今年も雑なおせちを作った 正月はお酒解禁 |
あけましておめでとうございます。2012年の1月にカナダに来て8年、このブログも8歳になりました。1月13日の今日は久しぶりのまとまった雪で、スノータイヤを履いていない車は立ち往生、道路は封鎖、交通は麻痺、学校は休校と毎回恒例のバンクーバー民大パニック。しっかりしろカナダ人!わたしは仕事をしていないので家でお茶を飲みながら猫を膝に乗せて窓の外を眺めております。今週いっぱい雪と氷点下の気温が続くのを見越し先週までに食料を買い込んでおいたのさ。立て籠もる準備は万端だ。
照明の仕事を11月に始めて最初の2週間は絶好調だったのですが、オフシーズンに差し掛かるとユニオンからストップがかかった。コネさえあれば仕事が取れるPAとは違いメジャーな企画の照明部は全部ユニオンを通しての派遣という形になり、メンバー優先ルールに基づき新人には仕事が回ってこないようになっている。移籍を決めて急いだつもりだったけどギリギリ繁忙期に間に合わずショー契約を獲得することができなかったのが痛かった…。まあまたチャンスは巡ってくるさ。
業界に入って初めて香盤表に名前が載った日。 今までは「その他PA 8名」みたいな扱いだった |
初めて照明をあてた作品 |
というわけで11月の半ばからずっとお休みで次にいつ仕事できるかは不明。去年もポジションは違えど同じ状況だったのである程度心の準備はできていたし、寒すぎて働きたくないし、失業保険を受給しているのでまあ別に焦ってはいない。ありがたいことにPAとして戻ってきて欲しいというお誘いは常にあるんだけど、中途半端に数日働いてしまうと失業保険が打ち切りになり全く働かなかった場合と収入が変わらない可能性が高いので謹んでお断り。照明技師としてのプライドも多少はあって、というか「でかした!昇進!」と鳴り物入りで送り出してもらったので戻りづらいのもある。
去年一年を振り返ってみるとあんなに忙しかったのに全部合わせても6ヶ月くらいしか働いてなかったらしい。でも働いていた6ヶ月間は週に80時間と普通の人のちょうど倍の時間働いていたと思うとまあ納得。そうだもうすぐ確定申告だ。確定申告は面倒だけど毎年払いすぎた税金が戻ってくるのでボーナスのシーズンと捉えている。
いつまで続くかもわからない長い冬休みは本を読んだり映画を観たり、福利厚生を使ってクリニックを巡ったり、ヨガとフィットネスをフリーパスに切り替えて毎日通ったりとプロジェクトの最中には絶対にできない贅沢な時間の使い方をしております。ただし国外に出てしまうとやはり失業保険打ち切りなので旅行はできないのよ…。あと休みというか厳密に言うと今もスタンバイ中で急に仕事の依頼が来る可能性は十分にあるのであまり遠くに行かずに携帯電話に注意を払う。
それでもまだ有り余る時間はアプリを使って新しい出会いを模索している。去年8月に元カレと別れてから未だにシングル…。10代の頃から完全にシングルだった事が無かったので戸惑う。主に自分の性格の問題で不健康な関係に陥る事が多く、近年はそのパターンが深刻化していたのでここいらで一度リセットするべきだったのかもしれない。仕事が忙しい時は寝たり食べたりする時間を捻出するのにいっぱいいっぱいで恋人にかまってる暇なんかあるわけないし、それを理解してくれる同じ業界の人と付き合うのはトラブルの元だし、でも一人ぼっちは本当にさみしい。とにかく今暇なので面倒なコミットメントはなしで一緒にダラダラしてくれるパートナーが欲しい。お酒をやめて外出しなくなったので余計に出会いが無くなった。そこで!アプリですよ。オンラインデーティングは今や最もメジャーな出会いの手段になっていて、周りでもアプリがきっかけで付き合ったとか結婚した人の話をよく聞く。ていうか二年付き合った元カレもTinderがきっかけだったし。8年前カナダに来た時もこんなサービスがあったら友達作るの早かっただろうに。自分が気に入った相手とだけメールしてみて嫌になったら無視して放流すればいいだけなのでMeetUpとかパーティとかでキモい男に追いかけ回されるよりずっと安全。男女ともにいくらルックスに自信があっても数回の短いメッセージで知性とユーモアをアピールできなければすぐにスルーされてしまう厳しい世界でもあるので英語の勉強になるよ。近所に住んでるのにアプリが無かったら知り合えなかった人たちと友達になるのは不思議。今、その中の一人と「恋人のふり」をしている。わたしが欲しかったのはまさにこれだったのだ。Fleeting romance.
はー貴族の暮らし最高。天職と思える仕事を愛して、保険も年金もあって、何ヶ月も仕事しなくても心配しないで遊んでいられるとか、人生がここまで良くなるなんて夢にも思わなかった。20代の頃の惨めな自分に今の自分を見せてあげたい。まだまだ自分はこんなもんじゃないと気づいているなら、何かアクションを起こさなければ今日よりいい明日はやってこない。2020年も攻める一年にする。