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年末に宣言した通り車を買った。て、もう2月も後半だよ!途中で思いがけず仕事が入ったせいもあるけどまさかこんなに時間がかかるとは。
Film industryに転職して小金持ちにはなったものの大金持ちにはほど遠いのと、そもそも車に興味が無いので動けばなんでもいいやということで新車は最初から考えてなくて、ずっと中古車の様子をネットで見ていた。いくら興味がないとはいえAudiやベンツ(英語でマゥスィーディスという)が案外手頃に買えちゃうのを見ると欲が出てくるというものだ。でも車好きの友達に「買うとき安くてもメンテにお金かかるから絶対ダメ。日本車にしなさい」と止められたので素直に従うことにした。よく考えてみたら友達も職場のみんなもだいたいトヨタとかマツダとかホンダに乗ってるし、カナダでの日本車への信頼は厚い。
中古車の売買もやっぱり主流は無料掲示板サイトのCraigslist。ディーラーもここに広告を出してるしね。しばらく検索しまくっているうちに「動けばなんでも」からだんだん条件が絞れてきた。
- 予算$5000くらい
- オートマ(しか運転できない)
- 日本車
- 色は絶対に白
- ハッチバック
- 走行距離180,000km以下、できれば120,000km以下
- Clean title
車は100%仕事用。お遣いなどで荷物が多くなることもあるだろうからトランクのスペースたっぷりのハッチバックがいいなと思った。ワゴン車やSUVも考えたんだけど何しろ運転初心者なのでとりあえず慣れるまでだけでもコンパクトなのにして将来的に必要になったら乗り換えるという方針に落ち着いた。
Clean titleっていうのはよくわかんないけど大事故とかはしていない車ってこと?CleanではないRebuiltっていうのは事故だか何だか問題があったけど直ったから大丈夫というようなステータスで、値段はおトクではあるんだけど割とバクチ的なところがあり車詳しくないなら避けておいたほうがいいらしい。
最初は友達や彼も一緒に探してくれて「これいい!これにしな!」と勧めてくれたんだけどどれもシルバーや黒や白で下半分がシルバーとかで、どーーーしても真っ白いのじゃなきゃイヤというのを譲らなかったらそのうちもう勝手にしろと見放された笑。どんどん時間だけが過ぎて、このチャンスを逃したら次のプロジェクトに突入してまーた車がないせいでみんなに迷惑をかけることになるのでかなり焦ってました。
そうしてバレンタイン後の三連休に、一週間ほど目をつけていた白い車のオーナーにやっと連絡してみた。ディーラーじゃなくて個人。「今日の午後でも見に来るかい?」と言うのでカーシェアリングのEvoでNew Westminsterまで遠征。彼の車があるのになぜわざわざレンタカーを借りたかというと、もし車を買えたとして帰る時にわたしはまだ一人で運転できないからです。本当に練習しないとやばいな。彼のSUVでたまに練習してたんだけど、マイカーを買ってしまえばさすがに自分を追い込むことができるだろうというのと、自分の車に慣れたほうがいいということでとにかく買ってしまうことにした。
※なぜ運転できないのにカナダの運転免許を持っているかという話は【カナダの運転免許を取るの巻】を読んでくれ、要するに大昔に日本で免許を取ってカナダのに書き換えた完全なるペーパードライバーなのです
こんな高いものを全然知らない人から売ってもらうなんて詐欺とか盗難車とか嘘のオンボロ車を掴まされるとか大丈夫なのか…。一抹の不安を胸にオーナーさんのお宅へ。マイクさん(通名かな)は中東系?の優しそうなおっちゃんだった。奥様が乗っていた車だが新しいのを買ったのでこちらは手放すということだった。わたしは何もわからないし彼氏もあんま詳しくないので適当に知ったふりをして車を眺めて、最近点検を受けているかとか少し聞いて、彼氏が少し近所を試乗してみて別に問題も無かったので即決。とにかくもう車探しの戦いから開放されたいという気持ちが強かった。10分そこらで「これ買います」と言ったらマイクさんは若干びっくりしていた。値切ったりとかもできるらしいけど、一応事前に調べていた市場相場を考えるとまったく妥当だったので何も言いませんでした。ちなみに$4950だった。安くはないけど高くもない。カナダには車検がないので年式や走行距離にかかわらず完全に持ち主の意識次第で車の状態が変わる。古くてもかわいがってもらってた車はまだまだ全然乗れるし、その逆もしかり。買う前の段階で車屋に行って総点検を受ける人も多いらしい。点検だけで$100くらいかかるけど高い車買うならやったほうがいいね。あとVINナンバーというシリアルナンバーがわかればメンテナンスの履歴をオンラインのデータベースで調べることができるんだけどこれも安価とはいえ有料。チッ。わたしはまあいいかなってかんじだった…日本車パワーとマイクさんの人柄を信じて。
保険が奥様名義なので本人と一緒に保険ブローカーに手続きをしに行かなければならず、彼女は17時まで仕事だという。この時点でまだ14時半くらい。とりあえず近所の銀行で降ろしてもらって支払いの準備をし、あとは近所のモールを延々とぐるぐるして暇つぶし。
