2012/07/23

At the halfway point

バンクーバーは観光のベストシーズンを迎えています。目に見えて人口が増えたよ。それに伴いバイト先のハンバーガー屋も大盛況、目の回るような忙しさ。先週とか本当に体力的にキツくて(精神的には全然キツくない)、一瞬辞めようかなと思っちゃったけど、オーナーの笑顔を見ると「まあいいか」ってなっちゃう情に弱いわたしです。たかがバーガー屋、されどバーガー屋。失礼な話、妥協を重ねてたまたまたどり着いた場所だけれど「自分は必要とされている」と思えることは何よりの報酬。「Chi-, you are so cute. あんたの熱心な働きっぷりにはimpressedさせられっぱなしよ。本当にどうもありがとう」なんてメールもらったら辞められない。。。impressed(=感心させられる、感銘を受ける)って一番の褒め言葉。時給も上がりました。


ルームメイトや友達と過ごす週末のアクティビティは大切にしたいので毎週土曜は休みをもらってます。飲食店で土曜休みくれってのもナメた話ですが、快諾してくれた。


最近の週末活動レポート:

June 24, Saint Jean Baptiste Day 主にケベック州で盛り上がるフランス系のお祭り。
うちのメンバーはフランス人が多いのでお祝い。

July 7, 裏庭にて。 典型的な午後の光景

あまりの暑さに耐えかね子供用プールを設置。

みんなはバレーボールが大好き。わたしは相変わらずスポーツが大嫌い。 
我らのリーダー、ニコ隊長。全てのイベントの幹事。
FBのプロフィールの趣味・関心欄に「友情」とある。
いつかのシエスタ。夜8時すぎまでこの明るさ、暑さ。

Canada day, July 1 st

カナダの建国記念日。
昼間はバイト。看板娘としてかわいく盛り上げ。

バイト後ダッシュで海辺の公園へ。

いつものメンバーで花火見学。
カナダでは屋外の飲酒が禁止なのでアルコールを詰めた水筒を各自持参。笑

思ったより壮大な花火。
毎年家族で花火大会に行ったことを思い出して少しホームシックを覚えた。
July 15, ヌーディストビーチへ。
脱いでる人もいれば脱いでない人もいるが、基本的にお年寄りが多い。
新メンバー、最近うちに居候してるピクくん。フランスから来たばかり。
軽くオカマキャラ。

le Paradis du イケメン
今月ハウスに引越してきた新メンバーのニコール。超ファンキーな客室乗務員。
よくもこう、面白い人間ばかり集まるものだ。
一番仲良しのちゃんぴ。わたしの保護者。

7人でおそろいのWreck Beachタンクトップ。
前回行けなかった時にちゃんぴがお土産に買って来てくれた。
ちゃんとXSサイズ

海帰り。遊び疲れて出かけたくない夜はBBQ

いたずらっ子のルイ・ヴァンダム(あえてフルネーム)。
唯一年下のメンバー。

…ふう。ここからが直近の週末。

los pirates

家の居間でバカ騒ぎ。近所から苦情が来たことは意外にも一度しかないらしい。
その一度は10ブロック以上も先の家からで、どうやら因縁をつけられただけらしい
July 21, 土曜の夜はクラブへお出かけ。
大勢で行くと本当に楽しい。
東京にいるときはあまり興味がなかったクラブ遊びが今はお気に入り。
行きも帰りもみんな一緒だから何もこわくない。

クラブで大騒ぎして、家に帰ってから地下室でまた大騒ぎしていたら普段ふざけてばかりいるルイ・ヴァンダムがただならぬ表情で降りて来た。そこからは大の大人の男たちが夜通し声をあげて泣いていた。何があったのかすぐにわかり、わたしはこわくて部屋にこもった。何も聞きたくなかった。


