③ノミネート後にレイオフされた 
BCPNPで永住権を取るの巻④Flag Pole失敗とリベンジ



2014年の夏に永住権取得を思い立ってから2年、まだ待ってます。さすがに待ちくたびれた…ぜえぜえ。BCPNPノミネートは早かったものの、ノミネートされてから請求すればいいやと思っていた日本の警察証明を取り寄せるのに2ヶ月くらい時間がかかったことと、その後の移民局への応募段階で申請料を払おうと思ったクレジットカードが止まっていたせいでさらに3ヶ月ロスしたのが非常に痛かった。これがなかったら今頃もう移民完了していたかもしれないのに…。これまでのタイムラインだとCICが書類を受け取ってから丸1年後=わたしの場合2016年9月までにPPRが来るのが普通だったみたいだけど、このところはとくに審査が遅れているとのこと。今はExpress Entryが主流だからこんなに待つ人いないよね。でもわたしが応募した当時は他に選択肢が無かったのです。

各州のPNPにノミネートされた後カナダ移民局に永住権申請する段階を、CICレベルとかFederalレベルとか呼びます。ノミネーションがあれば永住権に至る確率はほぼ100%らしいですが、完璧に全部の書類が揃い安全な人物だと証明されるまではずーっと待たなければいけない。同時にその待ち時間の繋ぎのビザを自力で更新する必要があります。ノミネートされた州から転居できず、転職も不可。ひたすら現状維持で待つのみ。

PNPの申請はどっさり申請書類を出してしまえばあとはイエスかノーの返事を待つだけですが、CICレベルではいくつか段階を踏んで審査が進んでいくことになります。この後なにが起こるのか、いつそれが起こるのかは公式な説明がないので、掲示板などの情報がたより。同じ時期に応募した仲間たちがリアルタイムでどんどん状況をアップデートするので自分は一人じゃない!と思えるよ。AOR, PPR, RPRFなどここで当然のようにみんなが使っている略語の解説はこちら Immigration Acronyms

以下はBCPNP ELSSのinland applicant, paper based application (NOT Express Entry)のわたしのタイムラインです。

CICレベル タイムライン

2015年

4月8日 前年10月の応募から6ヶ月でBCPNP ノミネート
6月 オーナーが廃業したために仕事をクビになる
6月 federalアプリケーションが指定のVO、シドニーに到着
8月末  新しい仕事を見つける。PNPに報告し再審査(1日で完了)
9月初旬 PNPからのサポートレターを持って国境に行くもワーク取得失敗
9月8日 さらに申請料が引き落とせなかったためにアプリケーション郵送返却!
9月11日 国境リベンジ。新しい雇用主のためのクローズドワークパーミット取得、勤務開始
9月16日 再送したアプリケーションがシドニーに到着
12月18日 AORのemail

