2012/06/15

バンジージャンプする

新しいシェアハウスの大家、ニコ君の誕生日を祝して72時間程度ぶっ通しのパーティ。


~ニコ誕生日前日~
 
 
【23:00】バイト終わり、家に着くとすでにパーティは始まっていた。メキシコ人ルームメイト、ヘクター(通称ちゃんぴー)が作ったワカモレは、わたしの知っているワカモレの概念を覆す絶品でした。へんな麦わら帽子をかぶってうちの食卓で踊るギャルたち。近所のサルサクラブに移動して一緒に踊った後、うちの地下室で踊り、その後朝8時までちゃんぴーとサシ飲み。

午前8時。寝ぼけ眼で黙々と大道芸しはじめる人たち


~ニコ誕生日当日~


【14:00】目覚めるともうニコはテキーラ飲んでた。「二日酔い治す方法はただひとつ!飲み続けることさ!」だって。


【17:00】ピニャータ見学。ピニャータというのは中にキャンディを詰めたハリボテのこと。木につるし、子供たちが棒で叩いて壊してキャンディをゲットする。メキシコの子供の誕生日会のメインイベント。に、便乗。

危ない!みんな下がって!

このように大人が高さを調整して、みんなのピニャータがすぐ割れないようにしている

マリアッチ。真ん中がバースデーボーイのニコくん(27さい)。
一応大家。英仏西語に堪能。


【21:00】おうちに帰って大人だけで本祭。

ニコのガールフレンド、アドリアナ作のチョコレートケーキ
シャンパン!シャンパン!

テンション上がって特技のファイヤーダンスを披露するニコ


【24:00】前のシェアハウスで知り合った親友マニュエルやそのお友達も合流。 途中で数名脱落するも8名でダウンタウンのクラブへ移動。

地下鉄で暴れる。これで大家…

駅員が来たから怒られる!と思ったら乗客みんなに
「彼のためにハッピーバースデー歌って」!と呼びかけてくれた

ルームメイトたちと一緒の安心感から調子に乗りまくって飲みすぎ、担がれて帰るハメに。海外でこんな飲み方は普通は許されない。。。反省。みんなより少し年下なのと、身体が小さいせいで赤ちゃんのようにかわいがってもらっている。よく「高い高い」されたりとか。ちなみに「ちいちいベイビー」と呼ばれている笑


~一夜明けてまだまだ宴は続く~



【13:00】車二台でウィスラーまで遠征。一同、二日酔いのままバンジージャンプ!



予約の時間に大幅に遅刻。こうして遠くから見ると本当に小人だな、わたし

「死んでも文句言いません」という誓約書にサイン。
筆記体が書けないということがみんなにバレた。

こっから飛びます

装備完了したジャンパーたち

ニコいきまーす

ニコ生きてた

カトリーナいきまーす

ビルいきまーす

ゴクリ… guess who's next
直前で「やっぱやめる!できない!」とダダをこねるわたし



押し問答の末、「うしろ詰まってるから早くして」って突き落とされた笑



初めてのバンジージャンプはほとんど人生が変わるほどの衝撃的体験だった。今回の大冒険(カナダに来たこと)のハイライトとなることだろう。



無事生還。

落ちている間の光景は今もはっきり思い出せる。うそおおおおおおおおおおおおってかんじ。一瞬だったんだろうけど時空が捻じ曲がった感覚。ジャンパー口を揃えて「何か掴もうとしたよね、何もないのに」。谷の底は、橋の上で大騒ぎしていたのが嘘みたいに静か。引き上げロープが来るまで、風と川が流れる音の狭間でブラブラ揺られながら永遠を想った(キリッ







後列左から、写真を撮ってくれたファーゴ、ファーゴのボーイフレンドのギヨン、ビル、カトリーナ、ニコのガールフレンドのアドリアナ、真ん中にいるサングラスがちゃんぴー、前列がわたしとニコ。実は一緒に住んでるのはギヨンとカトリーナとちゃんぴとニコだけで、あとはうちに入り浸ってる人々。正式ルームメイトがあと2人いるんだけど里帰り中で欠席。


全員ここ2週間に知り合った仲間たち。2週間前にはバンジージャンプするなんて夢にも思わなかった。引っ越してからは毎日がお祭り騒ぎ、驚きの連続。ニコも「ちいちいベイビーには日々驚かされてるよ」って言ってくれた。さっきからニコニコニコニコって、うすうす感づいている方もいらっしゃるかもしれないが、実はニコちょっとかっこいいなーと思っている。うふふ。しかしアドリアナがおそろしすぎてとてもじゃないけど近づけない。近づいてどうすんだってかんじだけどね。近づけないも何も一緒に住んでるんだけどね。「わたしね、彼の事が本っ当にだーーーいすきなの。4年ぶりの彼氏なの」と牽制された。こわい。


さすがに遊び疲れて帰りの車でウトウトしていたら何かが燃えるにおいで目が覚める。がーん!車、故障。煙すごい。


なんとわたしはこの後バイトの予定があるのだった…!(ムチャなスケジュール。)途中うすうす「間に合わないかもなー。もし間に合わなかったら『車が故障しちゃって』とか嘘つこう」って思っていたらそれが本当になってしまった。とりあえずバイト先に連絡、と思ったらなんとわたしのポンコツ携帯は圏外。最悪。もう料金払いたくない。さらにレッカーを呼んでる間に急激に襲い掛かる尿意。仕方なくあまり視界を遮るものがないハイウェイで野小便。幸い2台で来ているので、もう一台のほうにむりやり全員で乗って故障車の始末はニコとちゃんぴに任せることに。


諦めモードでへろへろ都会に帰ると電波復活、オーナーからメール。「連絡なしの遅刻は許しません!もう今日来なくていいから。来週のシフトもキャンセルね。しばらく反省なさい。言っとくけど次やったら絶対クビだからね」とのこと。がーーーーーーん。信用が…お金が…。信用とお金を賭しただけの事はあった、かもしれないthe craziest weekend I've ever had でした。サンキュウー!


