2014/10/05

IELTSを受けた③本番と結果編

本番 9月20日


前日夜までバイトしてて、家に帰ってももう勉強する時間はないんだと思ったらちょっと泣いてしまった。ここまで真剣に自分を追い込んだのは大学受験ぶりで、試験に勝つために必要なのは精神力なのだと久しぶりに思い出す。大学は別に行けなくても死にはしないが、今回は点が取れなかったら多分死ぬ(いちいち大げさな人)。

それにしても身ひとつに鉛筆消しゴムで未来が開けるなんて夢がある話ですね。

勉強しすぎて白髪になった
(青が褪せても染め直す時間がなかったの)
後ろに貼ってあるのが各科目の足切り点です

当日午前の部は2時間45分休憩なしの長丁場だと知っていたので朝ごはんはがっつり。トイレ休憩すらないと知っていたので水分は最低限に。持ち物はパスポート(忘れたら門前払いで受験できない)と鉛筆、消しゴム、ラベルをはがした透明のボトル水。シャーペンは禁止なのでアメリカ製のオレンジ色の鉛筆を買ったらあまりに質が悪く、土壇場で勉強時間を犠牲にしてまでYokoyayaに駆け込み三菱のもの手に入れたのだった。やっぱり日本の文房具のクオリティは段違いですね。これから海外行く人、文房具だけは日本から持っていったほうがいいよ。

鉛筆キャップなんかどこにも売ってないかと思ったのに!
すごいぞYokoyaya!

午前7:45から8:45までの間にエントリーして試験開始は9時。会場はSimon Fraser Universityのダウンタウンキャンパス=Harbour Centreです。この日はいろんなイベントが行われていたらしく係員が誘導していた。ので言われたとおりに列に並んだら「ここは試験会場。先にエントリー会場行かなきゃダメ」とか言われイラつく。エントリー会場でパスポートを出し、指紋をとられ、クロークにパスポート、鉛筆、消しゴム、ラベルをはがした透明のボトル水以外の荷物を全て預けます。ジャケットやコートも預けなきゃいけないんだけどジャケットやコートとパーカーの違いはいったいなんだ。パーカーはセーフでした。顔写真の入った受験票を渡される。そこに午後のSpeaking面接試験の時間も書いてあった。

エントリーが済むといよいよ試験会場へ。ひろい会議室に長机が並べられ、1テーブルに3人ずつ三列。思ったより受験者が多い。身ぐるみはがされたまま一度会場に入ると閉じ込められて出て来れないので早く行ってもなんにもいいことないです。それでも開始15分前には入ったけどさあ。筆記具は希望者には貸し出ししてました。さすがに手ぶらで来てる人は見かけなかったけど、予備に貸してもらってる人はちらほら。わたしは念には念をいれて8本鉛筆持ってったら受付で4本くらいにしておきなさいと言われた…。鉛筆キャップも持ち込めなかったです。
一度着席して、まだ時間あるからトイレ行こうと勝手に席を立った人めっちゃ怒られてた。厳しい。

あっという間に試験開始、ばーーーと一気に説明を受け問題用紙が配られる。名前のほかに会場コードやらをマークしなくちゃいけなくて、ちゃんと話を聞いていないとわからないぞ!説明に使っていたのがなんとOHPシート。21世紀にお目にかかれるとは思わなかった。Listening、Reading、Writingの筆記セクションは先に書いたように休憩なしのブっ通しです。Reading早く終わったので、別にそんなに行きたくなかったけど一応と思い静かに手を挙げ「トイレ行ってもいいすか」と聞いたら「ダメ」と言われた…。断られたの初めてだよ。各セクション合間の説明時間や答案用紙回収時間、また制限時間ラスト10分間はトイレ禁止なのだった。あくまでも回答時間を削らないといけないらしい。それにしても何度も「決してトイレには行けません」ってアナウンスされると行きたくなくても行きたくなるよなあ。あ、時計は会場のあちこちにあってマイ時計は持ち込めません。

Listening

大きな会議室の後ろのほうの席だったので放送が聞こえるか不安だったけど、天井にもスピーカーがついていて音響は問題なかったです。難易度はCambridgeの問題集に近い感じ。ワザとらしいひっかけ多数。「○時○分…いや、まて、その15分前までには集合しなきゃね」みたいな。明らかに聞き逃したというのが数問。潔く諦めないと次の問題までダメになる。単語書き取りはつづりがあやふやなものがあったけど、そのうちひとつが他の問題の選択肢に書いてあるという大サービスあり。  

Reading

前半の大問3つが簡単すぎて何かの間違いかと思ったが、そのわりに最後一問だけがやけに難しくてよけいに前半が不安に。もしかして高度なひっかけ…?