2016年

6月9日 一部書類再提出のリクエストと、RPRFの請求
永住権を取得するための最終的なFee $550の請求と、ここへきて書類の再提出依頼。IMM 5406 Additional Family Informationの父親の欄が空欄になっているので直せとのこと。家族全員の名前(英語+日本語表記)、誕生日、婚姻ステータス、現住所を書くフォームなのだが、わたしは母子家庭出身で父親がいない。当然誕生日や住所なんて知るはずもないし生きているかどうかもわからない。最初に提出する時にちゃんと問い合わせをして「わからないところは空欄でいいです」と言われ、そうしたのに何事か!と憤ったが、よく考えてみたら戸籍謄本に書いてあるので名前くらいはわかるのであった。日本にはBirth Certificate(出生証明書)が存在しないので戸籍謄本を取り寄せ在バンクーバー日本国総領事館で英語に翻訳してもらったもので代用する(自分で訳しても無効)。世田谷区役所から戸籍謄本を取るのにひどく手こずった。片親家庭は今時珍しくないはずなのに、未だにお役所の人はどこの家にもお父さんとお母さんがいて当然だと思っていてイレギュラーなことに対応できない。28にもなって母子家庭のせいで面倒が起こるとはね。とくにカナダはそういった多様性にとても敏感な国なのでこんなことを聞いてくるなんてがっかり。孤児の人とか、両親が複数人いる人とかどうするんだろう?
訂正した書類はネットからファイルをCase Specific Enquiryにアップロードするだけで再送できるはずなのだが何故かうちのパソコンからやるとエラーになるので郵便で送った。速達で$20もかかったのに、直後例の掲示板を読んでいて盛大に書き間違えていたことに気づく。空欄は全部N/A(=Not Applicable)と書かなきゃいけないんだ!フォームの冒頭に太字で書いてあるんだから読めや!空欄を全部埋めて父親の誕生日や住所のところもN/Aと書き直す。最初問い合わせした時に「空欄のままでいいです」と言われたのは完全に間違いだったね。こういうことは残念ながら非常によくあるので複数回問い合わせして違うオペレーターの意見を参照したほうがいいです。
6月23日 CSEでIMM5406送り直し
図書館からだとスムースに送れた。ネットで支払ったRPRFの領収書も添付。
6月30日 メディカルリクエストのemail
7月11日 健康診断受診
指定の医療機関リストに載っているクリニックで予約を取る。値段はまちまち。ホームページすらない所が多いので節約するなら一軒一軒電話で問い合わせなければならない。しかし!バンクーバーのブロガーさんで一番好きなoishiincanadaさんがまとめてくれています!ありがたやー!※どこも近年は値上げ傾向にあるのでご注意。どうせ数ヶ月先まで予約いっぱいとか言うんだろう?と思ったけど、問い合わせた2軒はどちらも逆に一週間先までしか予約を受けないと言っていた。明日来ます?とかそんなノリ。 わたしが行ったところはDr.Ciszakさんというところで$305もかかった。でも職場に近いので休みを取らないで済むことと、Webサイトがしっかりしてるのと、ほぼ移民の健康診断専門でやっていてeMedical対応なところ、メールの返信も早かったということで信用を買うっという意味で納得しました。
 出勤前、朝イチで診てもらうことができた。パスポートと、CICからのメールに添付されていたバーコードつきの書類を印刷したものを受付で渡す。デジカメで顔写真を撮ってもらう。なんと問診票はなく、口頭で簡単な質問があるのみ。先生はまったく覇気が無く、身長体重、喉や耳の状態、視力、聴診器といったスタンダードな検査を淡々と事務的にこなしていく。ここで引っかかったら移民できないので、だれも心配事なんか相談しないのだろう。10分くらいで診察は終わり同じビルに入っているレントゲン小屋へ。胸部のレントゲンを撮る。その後今度はやはり同じビルのLifeLabに移動して血液と尿検査。検査項目はHIVと梅毒くらいで、酒飲みすぎとかそんなことは全然関係ないのであった。念のためプチ節制して出かけたのが馬鹿みたい。移動や待ち時間でなんだかんだ2時間程度かかって全工程終了。結果に問題があれば連絡するが何もなければそのまま結果をCICに電子送信しておくよとのこと。後日GCkeyにログインするとMedical Passedとあるので大丈夫だったみたい。
8月27日 BOWPをオンラインで申請
前回「さすがにこれだけあれば永住権までカバーできる」と12月までワークビザを出してもらったが、最近の動向を見ていると間に合わない可能性が大なので更新申請。まーた$255かかった。しくしく。今回は少し時間があるのと、オンラインでしか受け付けていないビザなので国境まで出かけないで済んだ。承認されれば郵送で新しいオープンパーミットが届くはずだがどれくらい時間がかかるのかは不明。9月30日追記:Gckeyを通して「2017年9月までのBOWPがapproveされた。実際のビザが郵送されるまでしばし待たれい」との連絡があった。

年末までに永住権が出れば日本に凱旋帰国して、おせちを食べつつ心配してくれた人たちに挨拶回りをしたいと思ってたんだけど…無理かなー。桜の時期には行けるかなあ。最後に訪れてから4年も経つとさすがにホームシックというか、とにかく食べ物が恋しくてもう限界。買いたい物も溜まってるし、リストを作ってはため息の毎日です。あーーーーコンビニ行きたいドンキ行きたいユニクロ行きたい!大好きなお店に飲みに行きたい!イライライライラ!移民局のみなさん、もっとがんばってください…。


今日もわたしは元気です



2016/01/31

バンクーバーで歯医者に行くの巻

気がつけば数ヶ月前から、ものを噛むと左上6番が痛むので右ばかりで噛むようにしていた。舌で触るとなんとなくザラザラしているようなかんじもある。人に見てもらったら、「わー黒い輪っかがあるよ」と言われた。