翌朝パソコンを開くと、フェイスブックのウォールが追悼メッセージで埋まっていた。わたしは直接面識はないんだけどハウスに出入りしていた仲間の一人が突然亡くなったらしい。かける言葉も見つからず、しかし一晩あければいつもと変わらない「今日は何して遊ぼうか」会議に始まる日曜の朝だった。何かというと抱きついてくる外人たちをどつきながら「ドンタッチミー!(©ベッキー)」とわたしに言わせる遊びが流行っているのだが、この日ばかりは黙って抱き返した。
どんよりと垂れ込めた曇り空に小雨降る中、誰かがYouTubeで見つけたクリフジャンピングへ。すぐ目の前の山に霧がかかってよく見えない。こういうのは普通快晴の日にやるんじゃないの?!


実際上陸してみるとビデオにあったジャンプ台やロープは残骸が残るのみのうら寂しい崖だった。深さも地形もわからない。本当に大丈夫…?


 でもそんなの関係ねえ!そんなの関係ねえ!(わたしが知る最新の日本のギャグ)ジャーンプ!

まさにドヤ顔


男の子たちに続きわたしもジャンプ。Why not? これにはみんな大喜び、また「impressed」いただきました。いつのまにか集まってきたギャラリーからも「やるじゃん!」と拍手喝采。一緒に来てたもう一人の女子メンバー(非ルームメイト。最近ニコにくっついて歩いていて、どうも気に入らない)は直前でビビって結局飛ばなかった。勝ったぜ…!

軽くググったら高さ70ft(約21メートル)くらいあったみたいです。岩場に身体を打たないようになるべく遠くに飛べって、そんなの無理だし。ああ、誰も怪我しないでよかった。


ジャンプ後はビールで休憩。(繰り返すようだがこれは違法行為=公共の屋外で飲酒。笑 ブログ炎上しませんように。)
黒く濁り凪いだ海を眺めながら、自分があっさり成し遂げた、以前は出来るはずもないと思っていた諸々のことを思い出して少し泣きそうになった。バンジージャンプもクリフジャンプもやればできた。一人で外国に住むこともやればちゃんとできた。そのうえ友達だってできた。自分は、自分が思っていたよりずっと勇敢なのだ。いつだってedgeでは足が震えるけど、それでもチャンスを目の前にジャンプしない事なんか今は考えられない。死んだってかまわない、どうせいつか死んじゃうんだから。いや、死んじゃダメだ。周りの人間をあんなにひどく泣かせることはいけない。

死の隣でアドレナリン?かなんか出てるのかもしれないけどジャンプすると異様にハイになるし、頭もピリっと冴え渡る。飛び降りは特別な行為だ。すっかりジャンプ狂。次は何ジャンプ?

天気悪すぎ。
めずらしくみんなと離れたところで一人考え事をしていたニコ。
それにしても天気が悪い。


1月に日本を出てからちょうど半年が経った。ビザの期限の関係で折り返し地点、もう半年後には帰国しなければならない。思えば遠くまで来たものだ。


1月17日夕刻、成田空港。少しの不安をビールで飲み干すわたし。今より髪がずっと短い。今も着ているタイダイ柄のパーカー、うやむやに別れた恋人が買ってくれた度のきつい眼鏡。出国審査の後ガラスごしにいつまでも手を振ってくれていた親友は泣いていたらしい。気づかなかった。自分との別れを惜しむ人間がいるということは、この旅で最初に手にした自信だった。ふるさとに置いてきたものを思わない日はない。

