実はヴァンクーバーは「ヴァンステルダム」とも呼ばれ、アムステルダムと並ぶほどのマリファナ天国です。毎年4月20日(フォー・トゥエンティー)のお祭りには地元民はもちろん世界中から愛好者が大集結。今年は20周年の節目ともあって過去最大規模の2万人の動員を記録したそう。ダウンタウンのド真ん中、Vancouver Art Garelly前の特設ステージでバンド演奏があり、そこらじゅうでゲリラ的なパフォーマンスがあり、午後4時20分になれば全員が一斉に深呼吸し、一帯の上空が白く煙る様子はまさに圧巻であります。
Vancouver 420 公式サイト
わかるかな?モクモクしてるの |
わかりやすい拾い物の画像 |
ところ狭しと並んだ250あまりの出店ブースでは堂々と葉っぱやクッキー、パイプやアクセサリーを販売しております。ステージ上のバンドがジョイント(マリファナの巻きたばこ)をバラ撒くパフォーマンスも。日本人とおぼしき若い子たちがクッキー買ってるのとか見かけたけど大丈夫かいな?大麻を食べるのは吸引するよりずっと強力で危険だゾ。カナダにお子さんを預けた親御さんなんかビックリしちゃうと思うけど、こちらではマリファナは本当に身近なものです。これはもう事実なんで仕方ない。もちろん不良の若者だけじゃなくて、真面目な若者も大人もお年寄りも当たり前に嗜むものです。
ちなみにカナダでは未だに違法です。おとなりアメリカ各州では続々と医療用、娯楽用大麻の合法化が進んでいるというのに遅れてるなあ。今年のバンクーバー420はとくに合法化目指して選挙に行こう!という政治色が強かったように思います。まあ見てわかるように今も事実上合法で、公共の場で使用していても捕まったという話はまず聞かないね。その代わり公共の場で飲酒したら即捕まります。おかしな国やー。友達によれば、お酒は人を攻撃的にするので取り締まらなければならないが、反対にマリファナは人をおとなしくさせるので放っておいてもいいというスタンスなのではないかということです。そしてアルコールは依存性が強い上に深刻な健康被害を及ぼす最低のドラッグだというのはずっと前から科学的に証明されているのに対し、大麻はやはりずっと前から健康促進や医療目的で使用されてきました。一説によると紀元前2700年の中国で既に漢方として処方されていたらしい。二日酔いから、風邪から、リウマチやガンにまで効いちゃう万能の薬!日本では大麻を薬物と同じように考える人が多いけど、1000倍くらい危険なお酒の害には無関心な人が多いのが不思議ですね。
ここまで肯定的に書いてきたれどわたしはマリファナを一切やりません。。。においが苦手で気分が悪くなるからね。あと顔の周りに火を近づけるのが嫌いという単純な理由もあり。だからタバコも吸わないけど、その代わりにこの7年間一度も休まずに浴びるようにお酒を飲んできました。二日酔いじゃない時なんかほとんどない。個人的には大麻合法化については必ずしも賛成というわけじゃないんだけど、シラフで生きるにはつらすぎる人が救われるならそれでいいんじゃないかなーとは思います。お酒や他のドラッグや処方薬よりも安全な選択がひとつあったら、いいよね。
マリファナ自体は苦手だけどそのカルチャーは大好きなのでお祭りは毎年参加してます。誰もがハッピー。酔っぱらいと違ってみんなすごくリラックスしていて優しいの。目が合ったらニッコリ笑顔で「Happy 420!!」ぎゅーっとハグもあちこちで。知らない人でも自然にジョイントを回してくれるシェアの精神もいいですね。わたしはスっと遠慮するけど強要されない。
ちなみにセビくんもマリファナやらない派です。ほんとに珍しいカップルだねー。彼の家族はみんなやる派なので「あんたたち、今日は我が家の代表として胸張って行ってらっしゃいね」と送り出された。彼は彫刻をやっているので近い将来ブースを出せたらいいな。
地元の盆踊りのごとく待ち合わせしてないのにがんがん友達に会えるのもこの420のいいところです。同窓会のようだ。うわ…今思ったけど元カレに会わなくてよかったー
去年はたしか雨で肌寒かったんだけど今年はギンギン夏日でばっちり。いつのまにか出来てた噴水で足パシャしながらふにゃふにゃ踊った。あー幸せ。バンクーバー、アイラブユー!大砲のような巨大ジョイントをぶっぱなす人々を尻目にわたしとセビは水筒に入れたワインをコソコソすすっておりました…肩身せまい…
それにしてもすごい人ー。バンクーバーってこんなにいっぱい人住んでたのか!