【20:00】
パーティおしまい。さすがに静まり返るシェアハウス。死んだように眠る。仕事のことはまた明日考えよう。


【後日談】
バイト謹慎は3日で解け、「先日は本当にすみませんでしたもう絶対しません」とオーナーに平謝りしたところ「イッツオーケー!気にしないで。ありゃ本社のポリシーに従っただけよ。オーナーだから一応怒らなきゃいけないでしょ。それより心配してたのよ、大丈夫だった?」だって。なーんだ。しかし今度から気をつけなくちゃ。せっかく見つけた仕事を失いたくない、というより大好きなオーナー(バイト2日目にクビにするって言ったあの人)を裏切りたくないから。最初はこわくておびえっぱなしだったけど今は大好き。厳しいけれどすごく気にかけてくれてるのがわかる。小さい身体でパワフルな人。


ところで、「『絶対間に合うようにバイト先まで送るから』って言ったのにあんなことになってごめん。車が壊れたのは本当だから、もしバイトのボスに信じてもらえなかったらぼくから説明するから名刺を渡しな」と言ってくれたニコはやっぱりかっこいい。ニヤニヤ。おしまい。

2012/06/12

【近況報告】働いてます

長い長い就活期間を経てやっと採用されたハンバーガー屋でバイトしてます。(前々回のエントリ参照) ケチャップまみれの肉汁まみれで奮闘中。 全員カナダ人の中でわたしが唯一の日本人スタッフ。えっへん!日本人を雇ったのは初めてらしい。どういうわけかお客さんも日本人は一回も見かけないなあ。来たらいきなり「コンニチハ!」と言って驚かせたいのだけれど。

カナダの旗とレインボー旗。そう、ここはこの旅のはじまりの地、あのゲイタウンだ!

ハンバーガー屋なんだけど、ファストフードじゃない方のハンバーガー屋。トッピングや肉の焼き加減が全部選べるのが超ややこしい。オーダー取りつつレジ打ち係、バンズにトッピングする係、肉焼く係、フライヤー係を日によって全員が担当する仕組みになっていて、その間に補充や仕込みなんかもやります。いきなりレジ打ちを任されたんだけどオーダー聞き取れないし小銭の数え方もわからないのにどうなるかと思ったわ。4ヶ月もカナダにいるのになぜ硬貨の種類がわからないのかと言うと、覚えるのがめんどくさくて全部クレジットとデビットカード払いにしていたせい。それでも面接して雇ってくれたアジア系の男性店長がすごく優しく、根気強く教えてくれたおかげで初日にしては我ながらよくやったかんじ。彼はわたしの命の恩人です。


しかし翌日、事件勃発。レジでオタオタやっていると隣で見ていた店長より偉い女性オーナー、イヴォンヌに「ちょっと裏に来て」と呼ばれて、何かと思ったら「昨日と今日の分の給料はあげるから制服脱いで今すぐ帰って。あんたの英語力じゃ仕事無理そうだし、小銭の数え方もわからないみたいだからうちでは面倒見きれない。忙しいからそんな子にずっとついて教えてあげるわけにもいかないのよ」とまさかのクビ宣告。がーーーーーーーーん。あまりのショックでめまいがしたけど、やっと手に入れた仕事、黙って引き下がるわけにはいかない。「そんなー!まだ2日目だし、これからがんばるとこじゃないすか…」と小さく抗議してみるものの、くやしくてぽろぽろ涙がこぼれた。いい大人が職場で泣きたかないけど、泣き虫なのは気合の問題ではなく生まれつきの体質なので仕方が無い。イヴォンヌは心底あきれた様子でどっか行っちゃった。すぐへこむしすぐ泣くけど切り替えも早いので「まあ、しょうがない。また仕事探せばいいや」と荷物をまとめていると、彼女が戻ってきて「2週間あげるからその間に結果を見せなさい。泣かないで」と渋い顔のままハグしてくれた。この数分間に何があったのかは不明である…。例の店長が説得してくれたのかもしれない。


そんなわけでとりあえず首はつながったものの自分の甘さを実感し、家に帰って猛勉強。よく考えたら英語も小銭の種類もわからないまま出勤していったい何をするつもりだったんだろう。ネットで見つけた子供用の小銭カウントゲームをひたすら解いて、それぞれのバーガーに何のトッピングが入ってるのか一晩で全部覚えた。やればできる子。勉強しているとイヴォンヌからメール。「明日やっぱ昼じゃなくて夜シフトで来れる?あと、今日は言い過ぎてごめん。あんたはなかなかの働き者みたいだし、本当は賢い子だってわかるのよ。努力しなさい」だって。なんというツンデレババア!泣かせるぜ!