Writing

勉強時間のほとんどを費やしたセクションなので緊張もひとしお。フタをあけてみれば問題の簡単さに愕然…。やっぱりGeneral版は簡単なんだなー。Task1はCasual letterで「次の状況を仮定して友達に手紙を書きなさい。あなたは最近あたらしい仕事を手に入れました。あなたの友達が似たような仕事に興味を持っています。その仕事の詳細、あなたがその仕事を手に入れた方法、友人へのアドバイスを含めなさい。150 words以上」というもの。どんなによく書けていても与えられたお題からズレていると点数にならないので問題は何度も何度も読みましょう。指示された内容全部含めなきゃダメ。想像力をふくらませてなんとか文字数を稼ぐ。Task2のほうが文字数も配点も多いのでTask2から書き始めるのがいいと言われているようですがわたしはTask1を先にちゃっちゃと終わらせる派です。

Task2の問題は「暑い国を訪れたりそこに住んだりするのが好きな人が多い一方、寒い場所が好きな人もいます。両方を論じ自分の意見を述べなさい。250 words以上」だって。なんじゃこりゃ…。「高齢化社会の問題とその解決策」とか「インターネットは世界をどう変えたか」とか聞かれるんじゃなかったの?!簡単そうに見えるがやはり問題を何度も読み返し「両方を論じよ」「自分の意見を述べよ」の条件をクリアしなければ点はもらえない。練習どおり問題文を言い替えた一般論から入り、自分の意見の反対のものを先に述べ、次にHoweverで議論をひっくりかえし賛成のものを述べて結末で要約する4パラグラフ式のエッセイ。途中で紙が足りなくなったら手を挙げて係を呼ばなきゃいけないんだけど周りの人はあんまり追加してない気がした。みんな字が小さいのか…?練習で足りたためしのない制限時間は本番では余りました。

Lunch Break

午前の部終了、荷物を返してもらって昼休み。面接は13:50でラッキー。一番遅いと17時くらいまで待たなきゃいけないし、早いと急いでごはん食べないと間に合わない。会場が入ってるHarbour Centre地下フードコートは最近リニューアルしたばかりで快適快適。セビくん(彼氏的な友人)に「筆記終わったよ」とメールしたら電話がかかってきた。「面接のウォームアップと思って少しお話ししよう」とのこと。「今日のお天気はどうですか?」「晴れてます」「Why?」「え?なぜと言われても晴れているものは晴れています」と噛み合わない会話が続くが、なんと実際の面接がこんな調子で進むとはこの時は知る由もなかったのだ…

Speaking

言われたとおり15分前に会場へ。早すぎると入れません。また荷物を預け、係りの人に連れられ別室へ移動。挨拶もそこそこに本題へ。な、なんと!面接官がきついインド訛りで何を言ってるか全然わからない(ここで一応確認しておくがわたしはバンクーバーで受験しています)。聞き返すのは減点にならないはずだがほぼ全問聞き返すハメに。「わとかいんど of ウェドル do you like?」とか聞かれて、「What kind of WHAT? What is ウェドル?Sorry I don't get what you mean」と大混乱の末結局Weather(天気)のことを聞かれていると理解、と万事こんな調子。わたしがキレ気味なのでインドおじさんちょっと悲しそうな顔してた…。だいたいが質問が妙な上に急に全然違う話題に飛ぶのがいけない。料理はするかとか、自分の家が好きかとか、友達の家で寛ぐのは好きかとか友達の家に招待されたら皿洗いくらいはするのかとか(なんだそれ)、ごく身近な話題のフリートークだったけど、いちいちwhyと聞かれる。いやなぜって…ねえと言いつつ超早口で喋りすぎ何度か「もういいです次いきましょう」と遮られた。タスク2の2分間スピーチのお題は「家から離れた場所away from homeでの体験」とかでいまいち要領を得ないかんじ。ずっと前から家(東京)を離れたきりだし今はバンクーバーがホームだし。結局去年訪れたNYでの思い出をダラダラと語る。こっからまたランダムな質問がいくつか。

