わたしとゆっちの15年間の友情はもはや語り尽くせるものではないが、パパとママにも家族の一員みたいにかわいがってもらっている。ビザが切れて東京で居場所がなかった時だってずっと泊めてもらったりごはんを食べさせてもらったり、話を聞いてもらった。大切な人達にわたしがものすごい執念で居座ることに決めた場所を紹介できた、夢みたいに楽しい時間の日記。
Day1
金曜仕事を終えてから来るゆっちよりも一日早くバンクーバー入りするパパママをお迎えするべく空港へ。空港からホテルのあるダウンタウンへはCanada Lineで一本、わずか30分程度。すべての駅は完全バリアフリーなので荷物があってもラクラク。ただし空港で切符を買うと旅行者から少しでも搾り取りたいが故?2ゾーンの運賃に上乗せして追加料金$5がかかる上に売場が混むので、わたしはゲストを迎えに行くときはいつも地元駅でCompass Card(=パスモ)を買って行って差し上げることにしている。2018年5月末からクレジットカードを直接改札機にタップすることで運賃を支払うことができるようになるらしいけど今回の旅には間に合わなかった。パパママ、10時間の長旅お疲れ様。ビジネスクラスでよく眠れたみたいで案外元気そう。ゆっちがどこでもスヤスヤ寝られるのは遺伝なんだな…。電車の中は英語だけでなくさまざまな外国語が飛び交っていて早速バンクーバーの多文化ぶりを体感してもらった。空港始発の電車だからではなく街中こんなかんじ。ホテルにチェックインして荷物を置いたらなんだかんだで夕方になってしまった。夏時間の始まったバンクーバーは日が長い。足取り軽く大散歩。Coal Harbourから海沿いを歩き、ディズニーランド的な様式美が特徴のWaterfront駅舎を見学してからGastownへ。レンガ造りの雰囲気ある街並みは映画の撮影にもよく使われている(Fifty Shades三部作とか←観てない)。このへんは隠れ家的なバーやレストランも多くて飲食業界の友達と合流する時に指定される事が多い。15分ごとにチャイムのなるかわいい蒸気時計の前で記念撮影してから目の前にあるエレガントなレストラン、Water st Cafeで早めのディナー。ロケーションの割に観光客向けってかんじじゃなくて、前を通る度にちょっと年配のお客さんがテラスで優雅にブランチしていて気になってたのよね。大きな窓から差し込んだ光が白いテーブルクロスとワイングラスに反射して美しい。この日は混んでなかったけど後日通りがかったらやっぱり満席だった。すっと入れたのはたまたま運が良かったみたい。泡で乾杯。カナダのちゃんとしたお店では完全にコースにするか、アラカルトの場合アペタイザーを軽くシェアしてメイン(アントレ)は一人一つずつ頼むことが多い。わたしはこの日はラムを頂いた。ラム大好き。ゆっちがいなくても仲良しのパパママfeat.わたしで飲んで騒いで盛り上がれる関係も大好き。この前会った時に「いつかちいに会いにカナダに行かなくちゃな」と言ってたけどこんなにすぐ本当に来てくれるなんてうれしすぎる。
Day2
LINEのグループチャットでやりとりしつつ朝ホテルで待ち合わせ。時差ボケもなくゆっくり眠れたというパパママとUrban Fare (Bute x Hastings店) で朝ごはん。ここは海沿いにあるスーパーなんだけどデリが充実。カフェテリア方式で定番の朝食メニューも出してるし午後はしっかりめのごはんや日替わりのプレートもある。店内のもの何でも好きに買って、テラス付きの明るいイートインスペースで食べることができる。奥の席なんかレストランの雰囲気なのに安い。あんまり知られてないのか?空いてる。店員放っておいてくれるしカウンター席には電源もあるから軽く作業するのにもいいかもね。レジ打ってくれたのがワーホリでこちらに来て一番最初にバイトした時に一緒だった仲間でびっくり。5年ぶり。あの頃のわたしは英語がほとんど話せなかったけどお互いB級映画が好きだから繋がれたんだよねえ、なんて思い出話を駆け足で。バンクーバーは狭いからどこに行っても知り合いに会う。
天気が良いのでスーパーの目の前から19番のバスに乗ってスタンリーパークへ。公園内二箇所にバス停があるんですが徒歩での散策に適したコースを歩くには最初の入り口のとこ(終点の一個前)で降りたほうがよい。しかしこんなに広かったっけ?ってくらい広いな。たまにしか行かないのでつい忘れる。広い海にかわいい貨物船、雪の被った山に高層ビル群というザ・バンクーバーな景色を楽しみながら海沿いを何キロも歩いた。レンタル自転車とかもあるんだけど使い方わからず。Shawがやってるバイクシェアってあれ、アプリで通信できないとだめだし地元民向けよね。
トーテムポールや灯台の辺りまで来たら折り返し。ママ、家庭用の小型トーテムを購入。笑
めっちゃ歩いたので公園内のレストランStanley's Bar and Grillでビール飲み比べ休憩。運良くパティオに座れた。目の前に咲き乱れた花のにおいや遠足で来ていた児童の言動が楽しい。この旅で素敵なお店にたくさん連れて行ってもらったけどここのサーバーさんが断トツ一位で心に残るくらい素晴らしいサービスをしてくれた。席を案内してくれた若い男子もとても感じが良かったし、みんなこの店が好きなんだろうな。思わずyou guys are truly amazingと賛辞を送った。接客を極めてる人ってすごいや。