3日目からはもうジャンジャンバリバリ活躍。英語には全然自信ないけど、飲食店のキャリアが長いだけあって仕事の早さには自信がある。外人は褒め上手。いちいち「Good job!(いいね!)」「Awesome!(最高!)」と褒めてくれるので、褒められて伸びるタイプのわたしはノリノリ。ウォッシュルーム(トイレを掃除しろ)なのかマッシュルーム(マッシュルームを切れ)なのか、一回で指示が聞き取れなくてチンプンカンプンなことばかりしてるけどみんな笑って許してくれる。バイトが帰る時は毎回上司が「今日はあなたのおかげで助かったー、どうもありがとう」と声をかける。仕事を頼まれる時も「Do you mind~?(~してもらってもいいかな?)」とかすごく丁寧。上司と、バイトと、お客さんも立場が一緒なのね。お客さんにも必要以上にへこへこする必要なくて友達みたいに接する。苦情がきてもあんまり謝らない笑。そしてお客さんも一応文句は言うんだけどあんまり怒らない。「頼んだの入ってなかったんだけど!」「あ~ゴメンゴメン」「いいよー」みたいな。いいんかい!
わたしのつたない英語にもイライラせずに根気強く付き合ってくれる。それどころか「あなたのメイク素敵ね」とか、「俺日本語喋れっから。コンニチワ(のみ。)」とか声をかけてくれたり、本当フレンドリー。バンクーバーで一番好きなところ。みんながフレンドリーで、ちょっとの事でイライラしない。

オーダーのものが上がったら番号で呼べばいいのに名前で呼ぶシステム。これは北米、少なくともカナダではよくあるシステムで、コーヒー屋なんかでもカウンターで取り違えないためとフレンドリーさを演出するために名前を聞かれる。レジで突然「お名前は?」なんて最初はナンパかと思っちゃうよね。これがまたやっかい。マイケルとかキャサリンとかありがちな名前でもつづりがわからない。レシートにも印字されるので間違えると少し気まずい。移民の街なのでいろんな国の人がいて聞き慣れない名前も多いし。少なくともよくある名前はつづれるように勉強中。


喋れない分ヤル気でカバーするしかないんだし、やはりこれも接客のキャリアから仕事中はニコニコするのが当たり前だと思ってるんだけれどそれは日本の常識。カナダでは安時給でニコニコ接客してる人なんかいないのでお客さんにもよく褒められる。おじいちゃんが小銭をにぎらせてくれたりもする。



そして2週間後、「2週間あげる」なんていうのはすっかり忘れていた頃にようやく正式な雇用契約書をゲット。オーナーのイヴォンヌから給料の説明を受ける。帰り際、「よくがんばってるね。これプレゼント」とヘアバンドを授かった。これが店の看板とマッチして本当にかわいい。制服の一部としてキャップかヘアバンドを着用する決まりなんだけど、今までは店から借りたブカブカのサンバイザーで顔を隠していたのだ。一度はクビにするとまで言ったのに、なんというツンデレババア!泣かせるぜ!(二回目)カナダでは月二回以上給料日を設けるのが法律で決まっているのであっという間に給料ゲット。正直このペースでいくとギリギリ生活できるかできないか微妙な額だけど、楽しくて英語の勉強にもなってお給料もらうのが申し訳ないくらいです。チップはチップ箱に集めて後からみんなで割る仕組みなんだけどわたしはトレイニーなのでまだもらえない。シュン。明らかにわたしにくれたチップでも正直にチップ箱へ募金してるのに!レストランだとチップだけで相当な額を稼げるらしいけど、そもそもバーガー屋だからあまり期待できない。バイト探す時チップもらえないからコーヒー屋やファストフードは避けてたんだけど、とにかく一番優先したかったのは日本人がいない店って事でした。だからって生活できないんじゃ元も子もないけれど。。。これから夏になってお店が忙しくなったらもうすこしシフト入れるんじゃないかと期待。



やっと生活が軌道に乗り始めた矢先、またもや事件勃発。なんと遊びに夢中でバイトを無断欠勤、二度目のクビ宣告!真面目さだけがウリなのに何をやっているんだ、まったく。この話は次回、こうご期待。
次回タイトル予告:バンジージャンプ事変(2012)

2012/06/02

【近況報告】引越しました

2月から4ヶ月間住んだシェアハウスから別のシェアハウスに引っ越し。家自体はすごく気に入ってたんだけど、同居していた大家のキ○ガイぶりがエスカレートしてきたため渋々。どれくらいキ○ガイかというと、最低契約期間の2ヶ月以上住めた猛者がわたしのみ。警察や弁護士が来ることもあった。彼に耐え切れず毎月毎月人が入れ替わる。年中家にいてわたしたちの事を監視して、何でも知ってる。シャワーから出ると「カビが生えないようにシャワー使うときは窓開けてって言わなかったっけ?」。窓開けたら開けたで「5分きっかりで閉めて」と貼り紙、ゴミを捨てれば数分後に「同じビニールでもあのシリアルの袋はリサイクルできないんだよ」とメールが来ていたり、なかなかのホラー。ヒマな年寄りほど怖いものはないと改めて実感するのであった。おかげで実際家は超清潔だしそれくらいは仕方ないかと思っていたんだけど、すてきなリビングがあるのに彼に話しかけられたくないからとルームメイトが部屋から出てこないのでシェアハウスに住んでる意味がなくなった事と、時にはルームメイトがひどい嫌がらせを受けた事、そして大家が無断で犬を飼いはじめた事でついに引越しを決意しました。(もともと小型犬が少し苦手だったんだけど一緒に住んだら大嫌いになった)

大家があんななのにルームメイトは全員いい子たちで引っ越した今も大親友だし、おせっかいな大家にはなんだかんだで親切にしてもらった。カナダに来たばかりで右も左もわからないわたしが初めて住んだ家としては良かったんだと思います。はらわたが煮えくり返るような出来事もあったのに、引越しの日となるとなんだか感慨深い。