面接の一部始終はICレコーダーで録音されていて点数は面接官だけでなく複数の採点者によって決定されます。とはいえもっとインドおじさんとアイコンタクトをとるべきだったと反省。ゆっくりとした口調でいいから難しいボキャブラリを意識して使うべきだったとも後悔。一応時勢には気をつけて話したかな。

それにしても人種のるつぼバンクーバーに暮らし、いろんな訛りの英語にふれているとはいえ、まさか語学試験の面接でインドのアクセントは予想してなかった。「標準英語」なんてものは幻想で、アクセントも含めてその人の個性だと思うけど、ただちょっと納得できないのは彼がモゴモゴはっきりしない話し方だったこと。ネイティブには通じるのかもしれないが、さまざまなレベルの英語学習者を相手にするのにあれはちょっとね。セビくんは事務局にクレームを入れろと言う。うーん。

試験全行程を終えての感想は、高得点は取れなかったが目標はクリアしたんだろうなというかんじ。思ったよりは難しくなかったけど思ったより勉強不足だった…。やっぱり準備一ヵ月じゃ厳しかったか。寿司とビールを買って帰ってセビくんと打ち上げ。

結果発表!!!!10月3日


IELTSは人力で採点している割には結果発表が早く、原則として受験日の2週間後に郵送されることになっています。わたしは急いでいたので郵送じゃなくて直接申し込みしたオフィスでピックアップすることにしました(希望者のみ、無料、要リクエスト)。発表の朝ソワソワしてたら、ていうかネットでも見れるんだったと思いつき、フライング気味に家で合格発表。

(9点満点)

がーーーん。今回取らなければいけない点数はなんとか取れていたものの、期待していた点数には届かず大ショック。ひそかにOverall7.0を狙っていたのだが…まあ6.5と7.0の壁は大きいと聞くしな。てかReading6.0ってなに?!練習問題ではまだ何の勉強もしてなかった腕試しを含めても7.5を切ったことは一度もなかった。本番解いた感触でもやはり7.5はカタいと思ったのにどうしたことか。もう読書好きを名乗る資格ないですね。一方、はっきり聞き逃した問題のあったListeningは過去最高の8.0をマーク。仮にもしまた受けるチャンスがあったとしてもこの点数は二度と取れない気がする。Writingはまあ妥当。しかしカナダ在住三年目でSpeaking6.0はかなり恥ずかしいですね…。やっぱインドおじさんの事クレームしようかな笑。採点者の主観で点数が決まるWritingとSpeakingはお金を払えば採点の見直しが頼めるそうです。わたしはもちろんしないけど。

不本意ながらこれが今のわたしの実力です。いくら海外にいて日本語一切話さず、友達や彼氏がネイティブスピーカーでも、そう簡単に英語できるようにはなりませんよということで…はは。正直調子に乗っていたところもあったのかもしれないな。今回の結果を真摯に受け止めますます勉強に力を入れていく所存であります。シュン。

5 comments:

KAZUKI said...

おつかれさまですm-m すごい! 自分はIBTなんだけど、受験料ほんまに高いですよねw 気軽に申し込めない。

chihirousagi said...

TOEFL高すぎると思ったら上には上があるんですよー。だからこそ一回で点数取れるようにがんばりましたけど…

Anonymous said...

こんにちは。以前図書館でお会いした者です...
ブログ記事とても参考にさせていただいています。私も12月にIELTS受けることにしました。がんばります。
そしてこれからも投稿楽しみしています♪

chihirousagi said...

わ!こんにちは :)やっぱり試験とか目標がないとなかなか必死に勉強できないということに気づくのに、わたしは2年もかかりました…。IELTSがんばってねー!パスポートと勇気だけは忘れちゃだめよー!

Anonymous said...

私もバンクーバーで来月IELTSを受験します。
とても詳しく書かれていて参考になりました。私の場合はリスニングが課題です。
これからも投稿楽しみにしています。