学生時代に歯科助手のバイトをして、世の中の人がどれだけ歯のことで苦しんでいるか見せつけられて以来ものすごく気を使ってきたはずなのに。帰国したときにも入念にスケーリングしてもらい、最近だってどんなに酔っ払っていてもクラブの帰りでも、絶対に10分以上かけて歯の手入れをしていたのに。ああそれなのにそれなのにどうしてこんな悲劇が起こるのだ…。噛んで痛いというのはもうすでに虫歯はかなり進行しているということになる。こちらでの歯科治療は基本的に保険が効かないので、大きめの虫歯ができたということはつまり今月や来月の給料は全部ぶっとぶということなのだ。まともな会社に勤めていると会社の保険が何割か負担してくれたり、学生だと割引があったりするんだけど、おいらは当然丸腰さ。一本治すのに数十万かかることもザラなので、治療のために母国に一時帰国する外国人も多いと聞いた。しかしわたしはビザの関係で今年の年末まで国境を越えられなくて、どう考えてもそれまでこの歯痛を放置することはできないので、泣く泣く歯医者の予約を取る。しくしく。1本だから10万円でおさまるかな。いや無理か。さようならわたしの諭吉。

コンビニより歯医者が多い日本ほどではないけど、バンクーバーでもデンタルクリニックはまあよく見かける。モールに入ってたりとか。自由診療なので値段はまちまちらしく、ホームページを持っている医者でも料金表は無くて口コミ命。もしくは電話して聞く。でもこればっかりは本当にケースバイケースで、結局診てもらえなければいくらかかるんだかわからないんだよね。やっぱオシャレなインテリアで審美歯科とか力入れてそうなとこは高いのかなー。わたしはカナダにいる日本人のためのBBS、jpcanada(←あんまりアテにしてない)で誰かが話していて良さそうだったDr. Leeのとこに行ってみました。家から近いし。

Lee Dental
604-873-8057
4332 Fraser st (Fraser x 27th)

平日はみっちり仕事してるので土曜に予約を入れたけど、さすがに混んでいて2週間待った。予約の数日前に確認の電話があり、「来れるの?来れないの?かけ直してね」と留守電が入っていた。バイトしてたからわかるけどたしかに無断でキャンセルされると超迷惑なんだよね。うむ。


雑居ビルの二階のオフィスに入るとすぐ受付の姐さんが「あなたチヒロさんね?」と声をかけてくれた。電話だとキツめの印象だったけど実際は優しいな。問診票を渡され記入する。名前と電話番号と住所、最後歯医者行ったのはいつか?といった簡単なもの。待合室のモニターで流れているのは中国語のニュース。通っている美容院もこのへんなのでだいたい知ってたけど、このエリアほんと中国人多いなー。お店の看板とか中国語のみでわからん。いったい何屋なのよっという商店が並ぶ。

20分ほど待って、「遅くなってごめんねー!」とかわいいアジア系の若いメガネお姉さん、Daphne (ダフニー)さんが診療室に通してくれた。最初助手かと思ったけどこの人がドクターらしい。ニコニコとすごく感じがよくて安心。アジア系と言っても顔がアジアなだけで英語も性格もバリバリのカナダ人という、バンクーバーによくいるタイプの人だ。ユニットは3台?くらい見えてあともう一人おじいちゃんドクターがいるようだった。まず問診。The upper left tooth hurts when I bite. みたいなことを言った。痛みを表す単語にはpain, hurt, ache, soreといくつかバリエーションがあって、わたしはいつのまにか自然に使い分けてましたが詳しくはこのへんを読んでくれ。歯の痛みに関してはドクターもpain, hurt, acheを混ぜて使ってたのでまあどれでもいいんじゃないかしら。

そういえばバンクーバーには日本人通訳さんがいる病院もけっこうあるみたいなんだけど、わたしは英語話せなかった頃からこういうのは全く興味ない。自分で好きこのんで引っ越した以上、これくらいできるようにならないなら海外で生活続ける意味ないし。ていうかどっか悪いから病院に行ったり、髪切りたいから美容室に行ったり、口座を開くために銀行に行くんだから、話すことは決まってて逆に簡単だと思うんだよねー。フリートークが一番むずかしい。英語にあまり困ることがなくなった今もそう思う。

どれくらい痛いのかとかどれくらい前にその痛みが始まったのかとか、カナダに何年いるのかとか軽くお話したあとはレントゲンX-Rayのほうへ移動。アナログ方式なデンタル(部分的なレントゲン。全体を映したものをパノラマと呼ぶ、いずれも日本語の歯科用語)を二枚撮ってもらう。これを現像しているあいだに助手さんが来てくれたのだがなんと日本人でした。jpcanadaに載ってるから日本人の患者が多いと思ったけど、全然そんなことないらしい。彼女はここではたまにしか働いてないと言っていたけど、運が良ければ通訳してもらえるかもしれません。