からっぽになった部屋
月半ばにバンクーバー入りしたため部屋の空き待ちで最初の一週間はカウチ居候だった。
この天井を忘れないだろう

ダメージデポジット(敷金)はあるけど礼金はないし、家具つきの家から家具つきの家に荷物だけ持って引っ越すだけなので大したことではないんだけど、ちょうどバイト探しと家探しの時期が被って本当に気が狂うかと思った。引越しを決意する前からやんわり掲示板をチェックしていて見学した家があったんだけど契約の日程が合わず断念。1日に入居したいわたしと、それより早く15日から貸したい大家と。いいかげんギリギリまで部屋が見つからなくて焦っていた時に、その諦めた家の広告がまだ出ていて「これは運命だ!」ということで決定。家賃は少し高いのにもとの部屋よりは狭めで、共有スペースの汚さにはハッキリ言って引いたのだがルームメイトがおもしろそうだったのが決め手。世界中から集まった若い男女が7人、にぎやかな家です。シェアハウスで大事なのは家そのものじゃなくて人なのね。教訓。この家を見学に来た時に真っ先に大家に「平均してみんなどれくらいの期間ここに住むんですか」って聞いちゃったよ。毎月人が出て行く家はもういやだ。シェア募集の掲示板数ヶ月見てると「あ、またこの部屋か」っていう常連があって、そういう家はやっぱり前の家みたいに何か問題があるのかと思ってしまう。短期で部屋を借りる人も多いから一概には言えないけど。

ここからは新居の写真。カナダにももちろんアパートはあるんだけど、また庭付き一軒家に絞って探した。ほぼ同じ家賃でダウンタウンの高層マンションのモダンな部屋にも住めそうだけど、東京となるべく違う環境を求めて。ちなみに家賃は550ドル(41000円)プラス光熱費約50ドル(3700円)と大奮発。今のレートで円に換算すると安いけど時給もそれなりに安いので厳しい。バイトの話は次回。

新居。広ーい庭がお気に入り。天気がいい日にはルームメイトたちが芝生の真ん中でゴロゴロしている
向こうのは家じゃないよガレージだよ

シェアハウスらしい伝言板。わたしの事と、ハウスミーティングのお知らせ

わたしの部屋。窓に格子がついているのが気に入らない。

ぐちゃー。ベッドとデスクはあるんだけど収納が足りず。棚買わなきゃな…
大家が飼ってるフェレットたち。かわいいーーーー!が、動きが早くて写真撮れない

新しい家は前のと良くも悪くも正反対。タトゥーと拡張ピアスな大家(20代後半か30代前半)は家賃を払おうとするたびに酔っ払ってるから後にしろと言うし、誰かしら下階で遊んでいてかなり騒がしいし、それにここでは何でもシェアする。調味料やサランラップやパスタ、トイレットペーパー、前の家ではみんな名前を書いて自分専用の戸棚に閉まっていた。「7人ルームメイトがいて砂糖や塩や油が全部7つずつあったら効率悪いでしょ」って、まあそりゃそうだよね。よく考えたら前の家も7人いたんだけどなー。このへんはシェアハウスによって性格が違うんだと思った。消耗品の買出しは当番制だけどチェックリストがあるわけではなく、そろそろ自分の番かと思ったメンバーが買ってくることになっているらしい。これぞシェアハウス。わたしがこつこつ集めてきた調味料は一瞬でみんなのものになった。

ルームメイトはみんなすっごい仲良さそうなんだけど、仲間に入れるとは限らない。相変わらず英語が不自由だからどうしても「シャイで無口なアジア人キャラ」になってしまう。。。しかし一人日本オタクのカナダ人ガールがいて、幸先いいかんじ。部屋にあゆのポスターが貼ってあって、日本のドラマ『全開ガール』を制覇したところだそう。日本語も勉強してるみたいで、お互い英語と日本語で分からないことがあったら教えあおうと言ってくれた。初めて会った日にいきなり一緒に『アベンジャーズ』を観に行った。徒歩圏内に映画館があると知って興奮。

ところで今回もまた日本語話者がいない家というのを第一条件に家を探したのだが、困ったことにうちはフランス語とスペイン語スピーカーが多いということが発覚。エーン、聞いてないよー!もちろん公用語は英語なんだけど時折いろんな言語が混ざって飛び交ってる。

4ヶ月もこっちにいるのに全然英語が上達しなくていやになる。来たばっかりのときは来たばっかりだから仕方ないとか、来たばっかりにしてはよくやってる方とかって甘えられたけど、最近いよいよ焦ってきた。英語で話せる範囲で「わたしはちひろです。日本から来ました」なんて4ヶ月間もやってると自分が本当につまらない人間のように思えてくる。ちょっとは面白いことのひとつも英語で言えるようになりたい。
さて、そろそろハウスミーティングだ。ちょっと緊張する。

2012/05/20

ワーホリ 仕事探しの方法

【2023年 追記】古い記事なので今読むとおかしなところがいっぱいあって恥ずかしいのですが、アーカイブとして残しておく。比較的新しめの職探し奮闘記はタグからご覧ください。