相変わらず見つけやすいわたし


 どこからやって来て、どこへ向かうのか。誰にもわからない。うたかたのゆめをたゆたうだけ。よくできた回文。

というのはうそ。

2012/07/03

Billbord Worst 40

家でも街でもバイト先でもクラブでも、情報統制でもされているかの如く同じ曲ばかり繰り返し聞かされている。この国にはおよそ10曲しか音楽がないのだろうか?しかもどれもこれも吐き気がするほど酷い。繰り返し聞いたから飽きたんじゃなくて、もともとゴミみたいな音楽。こんなもん誰が好んで聴くのだろうと思って軽く調べたらこれらが今全米で大流行の曲たちらしい。信じられない。確かにわたしはひねくれ者だが、何も流行っているもの全てが憎いわけではない。むしろポップミュージックは好きなジャンルだ。洋楽なら、歌詞を覚えて毎日口ずさめば英語の勉強にもなる。日本のtvkで放映されていたBillbord TOP40は時々見ていたけど、こんなに胸のムカムカする曲が揃った週はかつてなかった。いったいどうしたことだろう。


もっとも頭に来るのはお金を払って入ったクラブでこんな公害ノイズを爆音で流していることだ。DJは仕事をしろ。本当にDJが回しているのかどうかも疑わしい。もしかして有線放送かラジオをアンプに繋いでいるのだろうか? まあ、酔っ払ってればどんな曲にでも合わせてダンスするけどね。


いつか今が思い出になった時のためにリストアップしてみる。大嫌いな曲だとはいえ、このプレイリストを聴けば今この瞬間を思い出すことだろう。誰かが言っていたように、音楽は思い出の目次なのだ。良くも悪くも。


【耳にするたび脳みそが溶けて耳から零れ落ちそうなほど憎いプレイリスト2012年初夏】



キイイイイイイ!ここでわたしの怒りを静める、
【比較的マシな流行曲プレイリスト】(決して好きだとは言ってない)



一刻も早く流行が去って、音楽と呼べるものがラジオから流れることを願うばかり。

2012/06/15

バンジージャンプする

新しいシェアハウスの大家、ニコ君の誕生日を祝して72時間程度ぶっ通しのパーティ。


~ニコ誕生日前日~
 
 
【23:00】バイト終わり、家に着くとすでにパーティは始まっていた。メキシコ人ルームメイト、ヘクター(通称ちゃんぴー)が作ったワカモレは、わたしの知っているワカモレの概念を覆す絶品でした。へんな麦わら帽子をかぶってうちの食卓で踊るギャルたち。近所のサルサクラブに移動して一緒に踊った後、うちの地下室で踊り、その後朝8時までちゃんぴーとサシ飲み。

午前8時。寝ぼけ眼で黙々と大道芸しはじめる人たち


~ニコ誕生日当日~


【14:00】目覚めるともうニコはテキーラ飲んでた。「二日酔い治す方法はただひとつ!飲み続けることさ!」だって。


【17:00】ピニャータ見学。ピニャータというのは中にキャンディを詰めたハリボテのこと。木につるし、子供たちが棒で叩いて壊してキャンディをゲットする。メキシコの子供の誕生日会のメインイベント。に、便乗。

危ない!みんな下がって!

このように大人が高さを調整して、みんなのピニャータがすぐ割れないようにしている

マリアッチ。真ん中がバースデーボーイのニコくん(27さい)。
一応大家。英仏西語に堪能。


【21:00】おうちに帰って大人だけで本祭。

ニコのガールフレンド、アドリアナ作のチョコレートケーキ
シャンパン!シャンパン!

テンション上がって特技のファイヤーダンスを披露するニコ


【24:00】前のシェアハウスで知り合った親友マニュエルやそのお友達も合流。 途中で数名脱落するも8名でダウンタウンのクラブへ移動。

地下鉄で暴れる。これで大家…

駅員が来たから怒られる!と思ったら乗客みんなに
「彼のためにハッピーバースデー歌って」!と呼びかけてくれた

ルームメイトたちと一緒の安心感から調子に乗りまくって飲みすぎ、担がれて帰るハメに。海外でこんな飲み方は普通は許されない。。。反省。みんなより少し年下なのと、身体が小さいせいで赤ちゃんのようにかわいがってもらっている。よく「高い高い」されたりとか。ちなみに「ちいちいベイビー」と呼ばれている笑


~一夜明けてまだまだ宴は続く~



【13:00】車二台でウィスラーまで遠征。一同、二日酔いのままバンジージャンプ!