先ほどのレントゲンを見ながら治療プランの説明。わたしは人生で一度しか虫歯になったことがないのだが、10年くらい前にCR(表面をちょちょっと削って液状のプラスチックみたいなのを詰めて紫外線で固める、軽めの治療)したところがもう古いので隙間ができてバイキンが入り込んでしまったようだとのこと。おそらく根管治療 root canal(神経に届いた虫歯を徹底的にやっつけてから土台を立てて銀やセラミックの詰め物をする)が必要で、その場合は料金も跳ね上がる上に何度も通わないといけないと言われる。その場で見積もりを出してくれたんだけど、な、な、なんだこりゃーーーーーーー

北米では左上6番という言い方はしないらしい。なので26番。

ああ…クラウンも入るから一本で20万円コースですか…
虫歯はかなりでっかいが、神経に届いているかどうかはレントゲンでもわかりずらく実際に古いCRを掘り起こしてみないとなんとも言えない、とりあえず今日はそれをやってみてその後の治療方針はまた考えましょう、一時帰国を検討するのもいいしっと言われる。信頼できるドクターに診てもらえてよかった。麻酔はanesthesiaといいます。詰め物はfilling。ドクターと日本人助手さんが頭上でぺちゃくちゃガールズトークしながらごりごり削るー。全然痛くない。かなり削ってから「あなたラッキーね!もうすぐそこに神経が見えてるけど、ギリギリ触れてないからroot canalは必要ないよ」と告げられる。やったぜ!日頃の行いがいいからな。はっはっは。炎症を抑える薬を塗って、あたらしいCRを詰めて、咬合紙を噛んで高さを調べて調節するという治療になりました。そういえば一回もうがいしなかったぞ!変なの。昔歯科助手をしていたと話してあったので「だいたいわかるよね?」とどんどん進む。今回はなんとかこれでやり過ごすけど、いずれまた同じような処置をしなければいけないし、将来的には結局根管治療が必要になるかもしれないらしい。まあ一本だけだ。これからも面倒みてやろうじゃないか、26番君よ。

すっかり仲良くなった日本人助手ちゃんにブログを宣伝し、受付に戻ってお会計ー。


結局338ドルで済みました。クレジットカードだと2.5%よぶんにチャージされるが、まあいいさ。あーよかった、$2000言われた時はさすがにめまいしたわ…みんな歯磨きはちゃんとしようなっ。

2016/01/16

賀正2016 おせち、T&T、カナダのコスメ

(去年のおせちレポートはこちら)

すっかりご報告遅くなっちゃいましたが、お正月は今年もおせちを作ったよ。2回目なので手の抜きどころがわかった。




お煮しめは野菜の飾り切りとかもうやめた!写真はない!エビは去年高いの買ってきて煮付けたけど、汁気があると盛りつけがキマらないし食べづらいので今年は冷凍エビにオリーブオイルと岩塩ふってオーブンで焼いただけ。このほうがパリっとして美味しいや。栗きんとんは前回一生懸命作ったのに酒に合わないと言ってほとんど手を付けず、結局スイートポテトにリメイクしてイヤイヤ消化したので今年はパス。ほとんどの食材はまたClerk Dr.のFujiyaでゲット。まさかお店の人がわたしのブログを読んでくれた?わけではないと思うが、去年手に入らなくてがっかりしたクチナシの実を売っていた。おせち食材全体的に気持ち値下がりしたような??しかし今年は田作りを売ってなくて(入荷のタイミングのせいかも)、ゆっちに日本から買ってきてもらった。要冷蔵って書いてあったけど無視。たしか飛行機の荷物積むとこは寒い。

Fujiyaはオリジナルの練り物をいろいろ売っているのだが、かまぼこが一色のみでものすごい蛍光ぴんくのしかないのでパス。T&Tでは6ドル弱してて高すぎる。コンビニ屋は毎年恒例創業祭セールに今年行き忘れてからなんかやる気がなくなって足が遠のいている。H Martの冷凍コーナーをチェックしたらお値段は妥当だが白だけたくさんあって紅色のが売り切れ。信じていたBroadwayのさくらやもまさかの紅が売り切れ!お餅バラ売りも売り切れ!店員のお姉さんたちとバンクーバーの日本人、意外とおせちやってるの?!と盛り上がる。お餅はその場で大袋を開けて2つだけ売ってくれた。優しい。一応保険と思って白かまぼこだけ購入。