やっっっっっっっっと仕事が決まったよー!
本当に、本当に長い戦いでした。本気出したのが遅かったとはいえトータルで2ヶ月くらいかかったんじゃないかしら。さすがに後半は情けなくて、悔しくてメソメソ泣きました。面接落ちるたびに自信が無くなって、どんどん声が小さくなって喋れなくなって、全財産が本当にゼロ円になって、さすがに泣きました。何が何でもビザが切れるまでは帰らないと決めたけど、もう諦めようかなと少しだけ考えた矢先でありました。結局洋服屋は一旦諦めてハンバーガー屋。バーガー一個10ドル以上するようなこだわり系の店(マックではないと強調したがる自分の性格の悪さにウンザリ)。今の英語力では洋服屋は夢のまた夢だったようです。現にワーホリの日本人で服屋で働いてる人はごくわずかにいると聞いているので、かなり悔しいけど自分の限界は認めなければいけません。長い事こだわっていたせいでずいぶん遠回りしてしまった。下手に一回、まぐれで一次受かってしまったので「あれ、イケるんじゃん」と思ってしまったんだよね。とんだ勘違いでした。「洋服屋はすぐには難しいかもしれないから、つなぎで飲食店でもやろう」と決めてからも「この店は家から遠すぎ」「雰囲気がイヤ」とか言ってグズグズしてたのよね。ハッキリ言ってロクに英語もできない日本人ワーホリは仕事を選べる身分ではない!それに、2つ3つ気に入るところに「今日応募したからきっと面接に呼ばれるはずだ、一週間ほど待ってよう」なんて考えは捨てることです。そう簡単に面接はしてもらえません。でも数ヶ月後忘れた頃にに電話がかかってくるってこともありうるんだって。だとしても、とにかく一つの場所にこだわらないで短期間集中してヤケクソ気味に応募しまくることです。あちこちから面接を申し込まれたらラッキー、無料で英語の練習させてもらえるんだし、あちこちから採用されたらもっとラッキー、一番条件のいいところを選んであと断ればいいのです。失敗したって、誰もわたしのことなんか知らないしもう二度と会うこともないでしょう。何も失う事は無いのです。こんなに単純なことがどうしてわからなかったんだろう!ばか!ばか!ばか!

就職情報誌なんかないカナダで仕事を探す手段は、直接店やオフィスをたずねて「ここで働かせてください!」と言うか、ネットで探すか、コネの3通りらしいです。ワーホリのバイトも、カナダ人の真面目な就職も多分要領は同じ。なんとコネが一番大切らしいんだけど、そんなもんあるわけないわたしの経験からいって一番効果があったのはやっぱり歩いて探す事だったように思います。「今日はこのストリート」と決めて、業種問わず端から端まで全部の店にレジュメ(履歴書)を配る、みたいな事を数週間続けました。目を皿にして歩くと「Hiring」とか「Need help」って貼り紙をけっこう見かけるのよ。貼り紙がなくてもひたすらアタック。お店のほうも慣れているのでレジュメをピラピラさせながら「I'm looking for a job. (仕事探してます)」って言うと「じゃ店長に渡しとくね」「今は求人してないけど一応レジュメは受け取るね」「シフトの希望ある?」ってかんじで、話は早いです。ここですかさず「Is there the manager today? Can I talk to him/her right now? (今店長いる?話できない?)」って言えるとさらによいですね。それか最初から店長っぽい人に話しかけるか。面接のために後日出直すより、その場で話せたほうが早いじゃん。気に入ってもらえたら、飲食店なんかはその場で雇ってもらえる場合もよくあるそうです。ていうか面接して「他にも候補者いるから、数日(具体的に曜日指定)以内に電話するね」って言われたら断られたって事なんだとわたしは理解しました。縁がなかったと思って潔く諦めましょう。ちなみに採用されたバーガー屋は、一日さんざんレジュメ配り歩いて最後に「一応ここもいっとくか」と何気なく立ち寄った店で、たまたま店長の手が空いていたのでその場で面接してもらいました。数十分後、帰りのバスの中で電話がかかってきて「んじゃ月曜からね」ってかんじでトントン拍子。求人の広告もポスターもなかったけど言ってみるもんだ。配ったレジュメは途中から数えるのやめましたが服屋と飲食店合わせて30枚くらいかな。ネットで応募したのが15件くらい。面接は9回。
【追記】後日談。忘れた頃に「面接に来ない?」っていう電話はやはり何回かありました。それから書き忘れましたが、直接「仕事ください」とレジュメをドロップする他に、問い合わせ用メールアドレス宛てに送りつけるというのも効果がありました。タイトルをCareer Inquiryとかにすると結構返事が来るよ。

Craigslistとかmonster.caとか、他のネットの求人にもずいぶんチャレンジしたけど、ほとんど連絡なし。たぶんレジュメの時点で「はいはい、日本人のワーホリね」ってハネられてるんだよね。被害妄想かもしれないけど、日本人=英語ができない、どうせすぐビザ切れで辞めるって思われてるんだと思います。飲食店10年やってるのになんで断られるんだろうと思ったんだけど、よく考えたら日本人だからだって気づいてすごくイヤな気分になりました。履歴書に国籍もビザ期限も書いてないけど名前と職歴でバレてるんだよね。韓国人や中国人はEnglish Nameを使ってる人が多いです。通名ってやつで、勝手に自分で決める英語っぽい名前の事です。たとえばJessica Wu(適当)って言うと国籍もビザのステータスも英語力も一見わからない。家族のルーツは中国系だけどカナダ人かもしれないじゃない。でもわたしの本名で職歴も全部日本のレストランだったら明らかに日本人のワーホリなわけです。しかも発音が難しいし覚えてもらえない。職安の人にも「無理にとは言わないけど名前変えたらどうかな?」って言われたけど、急に名前変えるのもなんか、ねえ。

でも逆に日本人大好きな雇用主もたくさんいるらしい。一回日本人雇ったら、日本人が大好きになるんだって。国民性とかいういい加減な議論は大嫌いだけど、やっぱり日本人は世界水準で言うと総じてちゃんとしてるほうらしい。日本人や、移民を積極的に雇用してるところはいっぱいあるので、バイトするつもりの人は普段から注意して「あそこの店で日本人(もしくは諸外国からの移民)働いてるの見た」っていう情報を集めるといいと思います。コーヒー嫌いなので知らなかったけど、バリスタは日本人多いねー。コーヒー屋はもうそこら中にあるので、チャンスかもしれません。営業時間が早朝から深夜までなうえにクソ忙しいけどね。