パパママは一度ホテルに戻って休憩してもらい、わたしはちょうど一日違いの同じ時間の便でやって来た親友を迎えに空港へ。ゆっちは長時間フライトの後でもきちんと身支度を整えていて美しい。二回目なので要領よく電車に乗り込み、とりあえず家に荷物を置きに行く。今回彼女はわたしの部屋に寝て、わたしはブログを前から読んでくれてる人にはおなじみのルームメイト兼・兄のニコの部屋に寝て、その間ニコはガールフレンドの家にお泊まりという風にアレンジしてもらった。サンキューニコ。ゆっちも飛行機で爆睡して元気と言うので即行動開始。ダウンタウンでパパママと合流しグランビルアイランドへ。アイランドとは名ばかりで地続きの半島なのでバスやタクシーでもすぐ行けるのだが、あえてYaletownから小型船に乗って上陸。わたしもなにげに初めて乗った。アトラクションぽくて楽しい。
こんなに明るいけどもう6時すぎ。7時に閉まるマーケットを駆け足でめぐる。紙袋に隠したビールで乾杯しつつ、フードコートで定番のフィッシュアンドチップスをつまむ。カナダでは許可をとってアルコールを出している店か自宅以外で酒を飲むのは違法なので見つかると罰金を取られる。どこでも飲酒できる日本の文化に慣れていると大人なのに隠れて酒を飲まなきゃいけないという状況が可笑しい。
50番のバスに乗ってダウンタウンに帰るが、いつものルートが通行止めで迂回したのでえらく時間がかかった。後から聞いたらGranville橋から身を投げようとした人を説得するために閉鎖していたらしい。やれやれ。
ホテルで少し休んでからシーフードが食べたいというリクエストでダウンタウンの超人気店Joe Fortesに突撃するも金曜に予約なしで入れるわけもなくすぐ近くのデカ箱レストランCoastへ。すぐにパティオに入れた。夜になると肌寒いけどでっかいヒーターがあるから大丈夫。ゆっちの大好物クラブケイクに、シーフードタワーやロール寿司を頂いた。パパとママはもうすでに醤油とお箸が恋しいと言っていたので良かった。そういえばわたしも一食も和食を食べない日ってあんまりないかも。真っ暗な中ロウソクの明かりだけを頼りに闇鍋状態で蟹をほじる。ごちそうさまでした。
Day3
土日が休みの相棒ディラン氏を召喚し車で遠出。わたしは相変わらずのペーパードライバーです。サンキューディラン。あいにくの雨でもスケジュールの関係で今日しかないので強行突破、一路北を目指す。スタンリーパークを抜けてLions Gate Bridgeを渡りSea to Sky Highwayを1時間ほど走る。高速道路は無料。霧の中に海や小島が見えて気持ちのいい眺めなのだが後部座席のゆっち一家は案の定爆睡していた。最初の寄り道は冒険オタクの同僚がオススメしてくれたShannon Falls。車から降りた時点でゴオオオオオと滝の音がすごい。なんでfalls(滝)はいつも複数形なん?とネイティブスピーカーのディランに聞いたら「理由はない。それはそういうものなんだ」とのことでした。(あれ?つーかfallsでひとつの単語なのか)
ほんとにわたしたち15年間写真撮る時のポーズが変わらない。昔のプリクラもだいたいこの感じだよね。みんなは「華厳の滝よりデカイ。すごい。カナダに来たという感じがする」と喜んでいたが華厳の滝もけっこう大きかった気がする。
この日のメジャーイベントの一つ、Sea to Sky Gondolaの発着点まではここから徒歩でも行けるみたいですがダルいのでまた車に乗って一分で降りる。体力温存大事。このゴンドラの運賃が高え!$41.95もしよる。これでもウィスラーのPEAK 2 PEAKゴンドラよりは安いのね。ゆっちファミリーごちそうさまです…(というわけでこの旅はわたしのみならずディランの分まで全てゆっちファミリーのゴチです)。ウィスラーのゴンドラよりこっちのほうが絶対楽しいと同僚に念を押されてきた。というかウィスラーは多分まだ雪が残っている。
ゴンドラに乗って10分、標高885mまで登るんだけど途中からどんどん霧が濃くなった。山頂近くでよく見ると真下の断崖絶壁を駆け上ったりロッククライミングしてる人もいた。すごい根性だ。
山頂はすっかり真っ白でなーんにも見えない!
あちらに見えるのがなんとか山、と説明の書いたボードや入り口でもらったパンフレットなどを参考に心の目で景色を楽しむのじゃ…。わたしは霧大好きなので大満足。人っ子一人いなくて幻想的。写真の吊り橋付近と一番難易度の低いハイキングコースを散策しただけですがMAPによるとずーっと遠くの方まで歩いて行ったりそれこそロッククライミングしたりもできるみたいで、ハイキングが本気で好きな人がちゃんと装備を整えて行ったら一日遊べることでしょう。わたしたちはロッヂでビール飲んでカナダ唯一の名物料理プーティーンを食べた。日本語が一切わからないディランと英語がそんなにわからないゆっちファミリーがどうやってコミュニケーションをとればいいか少し心配していたが、Google翻訳を使ってキャッキャと楽しく会話していて21世紀だなあと思った。
ここからまた車に乗ってさらに北へ1時間、ウィスラーへ。この時期になってもまだギリギリ粘ってスキーやスノボを楽しむ人達がたくさんいた。我々は雰囲気のいいビレッジを散歩してお土産屋など覗きつつ飲酒。オリンピックのサインの前で写真を撮ろうと言ってたのに忘れちゃったよ!
↑これは前回の写真。ウィスラーはやっぱり雪があったほうがいいな笑。雨はいよいよ本降りで寒いのでバンクーバーに帰ります。ゆっちファミリーが持ってきてくれたスーツケースまるごと一個に詰まったお土産開封の儀をして、日本酒で乾杯。わたしのリクエストしたものやもらって特に嬉しかったものなどは別の記事にまとめて発表したいと思います。旅の後編は次回の記事で。
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