白も紅も味は変わらないのだがどーーーーしてもお正月は紅白のかまぼこが食べたい。30日にゆっちを空港に送った帰りに先月オープンしたばかりのT&T Marin Drive店に寄ってみた。


高級マンションの下に、映画館やら酒屋やら薬屋やらWinners(ディスカウントショップ。わたしはここでしか服を買わない)の入った駅直結商業コンプレクスを絶賛建設中のエリアだ。メトロタウンモールは遠いし、ダウンタウンは歩きまわらないと買い物できなくて雨の多いこの街では不便だったので、これが完成したら本当にうれしい。ウチとセビくん家の中間地点にあるので今後はここが主な活動拠点になりそう。


あーったあった。さくらやで入手した白と同じブランドの紅。値段はやっぱり$5.79で高めだったけどまあ縁起物だからいっか(これが正月マジック)。鰹節を切らしていたの気づいてよかったよう。数の子の塩抜き上手にできた。

チャイナタウンの元祖T&Tはごちゃごちゃしていてスルーしてしまっていたけど、こちらのデリは清潔で美味しそう。新しい店舗なので全体的にモダンで中華系スーパーとは思えないオシャレな内装です。


タッパの大きさでSサイズ$5.50、Lサイズ $8.90と書いてあった。量り売りじゃなくて詰め放題なのね。すごい詰め方する人いそう笑

こっちはヌードルバー。麺、具材、スープの種類を選ぶとおばちゃんが目の前で作ってくれる。麺類ラブ。


おーいお茶ゴリ押しコーナー

靴の裏みたいに硬いチョップ肉しか売ってないカナディアンスーパーと違ってアジア系のグロサリーはお肉の種類が豊富なのがいいね。どうやって食べるのか不明なホルモン類もいっぱい。冷凍も含めると相当なバリエーション。

こないだチャイナタウン店でこちらでは珍しい<皮付き骨なし鶏もも肉>を買ったんだけどこっちの店舗では見当たらなかった。カナダの鶏ももは<皮付き骨つき>か<皮なし骨なし>の二択でかゆいところに手が届かない仕様なのよ。







神戸和牛。ろ、69ドル…?

ゆっちが着いた日、長時間のフライト後食事に出かけるの疲れちゃうかなと思って夕食を作ってあげたの。(実際は飛行機で寝まくったらしく超元気だった。)ケベック家庭料理のパテシノワ=シェパードパイを作るのにラムのひき肉が必要で、どこにも売ってなくて結局牛ひきで妥協したのに、ここにあったとは…。


シーフードコーナーはチャイナタウン店同様生け簀があって、他のスーパーとは比べ物にならない品揃え。しかしセビくんのオカンの彼氏が趣味釣り人なので魚介類はおすそ分けで頂くことが多く、自分では買わなくなった。ありがたやー


クリスマス用の寿司プレートも売っていた(撮影日12/30)

おかし売り場は日本そのもの

目が痛いほどの蛍光灯がギンギラギンと埋め込まれたコスメコーナーも。


中国、韓国、そして日本の基礎化粧品やシャンプー類が手に入るがものすごく高い。海外で生活していく上で直接肌に触れる製品をどうするか悩む人も多いよね。慣れたものを持っていくにしても消耗品は消費すればいつかは無くなる。わたしはもともとそういうのこだわりないほうだし、そこに住むならなんでも現地の物使ってナンボやんと思うんだけど、化粧水だけは高いものから安いものまで散々試してすべて腹が立つようなクオリティだったので、結局日本のものに落ち着いた。よくマツキヨで売ってるクリームから作った…みたいなやつ。あれカナダで買うと税抜き19ドルもするんだけど、もう探すの疲れちゃったんでこれでいいです。こないだ楽天で5本買ってゆっちに持ってきてもらったからしばらくは大丈夫。定価やっす!!そういえばこっちって日本で普通にみんなが使う洗顔フォームがめったに売ってないんだよね。なんでだろう?三種類くらい知ってるけど(OlayとBiore、ニュートロジーナのformingと書いてあるやつ)泡ユルいし高いしなかなか置いてる店がない。のでもう、ずっと身体洗う固形石鹸で顔洗ってる。しかも薬局で一番安いやつ。