なにしろ狭いバンクーバー、友達のツテや情報で仕事が見つかることもよくあるらしい。わたしは「日本語は絶対に喋らないし、日本人とは遊ばない」と頑なに日本人ネットワークと距離を置いているために余計に仕事探しに手こずったのかも。あと早朝や深夜シフトがある仕事の場合、家が遠いっていうのも敬遠されるんだって!噂には聞いていたよ。レジュメ渡す時点で「家どこ?ダウンタウン?」って聞かれることもけっこうあった。ちょうど引っ越したのでズバリ言うとわたしは以前41st Aveというところに住んでいて、家が遠いのは一目瞭然だったのです。数字が大きくなるほどダウンタウンから遠い。

日本で長く飲食やってきたので、新しい仕事にチャレンジしてみたいと思ったけど結局また飲食店。それでもジャパレス(日本食レストラン)だけは絶対に働かないという目標は達成できたのでよしとしましょう。働いてる人ごめん。実は一度、日系のラーメン屋にも応募して面接まで行ったんだけど断られました。面接は最初から最後まで日本語、モロ日本!なお店の雰囲気に飲まれて「ここは日本か?!」と混乱しながら「ここで働きたいです」とイヤイヤ伝えたんだけど、嘘をつけないわたしだからよほどイヤそうな顔をしていたのかもしれないね。カナダで起こった全てはタメになると思ってしなやかに受け入れる強さと、ここだけは妥協しないっていう信念のバランスは難しい。

明日から働くバーガー屋はたぶん完全英語環境。レジやってサーブするだけなら楽勝じゃんと思ったのに「それだけじゃなくてバーガー作るのも含めて全部任せるけど大丈夫?」って言われた。何でもいいから仕事が欲しくて「たぶん大丈夫です」と答えたけど本当に大丈夫…?肉焼くの?まあしばらくやってみます。よく考えたら英語の勉強させてもらってお金までもらえるなんてすごいよね!わーい!初出勤です。いってきます。

そうだ!ワーホリの後輩たちに役立つ情報も申し上げなければ。
仕事探し、レジュメ(履歴書)とカバーレター(レジュメに添えるあいさつ状。飲食店は不要かも)を準備しない事には何も始まりません。チェーン店や大きい会社だと専用のapplication formがある場合もあるんだけど、レジュメやカバーレターを別に添えるのが基本。日本みたいに履歴書の用紙が売ってるわけではないので、パソコンで自分で作ります。「resume sample  (職種)」とかでググれば簡単にテンプレートが出てくるのでまずはそれを参考にするとよいでしょう。自分のプロフィールを簡潔にアピールするために独特の文体が使われたりするので、図書館に行ってハウツー本を漁るとよろしいと思います。スペルや文法ミスは論外、絶対に許されません。語学学校に行っている人は先生とか、ホームステイしてる人はホストファミリーとか、複数のネイティブスピーカーにチェックしてもらうといいです。そこでわたしがお世話になったのがYWCA。キリスト教系のNPO団体で、職安みたいなところ。わたしたち外国人含め、仕事を探している人を無料でサポートしてくれます。パソコンやプリンターの使用、就活関連本や求人掲示板の閲覧、レジュメの添削や個人カウンセリング、各種イベントの参加も全部無料。ダウンタウン付近だとGranvilleやDavie、Broadwayなどいろんなところにオフィスがあります。ただし「郵便番号で管轄が決まってる」「若者はあっちのオフィス行って」「ワーホリはあっちのオフィス行って」とタライ回しにされる傾向があるので強気に行きましょう。一度味方につけるとめちゃくちゃ頼りになります。


【追記】ワーホリ仕事探しの方法、改訂版を書きました こちら

2012/05/15

Cinema Review: Bridesmades


Bridesmades(2011) 『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』4月28日 日本公開中
 公式サイト  imdb 予告編


【あらすじ】
30代で事業に失敗し、店も財産も共同経営者である恋人も失ったパティシエのアニー。母親のツテの宝飾店で無気力に働きながら、おかしなルームメイトと共同生活中。リッチだけど軽薄なセックスフレンドと寝る度、よけいに寂しさを感じる日々。失意のさなか、唯一の幼なじみリリアンが婚約しブライズメイズ bridesmades(花嫁の友人や親戚から選出される花嫁介添人グループ)のリーダー、メイド・オブ・オナー made of honorに指名される。結婚式本番はもちろん、婚約記念パーティやバチェラー・パーティーbachelor party (独身最後ハジけようパーティ)、シャワー(前祝い)など諸々のイベントを全てプロデュースする総幹事という大役だ。自分の世話でいっぱいいっぱいな最悪のタイミングでも親友の結婚を祝福しようと奮闘するアニー。しかしキャラの濃すぎる他4人のブライズメイズに振り回され、中でも成金女ヘレンが「あたしがリリアンの親友よ」としゃしゃり出てきたもんだからアニーはブチ切れ。アニーのアイデアをパクり、金にモノをいわせ次々とゴージャス企画を立てるヘレンに親友の座を奪われまいとがんばればがんばるほど全て裏目に出る。ついに犯した大失敗によってブライズメイズをクビになり、さらにブチ切れるアニー。女たちの興奮と不安をひっきりなしに続くギャグ(含、ゲロウンコ屁)で明るく、時に物悲しく表現した結婚狂想曲。結婚とは事件だ!