予約の時間に大幅に遅刻。こうして遠くから見ると本当に小人だな、わたし

「死んでも文句言いません」という誓約書にサイン。
筆記体が書けないということがみんなにバレた。

こっから飛びます

装備完了したジャンパーたち

ニコいきまーす

ニコ生きてた

カトリーナいきまーす

ビルいきまーす

ゴクリ… guess who's next
直前で「やっぱやめる!できない!」とダダをこねるわたし



押し問答の末、「うしろ詰まってるから早くして」って突き落とされた笑



初めてのバンジージャンプはほとんど人生が変わるほどの衝撃的体験だった。今回の大冒険(カナダに来たこと)のハイライトとなることだろう。



無事生還。

落ちている間の光景は今もはっきり思い出せる。うそおおおおおおおおおおおおってかんじ。一瞬だったんだろうけど時空が捻じ曲がった感覚。ジャンパー口を揃えて「何か掴もうとしたよね、何もないのに」。谷の底は、橋の上で大騒ぎしていたのが嘘みたいに静か。引き上げロープが来るまで、風と川が流れる音の狭間でブラブラ揺られながら永遠を想った(キリッ







後列左から、写真を撮ってくれたファーゴ、ファーゴのボーイフレンドのギヨン、ビル、カトリーナ、ニコのガールフレンドのアドリアナ、真ん中にいるサングラスがちゃんぴー、前列がわたしとニコ。実は一緒に住んでるのはギヨンとカトリーナとちゃんぴとニコだけで、あとはうちに入り浸ってる人々。正式ルームメイトがあと2人いるんだけど里帰り中で欠席。


全員ここ2週間に知り合った仲間たち。2週間前にはバンジージャンプするなんて夢にも思わなかった。引っ越してからは毎日がお祭り騒ぎ、驚きの連続。ニコも「ちいちいベイビーには日々驚かされてるよ」って言ってくれた。さっきからニコニコニコニコって、うすうす感づいている方もいらっしゃるかもしれないが、実はニコちょっとかっこいいなーと思っている。うふふ。しかしアドリアナがおそろしすぎてとてもじゃないけど近づけない。近づいてどうすんだってかんじだけどね。近づけないも何も一緒に住んでるんだけどね。「わたしね、彼の事が本っ当にだーーーいすきなの。4年ぶりの彼氏なの」と牽制された。こわい。


さすがに遊び疲れて帰りの車でウトウトしていたら何かが燃えるにおいで目が覚める。がーん!車、故障。煙すごい。


なんとわたしはこの後バイトの予定があるのだった…!(ムチャなスケジュール。)途中うすうす「間に合わないかもなー。もし間に合わなかったら『車が故障しちゃって』とか嘘つこう」って思っていたらそれが本当になってしまった。とりあえずバイト先に連絡、と思ったらなんとわたしのポンコツ携帯は圏外。最悪。もう料金払いたくない。さらにレッカーを呼んでる間に急激に襲い掛かる尿意。仕方なくあまり視界を遮るものがないハイウェイで野小便。幸い2台で来ているので、もう一台のほうにむりやり全員で乗って故障車の始末はニコとちゃんぴに任せることに。


諦めモードでへろへろ都会に帰ると電波復活、オーナーからメール。「連絡なしの遅刻は許しません!もう今日来なくていいから。来週のシフトもキャンセルね。しばらく反省なさい。言っとくけど次やったら絶対クビだからね」とのこと。がーーーーーーん。信用が…お金が…。信用とお金を賭しただけの事はあった、かもしれないthe craziest weekend I've ever had でした。サンキュウー!