支払いは個人売買なのでクレジットカードは使えない。最近はe-transferもあるけど限度額が一日$3000。他行への電子振込だと手数料が高くて($35~)しかも時間がかかる。なので現金か、高額の取引のときはBank Draft (=Money Order、額面によって呼び方が違うだけで中身は同じ)が好まれる。小切手と似てるんだけど発行人が銀行の立ち会いのもと先にお金を払って発行する小切手なので受取人にとって不渡りのリスクがない。このへんは元銀行員のわたしの得意分野。Money Order、行員時代は毎日何十枚も発行してたけど自分が購入するのは初めてだった。銀行カードと身分証明書と受取人のフルネームの正しいスペルを持って窓口に行く。手数料はどこの銀行でも$7.50くらいだけどうまく交渉すれば無料にしてもらえる可能性がある。わたしは当然無料さ。今回は気合いを入れて貯金していたので一括で支払えたけど、もし分割 financeにしたい場合は銀行ローン Line of Credit Accountを使う。
時間をつぶしながらいろいろ要らんものなど買ってしまいつつ、17時にモールの向かいでマイクさん&仕事を終えた奥様と落ち合った。奥様は大人だけど大変な美人でびっくり。保険ブローカーはあっちこっちにあって、わたしたちはLondon Drugsの片隅でやってもらった。自動車保険の仕組みは州によってそれぞれですが、わたしが住んでいるBC州ではICBCという機関の完全な独占市場なので保険ブローカーを見比べたりする必要はない。大都市バンクーバーでやたら事故が多いのと市場競争がないせいで保険料はむちゃくちゃ高いことで有名です。
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マイク夫妻はもうナンバープレートを取り外して待っていてくれて、まずは奥様が保険を外れる手続きをした。これはものの数分。このあたりでやっとお支払い、Money Orderを手渡し。さすがにここまで来て詐欺ということはあるまい。次にわたしが保険に加入する番。これがなんだかんだで1時間くらいかかってスンマセンなんだけどオーナー夫婦には後ろのソファで待ってもらった。
個人売買専用のVehicle Transfer/Tax Formという書類を作ります。というか免許証渡したらあとは窓口のレディが全部書き込んでくれた。個人売買だから税金ないと思うじゃん?そんなわけはなくてきっちり12%のPSTをICBCに払います。わたしの場合は$594、高え…!月々の保険料は車自体の価値+オプションをつけるかどうかなどで基本額が決まり、そこから運転歴やら乗る距離やらで割引される分がある。わたしが払うのは月$214.99とのこと。た、高え…!そこに高騰し続けるガソリン代が上乗せされるのではっきりいって公共交通機関が便利なバンクーバーの中心地で車を持つのは全然オススメしません。まあ実際仕事で必要だから仕方なくという理由で持ってる人が多いんじゃないかな?ただし東京と違って駐車場代は安めというか繁華街以外は無料で路駐し放題。
登録がだいたい終わったらナンバープレートの授与。保険レディがいくつかから選ばせてくれた。別になんでもいいと思ってたんだけど、おしゃべりしている間に「ちなみにこういうのもあるけど誰も欲しがらないから除けてあるのよ」と言って奥から出してくれたナンバーをわたしも彼もとても気に入ったのでもらうことにした。「本当にいいの?」と何度も聞かれたけどわたしはキリスト教ではないし、かといって悪魔信仰でもないし無宗教なので気にしない。前後のアルファベット含め覚えやすくて大満足。奇跡のナンバー!プライバシー上公開できないのが残念…(だいたいわかっちゃったかな?)。
こうしてうちの子になったのが2007年式のTOYOTAのYarisちゃんです。日本だとVitzという名前で売られていたらしい。もちろん左ハンドルよ。5人乗り2ドア式は好みが分かれるところですが、わたしは仕事で後ろに人を乗せる機会とかまずないので全然気にならない。セミコンパクトで燃費抜群、駐車もラクラクよ。小さくてもハッチバックで後ろの席を倒したら収納広々。あまりにも車体が軽くて強風時の高速道路など不安というレビューもあったけど…まあ慣れることでしょう。
仕事は早朝集合深夜解散が多いのでラッシュ時に比べると運転の難易度はそう高くないはず。次の仕事が始まるまで10日間ほど、今は運転練習に集中して毎日YouTubeで勉強→彼の仕事が終わり次第一緒に公道に出て猛特訓の日々。運転はストレスでしかないけどもう車買っちゃったから諦めるわけにいかない。カナダに来てからは何事もできないんじゃなくて今はまだ慣れないだけだと自分に言い聞かせるようにしている。いつか絶対にアクビしながらでもできるようになる日が来る。今までだってずっとそうやってきたんだから。
緊張の面持ちで駐車場からバックしているところ |
車を運転するのは自由になること。これからは誰かに頼まなくても好きな時に好きな場所に出かけて、重いものでもなんでも買って帰るんだ。
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