 【感想】
女子に特有の現象なのかどうかは知りませんが、親友の座を奪い合うみたいなのあるなー。あるある。親友の親友って微妙な関係なんだよね。親友が選んだ友達だからって、自分と似たタイプだとは限らない。人間は多面体なのです。アニーと花嫁リリアンは本当に幼少時代からの幼なじみなのに、友達歴せいぜい一年そこらの自称親友ヘレンが仕切りだす。しかも露骨にイヤな女!「なんなのあいつ?」って文句言ったら「彼女いいコだよ。わたしのためだと思って仲良くなってよ」なんて言われたりして…。新旧親友バトルで神経をすり減らしていくのですが、最後はあっさり戦友になる流れもまた映画的なご都合ではなく「あるある」なのです。友情ってそんなもんよ。少なくともわたしにとっては。大嫌いだったコでもじっくり話したら「あれ、ちょっとかわいいところあるじゃない」なんてね。


ブライズメイズのメンバーは他にベテラン母ちゃん、新妻、デブキャラ。そこに花嫁とさまざまなキャラクターがそれぞれの悩みをコミカルにぶちまけます。ウンコもゲロもブチまけます。わたしは嘔吐物に過剰な恐怖があるのでゲロ映画は避けているのですがこれはギリギリセーフということにしましょう。でも苦手な人は注意。思ったより性的なギャグは少なかったんだけど、シモはシモでもそっちのシモかい!っていう。シモネタに限らずギャグがちょっとクドかった印象。デブキャラ3人がデブなのはもう十分わかった。


結婚式前夜、男たちだけのバチェラーパーティをとことん下品に描いた爆笑コメディ『ハングオーバー』の女性版とも言われてる本作ですが、むしろ『スーパー・バッド 童貞ウォーズ』と対になっている作品のように思います。卒業を目前に控えた男子高校生たちが、野郎同士でバカふざけした少年時代への別れの予感を、それぞれ意中の女子といい雰囲気になるラストシーンに象徴させたせつない青春ドラマ。結婚したからって、彼女ができたからって、友情が変わるわけないのは分かっているのだけれど、成長することは変化することで、変化することは誰にとってもこわいことだ。元いた場所にはもう戻れないかもしれないんだもの。


ところでアニーは30代にしてほぼ無一文、ルームメイトに追い出され実家に戻るという悲惨な状況なのですが、「30代にもなって何やってんだか」というニュアンスがあまり感じられないのが文化の違いだなと思いました。結婚にしても行き遅れの焦りはもちろんあるんだけど、「このトシで」ってところは重要じゃない。日本人の感覚からしたらここを強調したくなるよね。
カナダに来て出会った人々は年齢を全く気にしてない様子。「わたしも今年25だよ。しっかりしなきゃ」と言ったら、ベルギー出身の28歳で院生の友達に「???25ってしっかりする年なの?なんで?」と不思議がられました。図書館主催の就職説明会に出た時は40代半ばで一年間ワーホリに来てるヨーロッパ人(国の名前忘れた)と話した。日本ではワーホリは31歳以下の若い人にしかビザが出ないんですが他の国では違うみたい。北米では履歴書に年齢を書く習慣はないし、面接で聞くのは違法行為にあたります。日本と、わたしが知ってる中では韓国なんか年齢をものすごく重要視する傾向があるね。こうして客観視してみると不思議な文化だ。年を取ればえらくなれるわけではないし、なる必要もない。


ちょうどこれを書いている途中に親友からメール。昨日かおとといもらったメールの返事をまだ返していない。「毎日のようにメールごめん、話聞いてくれる友達が他にいない(以下、延々ノロケ話)」だって。東京にいた時は二週に一度かそれ以上の頻度で飲みに行っていて、こうしてカナダに移ってからも頻繁にメールをくれる。もし彼女が恋人と結婚したら東京を離れることになりそうで、自分はカナダにいるくせにそれを思うとさみしくていやんなっちゃう。彼女含めだんだんと近しい友人の結婚の話なんかも出つつある自分にとって、個人的にイタイ作品でありました。というか、それどころではなくアニーと自分の状況を重ねてしまい久しぶりに翌日目が腫れるほど泣いてしまった(『トイ・ストーリー3』ぶり)。アニーもわたしも、災難が降りかかってきているのではなく全て自分で引き起こした問題、自分のせいで苦しんでいるのです。映画の中ではつい面倒がって直しわすれたテールランプに象徴されていた。繰り返し注意してくれていた警官とちょっといい感じになるも、妙なプライドが邪魔をしてつっぱねてしまい、テールランプは直さず、事故を起こす。ランプを直さなかったのも、孤独なくせに自ら人を遠ざけていたのも自分。この人はなんかやってくれるなと思っていたおデブちゃん(この役でアカデミー賞助演女優賞ノミネート)が馬乗りビンタしながら「自分をかわいそうがってんじゃないよ!戦いな!」とアニーに説教するシーンは胸に刺さります。悲惨な状況は誰のせいでもなく自分のせいだと認めること、そこから抜け出すsolutionは自分の手の中にあるということ。
アニーはいじけてはいるけれど、メソメソ泣いたりはしない。怒りを丸出しにしてガオーガオーと暴れまくる様子は痛々しいけどおもしろい。人生に起こる困難、長い目で見ればコメディだと思えるようにしたい。ほとんど全ての事は後から考えると笑っちゃうもんね。


映画レビューはあまり感情的になって書くのはよくないなとも思うのですが日記も兼ねているし、これもわたしの書き方のスタイルなのかな。すまんね、日記に付き合わせて。


 【ひとくち英語メモ】
You need to blaze a trail for me and then report back and tell me what’s coming.
(あんたが先導者として、結婚ってどんなものなのか報告しなさいよね。)
blaze a  trail というのは後に続く者のために道しるべをつけるという意味。結婚式前夜、突如マリッジブルーに陥る花嫁をアニーが「大丈夫、きっと大丈夫。全てなんとかなるはずだよ、わたしもあんたも。」となだめるシーンより。