【20:00】
パーティおしまい。さすがに静まり返るシェアハウス。死んだように眠る。仕事のことはまた明日考えよう。


【後日談】
バイト謹慎は3日で解け、「先日は本当にすみませんでしたもう絶対しません」とオーナーに平謝りしたところ「イッツオーケー!気にしないで。ありゃ本社のポリシーに従っただけよ。オーナーだから一応怒らなきゃいけないでしょ。それより心配してたのよ、大丈夫だった?」だって。なーんだ。しかし今度から気をつけなくちゃ。せっかく見つけた仕事を失いたくない、というより大好きなオーナー(バイト2日目にクビにするって言ったあの人)を裏切りたくないから。最初はこわくておびえっぱなしだったけど今は大好き。厳しいけれどすごく気にかけてくれてるのがわかる。小さい身体でパワフルな人。


ところで、「『絶対間に合うようにバイト先まで送るから』って言ったのにあんなことになってごめん。車が壊れたのは本当だから、もしバイトのボスに信じてもらえなかったらぼくから説明するから名刺を渡しな」と言ってくれたニコはやっぱりかっこいい。ニヤニヤ。おしまい。

2012/06/12

【近況報告】働いてます

長い長い就活期間を経てやっと採用されたハンバーガー屋でバイトしてます。(前々回のエントリ参照) ケチャップまみれの肉汁まみれで奮闘中。 全員カナダ人の中でわたしが唯一の日本人スタッフ。えっへん!日本人を雇ったのは初めてらしい。どういうわけかお客さんも日本人は一回も見かけないなあ。来たらいきなり「コンニチハ!」と言って驚かせたいのだけれど。

カナダの旗とレインボー旗。そう、ここはこの旅のはじまりの地、あのゲイタウンだ!

ハンバーガー屋なんだけど、ファストフードじゃない方のハンバーガー屋。トッピングや肉の焼き加減が全部選べるのが超ややこしい。オーダー取りつつレジ打ち係、バンズにトッピングする係、肉焼く係、フライヤー係を日によって全員が担当する仕組みになっていて、その間に補充や仕込みなんかもやります。いきなりレジ打ちを任されたんだけどオーダー聞き取れないし小銭の数え方もわからないのにどうなるかと思ったわ。4ヶ月もカナダにいるのになぜ硬貨の種類がわからないのかと言うと、覚えるのがめんどくさくて全部クレジットとデビットカード払いにしていたせい。それでも面接して雇ってくれたアジア系の男性店長がすごく優しく、根気強く教えてくれたおかげで初日にしては我ながらよくやったかんじ。彼はわたしの命の恩人です。


しかし翌日、事件勃発。レジでオタオタやっていると隣で見ていた店長より偉い女性オーナー、イヴォンヌに「ちょっと裏に来て」と呼ばれて、何かと思ったら「昨日と今日の分の給料はあげるから制服脱いで今すぐ帰って。あんたの英語力じゃ仕事無理そうだし、小銭の数え方もわからないみたいだからうちでは面倒見きれない。忙しいからそんな子にずっとついて教えてあげるわけにもいかないのよ」とまさかのクビ宣告。がーーーーーーーーん。あまりのショックでめまいがしたけど、やっと手に入れた仕事、黙って引き下がるわけにはいかない。「そんなー!まだ2日目だし、これからがんばるとこじゃないすか…」と小さく抗議してみるものの、くやしくてぽろぽろ涙がこぼれた。いい大人が職場で泣きたかないけど、泣き虫なのは気合の問題ではなく生まれつきの体質なので仕方が無い。イヴォンヌは心底あきれた様子でどっか行っちゃった。すぐへこむしすぐ泣くけど切り替えも早いので「まあ、しょうがない。また仕事探せばいいや」と荷物をまとめていると、彼女が戻ってきて「2週間あげるからその間に結果を見せなさい。泣かないで」と渋い顔のままハグしてくれた。この数分間に何があったのかは不明である…。例の店長が説得してくれたのかもしれない。


