バンクーバー在住6年目、世界を股にかけるフリーターちひろうさぎの日記と映画レビュー。

2013/06/24

Cinema Review: This Is The End


This Is The End (2013) Official Site imdb 予告編

6月17日、バンクーバー戻ってきて初のScotiabank Theatreにて鑑賞。溜まったポイントで無料でした。いえーい。なんと日本でも公開決定らしいが本当に大丈夫か?!突然訪れた世界の終わりの日を描いた作品で、地震とかTSUNAMIとか言ってたし。地震後の爆発や火災、混乱など、やっぱりあの瞬間日本にいた自分としては思い出さずにいられず、少し複雑な心境になりました。彼らにとっては映画なんだろうけど、映画の中みたいな出来事を実際体験してしまったという事の重みを改めて実感したよ。

【あらすじ】ハリウッドで成功した親友、セスを訪ねるジェイ。LAの豪邸で一通りマリファナ遊びをしたあと、アカデミー賞の司会もしたスター、ジェームズ・フランコのペントハウスで行われるパーティに出かけることに。「俺の友達にも紹介したいし」と言ったくせにジェイをほったらかしにするセス。セレブ連中のノリにちっとも馴染めず、煙草ばかり吸っているジェイ。ついに我慢できなくなり、セスをコンビニに連れ出す。「俺もう帰りたいんだけど…」と話していると突如大地震が起こり、人々が宇宙から降り注ぐ光に吸い込まれていく。あちこちで爆発が起こり、電柱は倒れ車は衝突、ハリウッドサインの真下の市街は一瞬にして壊滅状態だ。命からがら炎の海を走り抜けパーティに戻った二人は、庭に空いた巨大な穴に友人や有名人たちが落ちて行くのを目撃してしまう。とにかく外に出るのは危険そうだ。生き残ったムサい男6人で籠城するが、家の中にあるのは酒とチョコバー、シリアルにドラッグ。いつまで生きられるかわからない。ジェイはこれは聖書に書かれているアポカリプス=世界の終わりだと確信する。だとしたら救済はあるのか?世界の終わりの後には何があるのか!

ぎゃーーーー!

【感想】
セス・ローゲン、ジョナ・ヒル、ダニー・マクブライド、クレイグ・ロビンソン、ジェームズ・フランコ…それにマイケル・セラやクリストファー・ミンツ=プラッセまで、現代のアメコメ俳優が全員本人役で出演と来たら観ないわけにはいかない。劇中ではジェイ・バルチェルは一般人扱いなのだが、彼だって大スターだ。いいなと思う映画に必ず顔を出している役者たちで、彼らの顔を見ると「これはきっと面白い映画に違いない」と一気に作品への信頼度が高まる。ジェームズ・フランコのパーティで運命を共にすることになる豪華カメオ陣も全員名前=役名で出演しているのでエンドロールがおかしなことになっていた。こういう作品は先にimdbを見ないほうが面白いね。

Freaks and GeeksのMartin Starrも出てたらしい!気づかなかった
まだまだ気づいてないカメオ出演いっぱいいそう

本人役の出演者たちが『スモーキング・ハイ』『127時間』『マネーボール』『スパイダーマン』など自分たちの出演作についてセルフ・パロディしてみたり、ガチで役者論を語ってみたり、すっかりスターになったコメディ畑の俳優たちの同窓会感覚が楽しい。ジェームズ・フランコの家に飾られたFreaks and Geeksのヘタウマな肖像画にはグっときてしまった。彼が自ら描いたんだそう。あの頃はまだ無名だったセス・ローゲン、ジェームズ・フランコ、ジェイソン・シーゲルが今もこうして一緒に仕事できてるなんて素敵。でも本人'役'はあくまで役だから、映画の中でのキャラクターはフィクションなんだって。たとえばジェームズ・フランコは私生活では酒もマリファナも一切やらないし、やはりマリファナをやらないジョナ・ヒルは信仰のために神を冒涜する台詞を言うのが苦痛だったと語っている。女をはべらかし、山盛りのコカインでハイになりリアーナの尻を掴むマイケル・セラは実際には映画業界で一番いいヤツと言われているんだとか(ホッ)。かと思えばジェームズ・フランコは自身のセクシャリティやスキャンダルをネタにしてみたり(彼にゲイ疑惑があったなんて知らなかった!)どこまでフィクションでどこまでノンフィクションなのかわからないところがニクい。ちなみにジェームズ・フランコが劇中で使用しているバックパックは『127時間』で実際に使っていたものだそう。

密室の中で追い込まれていく男たちが何を始めたかというと、なんと『Pinapple Express2』の撮影!ビデオカメラはやはり『127時間』の撮影の小道具を使いまわしたらしい。本当に、どこまで映画馬鹿なんだか。映画が好き!このメンバーで映画をやるのが好き!という気持ちがいちいち伝わってきてうれしくなる。楽しそうすぎ。資金不足の監督を助けるため、メインキャストたちはギャラの大幅値下げを申し出たという。下積み時代を共にし、その後それぞれの目でハリウッドを見てきた旧い仲間たちが改めて「映画とは何か?演じるとは何か?」と議論するシーンは必見。モテないボンクラを演じ続けているのですっかり忘れてしまっていたが、彼らはいまやバリバリに成功したセレブ俳優なのだ。


野郎だらけの密室劇に華を添えるのはエマ・ワトソン。せっかく出演してくれたのにそれ以上でも以下でもない扱いに笑った。観る前からわかってたけど案の定、これは男の恋愛映画だ。アッー!この一派による一連のコメディ作品で繰り返されてきたホモセクシャル的な友情というテーマを隠さずにぶちまけている。視覚的にも男根モチーフや、射精を連想させる描写が随所に見られた。ジェームズ・フランコが「ジェームズ・フランコ」「セス・ローゲン」と描かれたでっかなドローイングを相合傘のように飾っていたり、「このペントハウスは僕の一部さ」セス「じゃあ俺今お前の中にいるんだね☆おじゃましまーす」といったやりとりに絶句するジェイ。親友が自分の知らない別の世界を持っていた事に、まるで恋人のようにショックを受け嫉妬に狂う。監督脚本を手がけたのはわたしのオールタイムベストのうちの一本である『Superbad スーパーバッド 童貞ウォーズ』(07)のコンビ。その時は女の子のキャラクターも立っていたんだけど、This Is The Endはかなり露骨にホモホモしてるのでダメな人はダメかも。


ちなみに『スーパーバッド 童貞ウォーズ』の主人公二人のモデルでもあるセスとエヴァンはバンクーバー出身。昔わたしが住んでいたすぐ近所、ケリスデールの高校に通っていたらしい。二人のレーベル名Point Grey Picturesはまんま、出身校近くのエリアPoint Greyから。本当は Dick and Balls Productions=ちんこ金玉プロダクションにしようかと思ったけどシリアスな映画作るときに困るからやめたんだって笑


【参考URL】海外の雑誌記事はwebで全文読めるのがすごい。太っ腹。それでもわたしは本で買いますが、日本で買うと高いもんね。

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