2012/05/07

Cinema Review: Youth in Revolt


Youth in Revolt (2009) 日本未公開、未ソフト化 imdb  予告編

中古DVD屋で$4.99。最近DVDで映画観つつ英語勉強というのにますます力を入れております。こちらのDVDには必ず英語字幕が入っているので字幕なし→字幕オンにしてわからない単語を確認→もう一回字幕なしで観返すとあら不思議、バッチリ聞き取れるようになっている、という具合に、大変タメになるのだ。飽きないしね。


【あらすじ】
『JUNO/ジュノ』(2007)『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』(2010)『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)『キミに逢えたら!』(2008)でボンクラ童貞俳優となったマイケル・セラ主演。よく考えてみたら『JUNO』ではジュノ(エレン・ペイジ)を妊娠させているし、『スコット~』ではバンドやってモテてるし、『キミに逢えたら!』では元カノに贈った「マイベストmix」テープを拾った別の美女と意気投合、と正確に言うとそんなに童貞演ってないのだが、どうにも童貞のイメージが強い。たぶんボンクラと童貞がごっちゃになっているのだろう。本作では読書とシナトラ、フェリーニや『東京物語』が大好きな文化系童貞の役です。

自由奔放すぎる両親に振り回され、16歳にして人生悟りモードのニック(マイケル・セラ)。母親の恋人(ザック・ガリフィアナキス!)が起こした問題から逃れ訪れたオートキャンプ場で運命の人シーニーに出会う。キュートなだけでなく、ジャン=ポール・ベルモントや古いレコードをこよなく愛し、いつかフランスに移住したいというクールな女の子。思わせぶりな彼女はしかし、インチキ詩人のイヤミな彼氏に熱を上げていた。長身、フランス語ペラペラ、水泳選手の詩人を相手に手も足も出ない気弱なニックはもうひとつの人格フランソワ・デリンジャーを作り上げ、「彼女を手に入れるためならなんだってする!」とかなり間違った方向に猛突進していく。


【感想】
 童貞をこじらせた主人公ニックが一途で狂った愛をモノローグ形式で淡々と語るちょっとブラックなラブコメディ。あらすじからおわかりいただけると思うのですが、ちょっと『ファイト・クラブ』みたいな話でした。

別人格フランソワ(左)の手を借りてクールなワルになろうとする童貞(右)
"It's time to be bad, Nick."

フランソワというのはシーニーが夢見る未来の旦那様で、青い目のフランス人。母子家庭手当てで生活している母親から逃れ遠く離れた避暑地に暮らす彼女と一緒になるためにありとあらゆる悪事を働こうとするものの、気弱な自分に打ち勝つ事ができないニックの元に現れたもう一つの人格。常に煙草をくゆらせ、口ひげに裸足ローファーというスタイルでニックをそそのかす。しかし、どうやってもマイケル・セラはマイケル・セラなのでひたすら滑稽。

彼女のために指名手配犯となったニックは計画通りシーニーの元へ駆けつけるが、彼女はすでに例の恋人とともに全寮制のフランス語学校に移っていた。しかしここで諦めるニックとフランソワではない。フランス語に堪能なインド人?ヴィジェイをお供に寮に乗り込む。ここで登場するシーニーのフラットメイトを演じるのは『ソーシャル・ネットワーク』で「あのカワイイ娘は誰?」と注目され、直後『ドラゴン・タトゥーの女』のヒロインに大抜擢されたルーニー・マーラだ!他にザック・ガリフィアナキス、スティーブ・ブシェミ、ジャスティン・ロングと豪華なキャスト。母親の新恋人の警官(レイ・リオッタ)、不法移民をかくまっている近所のおじさん、ニックの唯一の親友"レフティ"、宗教オタクのシーニの両親、寮のトイレの天使などキャラがよく立っていて、それぞれの伏線がきちんと回収される。後半、シーニーの兄でヤク中のジャスティン・ロングが登場してからの全員トリップには笑った。家庭不和、郊外の閉塞感、もう一つのエゴ、爆発、指名手配、愛するシーニーを放校させるために睡眠薬を盛るなど、シャレにならない事態を「すべては愛のために」と笑い飛ばす。互いに夢見がちな16歳の男女が「それって…なんかロマンチックー♡」と容赦なく世界を破壊していく様子はブッ飛んでいて楽しい。

イエイ イエイイエイ♪



【ひとくち英語メモ】
I think of this radiant girl being swept away by handsome pretentious poet and it crushes me. She could never like me unless I decided to radically change every detail of  my personality.
(イヤミなイケメン詩人に熱を上げて幸せいっぱいな彼女を思うと胸が苦しい。ぼくが人格全てを根底から変えでもしない限り、彼女がぼくを好きになる事など決してありえないだろう。)

pretentious (プリテンシャス)というのはsnob(スノッブ)に少し似ていてお高くとまったイヤミなやつ、という意味なのですが、もっと具体的に言うと「へえ、映画好きなの?たとえば?」って人に聞いておきながら、その答えに対して「へえ~(笑)それで自称映画好きとか言っちゃうわけね(笑)」と鼻で笑うようなインテリ気取りの事を指すらしい。いるよねー、こういう奴。これを一言で表現できるなんて便利だわ。

2012/05/03

今日の名言



"Life doesn't care about your vision. Stuff happens, you just got to deal with it. You roll with it, that's the beauty of it all. "
人生はお前の将来のヴィジョンなんて気にしちゃいないのさ。ただ運命に身を任せて、起きた出来事をどうにか始末していくしかない。それだけがお前にできる事だ。


 "You can go around blaming everyone else, but in the end, until you take responsibilities for yourself, none of this gonna work out."
そうやって全部誰かのせいにしていればいい。しかしお前が自分で自分の責任を取ろうとしない限り、何も始まらないよ。


-Knocked Up (2007)