そんなわけでとりあえず首はつながったものの自分の甘さを実感し、家に帰って猛勉強。よく考えたら英語も小銭の種類もわからないまま出勤していったい何をするつもりだったんだろう。ネットで見つけた子供用の小銭カウントゲームをひたすら解いて、それぞれのバーガーに何のトッピングが入ってるのか一晩で全部覚えた。やればできる子。勉強しているとイヴォンヌからメール。「明日やっぱ昼じゃなくて夜シフトで来れる?あと、今日は言い過ぎてごめん。あんたはなかなかの働き者みたいだし、本当は賢い子だってわかるのよ。努力しなさい」だって。なんというツンデレババア!泣かせるぜ!


3日目からはもうジャンジャンバリバリ活躍。英語には全然自信ないけど、飲食店のキャリアが長いだけあって仕事の早さには自信がある。外人は褒め上手。いちいち「Good job!(いいね!)」「Awesome!(最高!)」と褒めてくれるので、褒められて伸びるタイプのわたしはノリノリ。ウォッシュルーム(トイレを掃除しろ)なのかマッシュルーム(マッシュルームを切れ)なのか、一回で指示が聞き取れなくてチンプンカンプンなことばかりしてるけどみんな笑って許してくれる。バイトが帰る時は毎回上司が「今日はあなたのおかげで助かったー、どうもありがとう」と声をかける。仕事を頼まれる時も「Do you mind~?(~してもらってもいいかな?)」とかすごく丁寧。上司と、バイトと、お客さんも立場が一緒なのね。お客さんにも必要以上にへこへこする必要なくて友達みたいに接する。苦情がきてもあんまり謝らない笑。そしてお客さんも一応文句は言うんだけどあんまり怒らない。「頼んだの入ってなかったんだけど!」「あ~ゴメンゴメン」「いいよー」みたいな。いいんかい!
わたしのつたない英語にもイライラせずに根気強く付き合ってくれる。それどころか「あなたのメイク素敵ね」とか、「俺日本語喋れっから。コンニチワ(のみ。)」とか声をかけてくれたり、本当フレンドリー。バンクーバーで一番好きなところ。みんながフレンドリーで、ちょっとの事でイライラしない。

オーダーのものが上がったら番号で呼べばいいのに名前で呼ぶシステム。これは北米、少なくともカナダではよくあるシステムで、コーヒー屋なんかでもカウンターで取り違えないためとフレンドリーさを演出するために名前を聞かれる。レジで突然「お名前は?」なんて最初はナンパかと思っちゃうよね。これがまたやっかい。マイケルとかキャサリンとかありがちな名前でもつづりがわからない。レシートにも印字されるので間違えると少し気まずい。移民の街なのでいろんな国の人がいて聞き慣れない名前も多いし。少なくともよくある名前はつづれるように勉強中。


喋れない分ヤル気でカバーするしかないんだし、やはりこれも接客のキャリアから仕事中はニコニコするのが当たり前だと思ってるんだけれどそれは日本の常識。カナダでは安時給でニコニコ接客してる人なんかいないのでお客さんにもよく褒められる。おじいちゃんが小銭をにぎらせてくれたりもする。