ちなみにヘアケアと歯磨き粉はカナダのもののほうがよっぽど質がいいです。歯ブラシは靴ブラシみたいに大きくて口に入らないので乳幼児用を愛用。

メイクは年々薄くなっていくけどH Martの一階かeBayで韓国コスメを買うことが多いです。BBクリームとチーク、眉マスカラにリキッドアイライナー。いまはポーチの中これだけ。アラサーなのに美容にお金かけなすぎてバチが当たるんじゃないかとヒヤヒヤしてる。


あららおせちの話だったのにすっかり脱線しちゃった。ゆっちがプレゼントしてくれた鬼ころしと瓶の蟹味噌、瓶の粒うにも仲間入りして、おいしいお正月でした。紅白歌合戦の動画も見たよ。一年に一度だけわたしが日本人に戻る日、次こそは日本を訪れたいと思ってます。すごいお土産を見せびらかしに行くよ。

2016/01/09

Seems Like Old Times ゆっちがやって来た 後編



一応メインイベントだったチュービング(そり遊び)!せっかく雪山まで来たんだから一応滑走しておきたいのだ。ゴンドラに乗ってわずか数分でお山の上の方に到着。Tube Parkの看板目指してスノボコースをずいっと横切る。キツめの階段を昇ったらチケット売り場。このチケット売り場がめちゃくちゃ待った。別に混んでなかったのに、窓口が一つしかない上にどいつもこいつも安くしろだのなんだのゴネていて、しまいにゃ「ちょっとこのカップにあったかいお湯ちょうだい」とかいう老人に割り込みされたりして露骨にイライラしてしまった笑。いくら重ね着しててもじっとしてるとさすがに寒いんだってば。ネットで予約してくるべきだった…後悔。いや待てよ、ネットで予約しても結局チケット売り場で引き換え系かな?

1時間券おとな$22と2時間券$30があるんだけどこの時は1時間券しか売れないと言われる。1時間で十分でしたよ。こんな雪山の上でもクレジットカード使えるのがすごい。最近は荷物削減のためポケットに免許証とクレカ、小銭だけつっこんで外出することが多くなった。

自分でおっきな浮き輪を引きずって、ベルトコンベアみたいなのに乗ってコースの上まで向かう。セビくんはポケットからウィスキーを取り出し飲みはじめる。





1人で滑ったり、グループで紐を握りあって一緒に滑ったり。係員の人が回転をかけつつ思いっきり押し出すのでめっちゃくちゃ速度が出てビビった。もちろんシートベルト的なものとか無いんだけど、これ子供も大丈夫なん??ウォータースライダーに近い感覚で、楽しい!!!下まで滑ったらまた浮き輪持ってベルトコンベアして、と夢中で繰り返した。がしかし全員アラサーの我が軍、気持ちは子供のままでも身体がついていかず1時間もたずビールを求めて下山するのであった。

すっかり夜になったヴィレッジは案の定ライトアップされ、めちゃカワ。



レストランはどこも混んでいたがさすがに冷えるのでテラス席ならすぐにご案内と言う。この雰囲気を楽しむにはむしろテラス席が正解でしょ。行き交う人々がみんなモコモコ厚着していて面白い。

ゆっちはカナダに来るのが初めてなので名物料理を食べさせたいものだが、歴史が浅いうえに文化が混ざりすぎてわけのわからなくなった国なので、これといった名物料理はない。鮭とメープルシロップはまあよく売ってるけど特段高クオリティなわけでも安いわけでもないしな…。あえていえばケベック名物プーティーンかな?フライドポテトにグレービーとチーズをどばどばかけた胃もたれ爆弾である。この日食事したパブではインド風のバターチキンプーティンしか無いと言われた。こういう文化のごちゃまぜ感がカナダ(とくにバンクーバー)なのだな。

バスの時間が気になりだしたのでサクっと会計を済ませゆっちの「ベタな土産」ショッピングに付き合う。ダウンタウンに戻ればカナダ土産屋はどこにでもあるがウィスラー土産が買えるのはここだけ。ゆっちは初日からずっと鹿の頭の壁掛け剥製が欲しいと言い続けていて、それは無理だろうと思い続けていたがいい具合にちっこいトナカイの首のぬいぐるみが見つかったので安心した。これはここでしか売ってなかったように思う。

予約しておいたのは午後7時半の終バスなので乗り遅れたら野宿で死ぬしか無い。実はウィスラーに一泊することも最初考えたのだがさすがに宿が混んでて取れなかった。別にスキースノボするわけじゃないからまあ日帰りで十分だったかね。終バスに無事乗り込んで一同死んだように眠る。

バスで寝て少し元気になったので家で打ち上げ。最近はめったに帰らないニコも参戦。鬼ころしで乾杯。ゆっちが素敵なおちょこも買ってきてくれた!