そして2週間後、「2週間あげる」なんていうのはすっかり忘れていた頃にようやく正式な雇用契約書をゲット。オーナーのイヴォンヌから給料の説明を受ける。帰り際、「よくがんばってるね。これプレゼント」とヘアバンドを授かった。これが店の看板とマッチして本当にかわいい。制服の一部としてキャップかヘアバンドを着用する決まりなんだけど、今までは店から借りたブカブカのサンバイザーで顔を隠していたのだ。一度はクビにするとまで言ったのに、なんというツンデレババア!泣かせるぜ!(二回目)カナダでは月二回以上給料日を設けるのが法律で決まっているのであっという間に給料ゲット。正直このペースでいくとギリギリ生活できるかできないか微妙な額だけど、楽しくて英語の勉強にもなってお給料もらうのが申し訳ないくらいです。チップはチップ箱に集めて後からみんなで割る仕組みなんだけどわたしはトレイニーなのでまだもらえない。シュン。明らかにわたしにくれたチップでも正直にチップ箱へ募金してるのに!レストランだとチップだけで相当な額を稼げるらしいけど、そもそもバーガー屋だからあまり期待できない。バイト探す時チップもらえないからコーヒー屋やファストフードは避けてたんだけど、とにかく一番優先したかったのは日本人がいない店って事でした。だからって生活できないんじゃ元も子もないけれど。。。これから夏になってお店が忙しくなったらもうすこしシフト入れるんじゃないかと期待。



やっと生活が軌道に乗り始めた矢先、またもや事件勃発。なんと遊びに夢中でバイトを無断欠勤、二度目のクビ宣告!真面目さだけがウリなのに何をやっているんだ、まったく。この話は次回、こうご期待。
次回タイトル予告:バンジージャンプ事変(2012)

2012/06/02

【近況報告】引越しました

2月から4ヶ月間住んだシェアハウスから別のシェアハウスに引っ越し。家自体はすごく気に入ってたんだけど、同居していた大家のキ○ガイぶりがエスカレートしてきたため渋々。どれくらいキ○ガイかというと、最低契約期間の2ヶ月以上住めた猛者がわたしのみ。警察や弁護士が来ることもあった。彼に耐え切れず毎月毎月人が入れ替わる。年中家にいてわたしたちの事を監視して、何でも知ってる。シャワーから出ると「カビが生えないようにシャワー使うときは窓開けてって言わなかったっけ?」。窓開けたら開けたで「5分きっかりで閉めて」と貼り紙、ゴミを捨てれば数分後に「同じビニールでもあのシリアルの袋はリサイクルできないんだよ」とメールが来ていたり、なかなかのホラー。ヒマな年寄りほど怖いものはないと改めて実感するのであった。おかげで実際家は超清潔だしそれくらいは仕方ないかと思っていたんだけど、すてきなリビングがあるのに彼に話しかけられたくないからとルームメイトが部屋から出てこないのでシェアハウスに住んでる意味がなくなった事と、時にはルームメイトがひどい嫌がらせを受けた事、そして大家が無断で犬を飼いはじめた事でついに引越しを決意しました。(もともと小型犬が少し苦手だったんだけど一緒に住んだら大嫌いになった)

大家があんななのにルームメイトは全員いい子たちで引っ越した今も大親友だし、おせっかいな大家にはなんだかんだで親切にしてもらった。カナダに来たばかりで右も左もわからないわたしが初めて住んだ家としては良かったんだと思います。はらわたが煮えくり返るような出来事もあったのに、引越しの日となるとなんだか感慨深い。

からっぽになった部屋
月半ばにバンクーバー入りしたため部屋の空き待ちで最初の一週間はカウチ居候だった。
この天井を忘れないだろう

ダメージデポジット(敷金)はあるけど礼金はないし、家具つきの家から家具つきの家に荷物だけ持って引っ越すだけなので大したことではないんだけど、ちょうどバイト探しと家探しの時期が被って本当に気が狂うかと思った。引越しを決意する前からやんわり掲示板をチェックしていて見学した家があったんだけど契約の日程が合わず断念。1日に入居したいわたしと、それより早く15日から貸したい大家と。いいかげんギリギリまで部屋が見つからなくて焦っていた時に、その諦めた家の広告がまだ出ていて「これは運命だ!」ということで決定。家賃は少し高いのにもとの部屋よりは狭めで、共有スペースの汚さにはハッキリ言って引いたのだがルームメイトがおもしろそうだったのが決め手。世界中から集まった若い男女が7人、にぎやかな家です。シェアハウスで大事なのは家そのものじゃなくて人なのね。教訓。この家を見学に来た時に真っ先に大家に「平均してみんなどれくらいの期間ここに住むんですか」って聞いちゃったよ。毎月人が出て行く家はもういやだ。シェア募集の掲示板数ヶ月見てると「あ、またこの部屋か」っていう常連があって、そういう家はやっぱり前の家みたいに何か問題があるのかと思ってしまう。短期で部屋を借りる人も多いから一概には言えないけど。