英語、フランス語、日本語で宴は深夜まで続くー。

一晩寝たら、もうゆっち最後の一日。朝ごはんはカナダ名物Tim Hortonsで。スタバよりも安いコーヒーチェーンでどこにでもある。ドーナッツとかサンドイッチの軽食も豊富。コンビニはなかなかないくせにコーヒー屋だけやたら多いんだよなあ。


そこから#19に乗ってStanley Parkへ。終点で降りてすぐのところにクリスマスイベント会場があった。夜見たらキラキラでロマンチックなのかもしれないが明るいところでまじまじ見ると学祭レベルの手作り感満載でしょぼい。


Stanley Parkは公園というよりは広大な森なので遭難しないように注意だゾ。一般的に観光するぶんには園内マップの右端のトンガリ部分を海に沿って歩けば十分でしょう。眺め最高ー!バンクーバーはでっかいどー







高校生のときから写真のポーズ変わってないわたしら笑。
もう15年近くずっと友達。一緒のクラスになったことは一度もなかったけど。授業中ノートに書いた手紙を交換したり、ゆっちがお弁当を作ってくれたり、プリクラを撮ったり、一緒にバレンタインにハシャいだり、一緒にデニーズでバイトしたこともあった。はじめてカナダに来た時は成田まで運転してくれた。あのときゆっちは泣いていたというけどわたしは気づかなかったよ。一年後成田に帰った日も迎えに来てくれて、そのままホームレスのわたしを実家に泊めてくれて、ごはんを食べさせてくれて、仕事を探すための携帯(の充電器)も買ってくれたんだよね。すべて昨日のことのようだ。いや、さすがにそれはないか。ゆっちか困ったことがあったらどんなことでもしてあげたい。

さすがに途中一回バスに乗ったけどさらにコンベンションセンターのほうまで探検。てくてく。




こんなに歩いたの久しぶり。そういえば旅行に行くとこれくらい歩くわね。
赤ちゃんがいるので今回は欠席の優子も一緒に、けっこう旅したねえ。温泉に、京都に、ハワイに、タイに、韓国。


よく歩いたのでここで休憩。Waterfront駅の中に入ってるROGUE、またもやありがちなパブメニューだけどひとヒネリ利いててなかなか美味しかった。地ビールのSamplerで乾杯。一口ずついろんな味が楽しめていいよね。ビール自慢みたいなお店だったらだいたいこれやってくれる。

一度家に帰ってお色直し。ゆっちはスニーカーと雪靴しか持ってきていなかったのでわたしの12cmヒールを貸した。ゆっちいつからスニーカー履くようになったんだろう。

ディナーはザ・観光地、Vancouver Lookoutに入っている展望回転レストランへ。ずっと機会を逃していてやっと来れたー。



これがけっこうな勢いで回転していてびっくり。うぐぐ酔いそう。エレベーターやお手洗いは中心部の動かない部分にあって客席はその周りを動くので迷子になりやすい。なんか一通り入っておトクそうだったのでコースにした。泡で乾杯して白のボトル。20代前半はふたりで2本だったけどもう無理だわ肝臓が泣いている笑。



スモークサーモンに、ロブスターに、ロッシーニ風よ!おーほほほ。酒飲みには多すぎてすこし残してしまうも、デザートはムキになって食べた。


4年間で生活することにはある程度慣れたけど、この街の美しさにはちっとも慣れず、毎日惚れなおしてしまう。こんな素敵な場所にいさせてもらえて最高だ、バンクーバーありがとうカナダありがとうと常に感謝。親友にわたしの好きな場所を見せられてよかった。いい旅でした。次は夏においで。

昔と変わらずすぐやる課の彼女が撮った写真をすぐ送ってくれた。写真けっこう上手いんだな。知らない間に撮られていたのもけっこうあって、こんなところを見ていたのかと思うと面白い。


これとかなんやねん…。シーツを替えている途中のわたしの部屋。