ここからは新居の写真。カナダにももちろんアパートはあるんだけど、また庭付き一軒家に絞って探した。ほぼ同じ家賃でダウンタウンの高層マンションのモダンな部屋にも住めそうだけど、東京となるべく違う環境を求めて。ちなみに家賃は550ドル(41000円)プラス光熱費約50ドル(3700円)と大奮発。今のレートで円に換算すると安いけど時給もそれなりに安いので厳しい。バイトの話は次回。

新居。広ーい庭がお気に入り。天気がいい日にはルームメイトたちが芝生の真ん中でゴロゴロしている
向こうのは家じゃないよガレージだよ

シェアハウスらしい伝言板。わたしの事と、ハウスミーティングのお知らせ

わたしの部屋。窓に格子がついているのが気に入らない。

ぐちゃー。ベッドとデスクはあるんだけど収納が足りず。棚買わなきゃな…
大家が飼ってるフェレットたち。かわいいーーーー!が、動きが早くて写真撮れない

新しい家は前のと良くも悪くも正反対。タトゥーと拡張ピアスな大家(20代後半か30代前半)は家賃を払おうとするたびに酔っ払ってるから後にしろと言うし、誰かしら下階で遊んでいてかなり騒がしいし、それにここでは何でもシェアする。調味料やサランラップやパスタ、トイレットペーパー、前の家ではみんな名前を書いて自分専用の戸棚に閉まっていた。「7人ルームメイトがいて砂糖や塩や油が全部7つずつあったら効率悪いでしょ」って、まあそりゃそうだよね。よく考えたら前の家も7人いたんだけどなー。このへんはシェアハウスによって性格が違うんだと思った。消耗品の買出しは当番制だけどチェックリストがあるわけではなく、そろそろ自分の番かと思ったメンバーが買ってくることになっているらしい。これぞシェアハウス。わたしがこつこつ集めてきた調味料は一瞬でみんなのものになった。

ルームメイトはみんなすっごい仲良さそうなんだけど、仲間に入れるとは限らない。相変わらず英語が不自由だからどうしても「シャイで無口なアジア人キャラ」になってしまう。。。しかし一人日本オタクのカナダ人ガールがいて、幸先いいかんじ。部屋にあゆのポスターが貼ってあって、日本のドラマ『全開ガール』を制覇したところだそう。日本語も勉強してるみたいで、お互い英語と日本語で分からないことがあったら教えあおうと言ってくれた。初めて会った日にいきなり一緒に『アベンジャーズ』を観に行った。徒歩圏内に映画館があると知って興奮。

ところで今回もまた日本語話者がいない家というのを第一条件に家を探したのだが、困ったことにうちはフランス語とスペイン語スピーカーが多いということが発覚。エーン、聞いてないよー!もちろん公用語は英語なんだけど時折いろんな言語が混ざって飛び交ってる。

4ヶ月もこっちにいるのに全然英語が上達しなくていやになる。来たばっかりのときは来たばっかりだから仕方ないとか、来たばっかりにしてはよくやってる方とかって甘えられたけど、最近いよいよ焦ってきた。英語で話せる範囲で「わたしはちひろです。日本から来ました」なんて4ヶ月間もやってると自分が本当につまらない人間のように思えてくる。ちょっとは面白いことのひとつも英語で言えるようになりたい。
さて、そろそろハウスミーティングだ。ちょっと緊張する。